カムチャッカ旅行 第6日目

カムチャッカ旅行第6日目。
登山をします。

5:10、起床。
起きて最初に見たメールが
インターンシップの不採用通知という最悪の目覚め。
つらし。
アカポスが駄目だったら就職とか
舐めたことを言っているけど、
最初から第一志望として就活している人が
数え切れないほど居るのだから、
そんな生半可な気持ちで受かるわけがないか…
と言って、「本気じゃない」を言い訳にしてはいけないか。
ただ、書類で落とされたDC1よりはマシだと思いたい。

5:50に来た迎えの車に乗って出発。
こんな気分の時は山に登るに限ります。
Камчаткаは火山の聖地。
昨日登れなかったАвачинский
(アヴァチンスキー火山)だけでなく、
他にも数多くの火山があるのです。
今日はその内の一つであるМутновский
(ムトノフスキー火山)に向かいます。
同行者はロシア人2人とポーランド人1人。
非スラブは肩身が狭い…


温泉街Паратунка(パラトゥンカ)で舗装路は終わり、
未舗装路になるので空気圧を下げます。
Камчаткаでは必須テクニックですね。


雨上がりだからなのか結構スリップしています。
空気圧を下げた効果や如何に。


Ручей Зайкин Ключ(ザイキン・クリューチ沢)。
飲用可だそうです。
空のペットボトルを持ってくれば良かった。


タイヤの空気の抜き方が足りなかったのか、
追加で空気を抜いていました。
橋の上でやったら邪魔なのでは…


未舗装路開始から1時間強でВилючинский Перевал
(ヴィリュチンスキー峠)に到着。
見渡す限り山ばかり。
7月だというのに谷という谷が雪で飾られていて
実にКамчатскийです。


でも、何でトーテムポールが置かれているんだろう…


更に進むと最早未舗装路ですらなくなり、
車は轍の付いた雪の上を走り出しました。
これは道なのだろうか。


逆さДвугорбая Сопка(ドヴゴルバヤ山)。
山名の“Двугорбая”は日本語にすると
フタコブラクダの「フタコブ」に相当するのですが、
あまりフタコブに見えないので
もしかしたら池に映る姿も合わせてフタコブなのかも知れません。
…恐らくはそういう解説をしていたのだと思いますが、
今日のガイドは最初からロシア語オンリーなので
全然理解出来ません。
ポーランド人がまさかのワルシャワ大生だったので、
英訳して助けてもらいました。
ワル大との謎の縁。


峠から2時間半ほどで登山口(?)に到着。
いよいよ入山です。


とその前に、まずは登山口の周りをちょっと散策。


スケール感の狂いそうな見事な滝です。
草木が殆ど生えていないことからも分かる通り、
この辺りは噴火によって灰や砂礫が堆積してからまだ時間が経っておらず、
滝は現在進行形で脆い地盤を削っています。
滝の名前はОпасный(オパスニー)、
ズバリ「危険」です。


嘗てはもっと下流の方に滝があったそうですが、
削りに削って今の位置まで上がってきたとか。


さて、今度こそ登山開始です。
7月中旬に残雪登山をすることになるとは思わなかった。
雪から冷気が漂っていて身体が冷えます。


雪がやけに茶色く汚れているのは火山灰の影響です。
つまり、冬に雪が積もってから今に至るまでの数ヶ月の間に
これだけの火山灰が降ったということを意味しています。
ところどころ巨大な岩も落ちているけど、
これも飛んできたんだろうか…


巨大な渓谷の対岸ではもくもくと火山ガスが噴出しています。
雪が無いところは地熱で融けたのでしょうか。


こちら側もガスに包まれてきました。
えっ、ここに突っ込むの?


硫黄が析出してオオシャコガイみたいになった噴出口。
こんな至近距離まで近付いて良いものなのでしょうか。
インドネシアバヌアツもそうだったけど、
火山に対する危機意識が低過ぎでは…?
電子部品が硫化されそうなので
カメラを向けるのは程々にしておきます。
今年の火山ガス吸引量がヤバい。


このホッカホカの活火山でお鉢巡りをする
みたいな狂気の記述もあったのですが、
天候があまり良くないからかここで引き返すようです。


教科書でも見ないような見事な地層を横目に下ります。
僕等は昼食も食べずに一番乗りしていましたが、
一般的には入山前に昼食を摂るようで
多くの登山客とすれ違いました。


車まで戻ってきた頃には辺り一面濃霧に包まれてしまいました。
早めに行動していて良かった。
冷たい濃霧の中で遅い昼食です。
Якутия(ヤクーチア)でもそうだったけど、
野菜はやっぱり生のタマネギが基本なんだな…


マーモットに見送られながら
Мутновскийを後にします。


霧と残雪で最早何も見えていないように思うのですが、
何故道が分かるのでしょうか。
長年の勘というやつでしょうか。
…本当に分かっているよね?


遭難せず無事に街まで帰って来られました。
今日は温泉が無くて身体が冷えてしまったので、
朝鮮料理店に入ってキムチチゲで温めました。

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