(無題)

P会卒業旅行第2日目。
隠岐島を巡ります。


6:45、起床。
そんなに睡眠時間が短いわけではないのに眠いな…
朝食を済ませ、迎えの車に乗ってレンタカー屋へ。
今日はレンタカーで隠岐島を回ります。


まずやって来たのは隠岐国分寺。
後醍醐天皇の行在所だったというお寺です。
最近建て替えたのか真新しいですね。


奥にあった地蔵堂。
廃仏毀釈の際に打ち砕かれた地蔵が並べられています。


国分寺の隣には隠岐モーモードームがあります。
隠岐に流された後鳥羽上皇を慰める為に始まった
牛突きを観戦できる施設です。
見てみたいのは山々ですが、
流石に水曜の朝にやっている気はしません。


続いて建築学専攻であるETの希望で
佐々木家住宅にやって来ました。
国の重要文化財にも指定されている庄屋の邸宅です。


入館料が細か過ぎる。
消費税5%で税込400円だったものを
消費税8%になって108/105倍したっぽいですね。
お釣りの準備が面倒なのでは…


中はこんな感じ。
立派です。
息子を東大に入れる為に一部を切り取って売ったとか。
ETは建築学専攻としてガイドさんに色々聞いていました。


隠岐島の海岸を反時計回りに走ります。
何とも美しい海です。


黒島展望台に到着。
隠岐島の更に離れ小島である黒島を望める展望台です。
でも、思ったより藪が多くて見えにくいな…


ということで、展望台から延びる遊歩道で
もっと黒島に近付いてみることにしました。


まるで硝子のように透き通った海ですね。
夏だったら飛び込んでいたところだった。


大分近付いてきました。
ここが最近接点かな?
が、MDが何やら道を見付けたと言っています。


えっ、これ!?


リアル鉄骨渡りです。
というか、何故わざわざこんな橋を
何の変哲もない岩礁に架けたのだろう…


何はともあれ、この岩礁が黒島に最も近付ける場所のようですね。
遠目にも柱状節理が確認出来ますが、
この黒島は海底から溶岩が噴出して
固まったものだとされています。


お次は浄土ヶ浦へ。
ネーミングもそうですが、
景色も何処となく浄土ヶ浜に似ていますね。
名付け親はあの一休さんだとか。


残念ながらここの遊歩道は通行止め。
進みましょう。


白島展望台にやって来ました。
竹島に最も近い場所の一つとあって
距離と方角が示されています。
ただ、161km先となると流石に見えませんね…


隠岐島の最北端、隠岐白島海岸が見えます。
良く見ると岬の先端へと続く遊歩道が…
ただ、流石にあそこまで行く余裕は無いのでここで我慢します。


白島埼灯台。
細長い岬の先ではなく
展望台付近の標高250m近い地点にあります。
しかし、登れる灯台ではないので
ここからの眺望はあまり良くありません。


お腹が空いてきたので五箇創生館で昼食。
これはダムカレーならぬ竹島海鮮カレーです。
サザエが入っています。
僕はさばだしうどんにしてしまいましたが。


そのまま五箇創生館を見学。
隠岐に流された後鳥羽上皇を慰める為に始まったという
隠岐の牛突きについての展示が多いです。
受付のおばちゃんに勧められるがまま見た
紹介ビデオのBGM(隠岐民謡のアレンジ)を
とても気に入ってしまったので、
受付でCDを買ってしまいました。


ドライブ再開。
ここからは西半分です。
夕陽を上手く合わせると火が灯ったように見えるローソク岩
…を見る展望台なのですが、
思ったより良く見えなかったので写真は馬背島です。
というか、風が強過ぎる!
西側に来た途端物凄い暴風だな…


ここなんて道路が波に洗われているじゃん…
これは旧道だからというのもあるかも知れませんが。


何故旧道なんか走っているのかというと、
僕が地図で見付けて気になったものがあるからです。
…他の3人を振り回しまくっていますね。


福浦トンネルという、
かなり昔に掘られたトンネルが残されているそうなのですが…
車道は通じていないのでしょうか。


この先に福浦トンネルがあるようだけど…


これか!
成人男性だと中腰にならないと通れない狭さです。
どうやら、これは初代のトンネルで、
明治初期に柔らかい火砕流堆積物を
手掘りして造られたもののようです。


トンネルの出口からは凄まじい暴風が吹き込んできます。
まともに立つことすら儘なりません。


海面には波紋が立っています。
こういう地だからこそ
海上交通に頼らなくて済むようトンネルが掘られたのでしょう。


しかし、見るからに危なさそうな道だな…
先人達の苦労が偲ばれます。


反対側から2,3代目のトンネルも見てみましょう。
なお、この写真は4代目(現役)の新福浦トンネルです。


ここから先が徒歩になります。


2,3代目のトンネルは昭和63年に
新福浦トンネルが開通するまで供用されており、
車が通れるだけの大きさにまで拡張されています。
最初の開通自体は明治31年まで遡るそうですが。


立派な覆道もあり、崖崩れの多さが窺えます。


拡張されたとはいえ素掘りのままなので、
トンネルの天井には何本もの大きな亀裂が。
その内完全に通れなくなってしまうのかな…


自然と人間のせめぎ合いが見られて楽しいスポットでした。
他の3人も満喫してくれたようです。
…というか、さっきからとんでもなく風が強いけど、
これ船は大丈夫なのか?
あっ!今日の午後の高速船が運休しているじゃないか!
時刻表を見るに、島前で夜間停泊して
乗る予定の翌日の始発便になっているようだけど、
これ明日の便ってちゃんと出るのか…?
もし運休なんてことになったら本気で島流しだぞ…


しかし、今心配しても始まりません。
ここまで基本的に海岸沿いばかり見てきましたが、
内陸部もちょっと見ておきます。
牛を散歩しているおじさんが居る…
牛突きに出場させるのでしょうか。


厳かな雰囲気の杉林を歩きます。


壇鏡神社に到着。
牛突きも本来はこの壇鏡神社の奉納行事です。


そして、この神社が祀っているのがこの壇鏡の滝。
離島としては珍しい高さ50mにも及ぶ滝です。
今はちょっと水量が少ないですね…


壇鏡の滝は裏から見ることも出来ます。
写真にすると見え難いですが。


本殿も滝の裏にあります。
牛はこの滝の水で清めてから
牛突きに参加するそうです。


再び海岸にやって来て屋那の松原の舟小屋。
ガレージのような舟小屋が横一列に並ぶ様は壮観です。
伊根の舟屋よりも統一感がありますね。


ラストは西郷港近くの玉若酢命神社。
隠岐島一周の完了を報告です。
あとは明日の高速船の就航も願っておきます。


丸一日しかないので駆け足でしたが、
鄙びた小島の島前とはまた違った面白さのある島でした。

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