(無題)

最早僕も博士課程の院生。
一応P会には所属し続けているものの、
同期は全員居なくなり、
自分自身も学会やら研究会やらで
演奏会に出られないことが増えてきました。
出られる時に出ておかないと!
というわけで、今日は博士課程にも関わらず
恥ずかしげも無く駒場祭大演奏会に出演しました。
実はヘッダーでひっそりと宣伝していたり。

曲はメトネル作曲 おとぎ話 Op.8-2 ハ短調。
メトネルは(P会では)かなり有名な部類に入る
ドイツ系ロシア人作曲家で、
この「おとぎ話」が彼の代名詞となっています。
前々から弾きたいと思っていた曲の1つなのですが、
メトネルの特徴として、多数の声部を組み合わせた
ポリリズムの非常に緻密なパッセージを、
少しずつ少しずつ変化させながら
これでもかというほど繰り返す傾向が強く、
ちょっとでも焦るとすぐに混乱して
指が縺れてしまいます。
また、普段は前奏曲や練習曲などの
比較的短い曲を主に弾いている僕にとって
楽譜が14ページもあるこの曲はかなりの大曲で、
練習時間確保の点からも厳しいものがありました。
しかし、それでも敢えて今回この曲を選んだのは、
今年は八月演奏会に出られなかった影響で
五月祭から半年もの連絡期間を得られたのと、
最後の1ページ半がどうしても弾きたかったからです。
演奏会で突っ走ると碌なことにならないので、
なるべく冷静に、冷静に…
と心掛けようとしたのですが、
昂ぶる感情を全く抑え切れませんでした。
理性の弱い人間だ。
心筋梗塞を起こすかと思った…
でも、感情を思う存分表現出来る場があるというのは
とても良いものですね。

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