四国内陸旅行第3日目。
話題の清流仁淀川を巡ります。
6:30、起床。
朝食を済ませて出発です。
道の駅大歩危まで来たところで
丁度JR土讃線普通大歩危行きが来たので撮り鉄。
良くぞこんな場所に鉄道を通したものです。
見た目は超ローカル線ですが、
このJR土讃線は高知への特急街道であり、
これが不通になったりすると
高知県は文字通り陸の孤島と化します。
今度は高知自動車道には乗らず、
国道439号でひたすら西へと向かいます。
昨日は酷道っぷりを存分に見せ付けてくれた与作ですが、
大豊ICから暫くの間はかなりの改装路です。
途中で標識を見掛けて寄らずにはいられなかった早明浦ダム。
総貯水容量3億m3を超える四国の水瓶であり、
屡々渇水で話題になる全国的にも有名なダムです。
このダムの建設にあたり、
上流の大川村は主要集落の大半が水没するとあって
猛烈な反対運動を巻き起こしました。
現在、大川村は離島と福島第一原子力発電所近辺を除くと
日本で最も人口の少ない村になっています。
それだけの多大な犠牲を払ったにも関わらず、
このダムで得られる水の内、
高知県に配分されるのは何と僅か4%。
徳島県へ48%、香川県へ29%、愛媛県へ19%、
そして高知県へ4%という利水配分率は
四国に対立を残す一因にもなり、
元々は「四国はひとつ」と書かれる予定だった石碑も
「四国のいのち」に文言が変えられてしまいました。
国道439号を更に西へ進み、
仁淀川の支流である枝川川にやって来ました。
林道のガードレールの切れ目から崖下へ下ります。
そこそこ有名な観光地のはずですが、
鎖場まである非常に急な坂道です。
泥濘んでいるのですっ転ぶ人もちらほら。
そんな道の先で拝めるのがこのにこ淵です。
滝があるのに敢えて淵、
即ち滝壺に焦点を当てた名前が付けられていることからも分かる通り、
この地が全国に名を馳せた最大の理由は
仁淀ブルーと呼ばれるこの深い碧色にあります。
吸い込まれそうな美しさですね…
ただ、緑がかった碧色ではなく、
より純粋な青色が見たい場合は
秋から冬でないといけないようですが。
お次は枝川川とはまた別の支流である安居川へ。
祖谷にも況して強烈な道です。
しかも、対向車が結構バンバン来るのが辛い。
あまりにも道が細いので、
最深部まで行くと行き違いを避ける為に
激細林道で12kmも迂回させられるそうです。
僕はそもそも手前の駐車場しか空いていなかったので
迂回を回避した代わりに延々歩くことになりましたが。
国鉄バスってこんなところまで走っていたのか…
今でこそ仁淀ブルーが有名になっていますが、
当時からそんなに人気だったのでしょうか。
まあ、国鉄なら狂気の沙汰みたいな路線がある方が自然か。
完全に遊歩道を飲み込む背龍の滝。
四国山地では洗い越しが流行っているんですかね?
徒歩道で荒い越しはやめて欲しいけど。
おお、これはまた美しい!
白い岩にエメラルドブルーの水が映えます。
水晶淵という名前が付いたのも納得です。
暑い中坂道を延々登ってきたのでちょっと休憩。
川遊び出来る場所があったので足湯ならぬ足水です。
盛夏でも痛くなるほどに冷たい!
仁淀ブルーを満喫したら、
再び狭い林道を走って仁淀川本流へ。
高知県の川と言ったらこれも忘れてはいけません。
沈下橋です。
台風と山地の多い高知県ならではですね。
今回は車があるので車で渡ってみます。
歩くならどうということはない幅員ですが、
車で通るとなるとギリギリです。
車両感覚が要求されますね。
どうにか渡り切りました。
何が怖いって、この仁淀川
落ちたら間違いなく車ごと流されるくらい
深いし水勢が強いんですよね…
が、渡り切った先は沈下橋以上に
車両感覚が要求される山道。
進むも地獄退くも地獄だな…
そろそろ帰りの飛行機の時刻も迫ってきたので
相変わらずの険道と酷道を走って高知市街を目指します。
頑張って走ったらちょっとだけ時間が余りそうだったので、
最後にベタ観光地の桂浜を見ておきます。
坂本龍馬が愛したという景勝地ですね。
方角的には坂本龍馬は欧米に背を向けていたのか…
まあ、四国から欧米方面を望むのはちょっと厳しいですね。
混雑する高知市中心街を避け、
太平洋沿いに空港を目指します。
これで運転が終わる!
ということで、地元のスーパーで
ご当地乳酸菌飲料リープルのお酒を買ってみました。
高知県では珍しく度数5%という弱いお酒です。
高知県ならソフトドリンク扱いでしょうか。
美味しかったです。
高知龍馬空港から18:05発ANA570便に搭乗。
松戸へと帰りました。
車が無ければとても巡れない秘境ですが、
たとえ車があっても精神は削られるのが四国山地でした。
しかし、車でありながら、鉄道で困難な乗り継ぎをやり遂げたのと
似たような達成感がありますね。
四国はまだまだ行ったことの無い場所が多いので
これからも開拓していきたいです。
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