日本物理学会2019年度秋季大会第3日目。
いつになく興味のそそる講演の多い今回の学会ですが、
今日の午前だけはこれといって惹かれるものがありません。
MS先輩やKJの話はサマースクールで聴いたし…
なので、ちょっとだけ散策してみることにしました。
8:55発JR仙山線普通仙台行きに乗車。
車内は割と混んでいます。
皆仙台に向かうのかと思いきや、
半分くらい山寺駅で下車していました。
立石寺に通勤しているんだろうか…?
9:21、面白山高原駅に到着。
奥羽山脈の只中に存在する駅で、
宮城県側の奥新川駅と仙山線秘境駅の双璧を成しています。
しかし、ここは奥羽山脈を横断する路線の中では
唯一と言っても良い鈍行列車も元気な路線。
秘境駅とは言っても日に11往復もの列車が発着しています。
駅舎は特徴的な正六角柱の形をしています。
秘境駅にしてはえらく凝った駅舎です。
それもそのはず、階段を上って駅の外に出ると
目の前にスキーリフトの乗り場がありました。
まるでゲレンデの中に駅があるような立地。
ここは車道が冬季通行止めになる為、日本で唯一、
鉄道でしか行けないことで有名なスノーパーク面白山。
仙台・山形からのアクセスの良さもあって
嘗てはそれなりに賑わっていたそうですが、
リフト故障と東日本大震災を理由に
平成21年以来営業休止状態が続いています。
駅前にはスキー客向けの宿や飲食店が数軒あります。
肝心のスキー場が10年も休業しているとあっては最早廃墟だらけ…
と思いきや、意外にも駅に一番近いところは
今も普通に営業していました。
スキー場は現在コスモス畑になっているようなので、
ちょっと坂を登って行ってみます。
打ち棄てられたリフトが哀愁を誘います。
面白山コスモスベルグ。
嘗てスキー場として使われていた斜面一面に
コスモスが植えられています。
雑草防止の為に植えているのだとしたら
一応まだ再開の計画はあるということなのでしょうか。
今度は面白山高原駅から延びる散策路を歩いてみます。
碑がやけに標高をアピールしているのは
ここが仙山線で最も標高の高い駅だからです。
まるで岩を積み木にして積み上げたような
不思議な造形の巨岩がありました。
この散策路の一番の売りは
霰滝という滝だそうですが、
正直滝よりもこの岩の方が面白かったです。
お次は駅の下流側にある紅葉川渓谷。
すれ違いも出来ないくらいの
心許ない散策路ですね…
ただ、ここが豪雪地帯であることを鑑みると、
維持管理費を少しでも圧縮する為に
致し方無い措置なのかも知れませんが。
にしても細い!
駅から徒歩数分でアクセス出来る
ファミリー向けの散策路とは思えません。
コスパが良いですね。
藤花の滝。
巨岩に斜めの段を成して流れ落ちる様が優美です。
下流にまだまだ滝はあるようなのですが、
そろそろ戻らないと午後の講演に遅れてしまうので帰ります。
11:03発JR仙山線普通山形行きに乗車し、
羽前千歳駅で11:36発JR奥羽本線普通新庄行きに乗り換え。
11:50、天童駅に到着。
山形大に戻らずに何処に行っているんだと言われそうですが、
昼食を取るということで…
天童市は将棋の駒に於いて
全国シェアの実に9割を占めており、
天童駅のみどりの窓口でも存分にアピールしています。
「馬」の字が左右逆になった駒は左馬と言い、
天童市では縁起物として扱われているそうです。
駅前ロータリーに待機している
タクシーの行灯まで将棋の駒になっていますね…
昼食も当然将棋関係…
というわけではなく、
果物王国山形らしくフルーツバーです。
歩き回った後の果物は最高です。
鉄分も糖分も補給出来たところで山形大へ赴いて
午後の講演を聴きました。
山形と言えば果物だけではなく
馬肉も有名ということで夜は馬肉料理。
素粒子論の人々に紛れ込んで
山形の郷土料理に舌鼓を打ちました。
山形良きかな。
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