僕は諦めません。
実利を伴わない趣味に関しては殊執念深いのです。
一度目は暴風雨で行程変更を余儀無くされ、
二度目は長梅雨で延期に。
そして、今回が三度目の正直。
岩と雪の殿堂にして日本の全登山者の憧れ、
剱岳にリベンジします!
5:00、起床。
朝食を食べてバス停に向かいます。
6:15発アルピコ交通扇沢行きに乗車。
コロナの影響なのかそんなに混んでいませんね。
6:50、扇沢駅に到着。
何だこの大行列は!
外出自粛とは何だったのか。
マイカー組が増えているのか、
駐車待ちの車列もとんでもないことになっています。
だというのに電気バスの方はコロナ対応で
乗車定員を減らすという鬼畜っぷり。
本来は7:30発の始発便に乗り継ぐ予定だったけど、
これは…
10:30の便になってしまいました。
今日の行程は短いからギリギリ何とかなるか…?
10:30発関電トンネル電気バスに乗車。
えらいスカスカだな…
普段みたいに押し込んでくれれば
もう2、3便早くなったかも知れないのに…
黒部ダムに到着。
扇沢は曇天でしたが、ここは晴れていますね。
何処がボトルネックになっているか分からないので、
黒部ダム見学はそこそこに
同じ便で来た誰よりも早く次に向かいます。
11:10発黒部ケーブルカーに乗り継ぎ。
このケーブルカーは臨時便も出ているようです。
11:20発(?)立山ロープウェイに乗り継ぎ。
ここも臨時便が出ていました。
ここってこんなに景色の良い場所だったのか!
前回は数十m先の見えない濃霧だったので
まるで別の場所のようです。
大観峰駅のトイレもこの眺め。
この天気が保って欲しい…!
11:45発立山トンネルトロリーバスに乗り継ぎ。
これも普通に乗り継げました。
つまり戦犯、もといボトルネックは電気バスか…
ロープウェイがギチギチなんだから
電気バスであんなに定員を削らなくても…
上で滞留しないように絞っているのかも知れませんが。
11:52、室堂ターミナルに到着。
どうにか午前中には入山出来ました。
因縁のこの地に戻って来ました!
おお、何と言う好天。
こんなに綺麗な場所だったのか…
去年とは大違いです。
これは期待が持てますね。
立山は数日雨が降っていないそうで、
みくりが池もとても綺麗に澄んでいます。
前回は豪雨で分かりませんでしたが、
遊歩道のすぐ側に火山ガスの噴出地である
地獄谷が控えており、
風向きによっては鼻を突く硫黄の臭いがします。
池塘もあったのか。
血の池地獄と呼ばれているそうです。
ちなみに、剱岳の別名は針山地獄です。
雷鳥沢のテント場は大盛況ですね。
皆自粛に疲れてやって来たのでしょうか。
都会の喧騒を逃れてきたはずなのにこの混雑では…
雷鳥沢を越えると散策は終わり、登山が始まります。
まずは雷鳥坂の長い急登です。
別山乗越までの500mを一気に登ります。
紅葉が始まっていますね。
そんなに急いだつもりはなかったのですが、
どういうわけかコースタイムの60%という
異常な速さで別山乗越に到着。
逸る気持ちを抑えきれなかったのか…?
このハイペースを先導していたITは
元々痛めていた膝を悪化させていました。
剱沢カールの絶景と、そして…
左奥に聳える剱岳の勇姿!
何て挑戦的で魅惑的な出で立ちなんだ!
この角度だと分かり難いですが、
あの稜線は正に剣の如く鋭いです。
剱岳に向けて剱御前を巻いていきます。
剱岳周辺は全国でも数少ない
氷河の現存する地域であり、
この道も遅くまで雪渓が残っているそうですが、
流石に今はもう全く残っていませんでした。
対岸の剱沢キャンプ場には
雷鳥沢にも劣らぬ大量のテントが。
これは明日の剱岳も混むのかな…
かなりガレてきました。
歩き難いですが、こんなものでへばっていては
剱岳登頂など夢のまた夢です。
15:23、剣山荘に到着。
本日のお宿です。
繁忙期は1組の布団に2人が寝ることもザラな
三密の極みとも言えるのが山小屋ですが、
今季の剣山荘は新型コロナウイルス対策の為に
完全予約制にした上で予約数を大幅に絞っており、
本来は布団2組分に相当するスペースを
パーテーション付きで独り占め出来る上に
布団にはシーツ代わりの新品の不綿布もあり、
秋の連休とは思えぬ超快適山小屋ライフを満喫出来ます。
潔癖症のITは大喜びしていました。
ちゃんと前もって予約さえ出来れば
案外登山には良い時代なのかも知れませんね。
剣山荘はお酒も沢山取り揃えているので、
ITにつられて僕も缶チューハイを1本飲んでみたら、
標高が高いからか脱水気味だったのか
普段では考えられないくらい酔いが回ってしまいました。
油断してしまった…
二日酔いで登れないなんて事態だけは絶対に避けたい…
この後は水をがぶ飲みしてから床に就きました。
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