(無題)

日本物理学会第74回年次大会第3日目。

今日は午後しか講演がありません。
なので、午前中は福岡県を回ることにしました。
朝風呂を浴びてから宿をチェックアウトし、
シャトルバスに乗って博多駅へ。


おっ、今日はななつ星in九州の運行日なのか。
1泊2日コースだと早岐行きという表示になるんですね。
(乗客が早岐駅で降りることはできない。)
撮影してみたいところでしたが、
残念ながら僕の乗る列車と行き違いで入線する様子。
9:29発JR鹿児島本線快速久留米行きに乗車。
すれ違うななつ星in九州は見えました。


9:58、基山駅に到着。
何やら喫煙者への憎悪を感じるトイレですね。


ここで甘木鉄道に乗り換えます。
甘木鉄道は旧・国鉄甘木線を第3セクター化した路線で、
第1次特定地方交通線(いの一番に廃止された
国鉄きっての超ローカル線)の割には、
かなり健全な経営状況で知られる路線です。
「列車」ではなく「レールバス」時刻表なんですね。


10:16発甘木鉄道普通甘木行きに乗り換え。
徹底した効率化の為か
起点駅にも関わらず自動券売機は無く、
運賃は全て車内で現金精算します。
正にバスですね。


小郡市内は高架で大分自動車道と並走するので、
より一層バス感が増します。


元々この甘木線は大刀洗にあった
帝国陸軍大刀洗飛行場への物資輸送を目的に敷設され、
現在ではキリンビール福岡工場に転用されています。
一時期はキリンビールの貨物輸送も行っていましたが、
昭和59年に廃止されてしまいました。


10:43、甘木駅に到着。


駅前には邪馬台国の起源を主張する石碑がありました。
解説によれば「多くの学者が支持する」[要出典]そうですが、
邪馬台国九州説というページが
Wikipedia上に存在するくらい
この手の説は九州各地にあるので、
眉唾と言えば眉唾ものではあります。


甘木駅の直前にあった小石原川の河川敷で
菜の花が満開になっているのが車内から見えたので、
甘木駅から歩いてきてみました。
春ですね。


折角なので撮り鉄してみました。
小石原川を渡る甘木鉄道。
やはり、非電化のガーター橋は映えます。


こちらはミツバチとの組み合わせを狙った画。
列車が丁度良い位置に来たときには
ミツバチが動いてしまって撮れず…
生き物相手は難しいですね。


上のミツバチとのコラボを図ったのは
甘木鉄道ではなく西鉄甘木線です。
この甘木は2本も鉄道が通っているのです。
それもあって国鉄甘木線転換の際には福岡県が
「お前ら2本も要らないだろ」
と難色を示した為、
福岡県は一切出資せず沿線自治体のみで維持する
これまた珍しい第3セクターになっています。


ということで、相方(?)の西鉄甘木線で戻ります。
11:32発西鉄甘木線普通大牟田行きに乗車。


宮の陣駅で12:08発西鉄天神大牟田線
急行西鉄福岡行きに乗り換え、
天神駅で13:04発福岡市営地下鉄空港線
普通西唐津行きに乗り換え、
九大学研都市駅で昭和バスに乗り換えて九州大へ


…と見せ掛けて太宰府駅にやって来ました。
遥々福岡県まで来たのですから、
学問の神様菅原道真公を参拝しないわけにはいかないでしょう。


スターバックスも太宰府仕様です。
…太宰府の何をモチーフにしているのだろう。


そして、こちらが太宰府天満宮。
梅の季節とあって凄い人出です。
でも、梅はまだそんなに咲いていないような…


梅酒まつり!
これが目的か!
1,200円で全国160種類以上の梅酒が試飲し放題…
いや、でもこれから学会に行くしな…
…駄目だ、欲望が抑えられない!
ということで突撃。
まあ、自分の発表は無いし…
1杯20mLのお猪口で20~30杯ほど飲みました。
半田の中埜酒造もありましたね。


毒を喰らわば皿までということで、
飲み放題の対象外だった獺祭梅酒にも手を出しました。
四合瓶で1本12,960円、この試飲で1杯700円という
驚異的な価格設定でしたが、
確かにその値段設定をするだけのことはあって
下手な梅酒にありがちなしつこい甘さなど一切無く明瞭な味わいです。


飲み放題に含まれていた中では
このヤヱガキ酒造の梅一途が一番好きでした。
かなり酸っぱくて梅らしい爽快さが味わえます。


さて、飲んだくれていないで
早く九州大に向かわねば…
太宰府駅から西鉄太宰府線西鉄二日市行きに乗車。


西鉄二日市駅で西鉄天神大牟田線特急西鉄福岡行きに乗り換え。
おっ、これは柳川観光列車「水都」ですね。
その後は天神駅で福岡市営地下鉄空港線
普通西唐津行きに乗り換え、
九大学研都市駅で昭和バスに乗り換えて今度こそ九州大へ。

今日はKT(馬場研)の発表や
一般シンポジウム講演などを主に聞いていました。
機械学習による画像認識と
繰り込み群の関係についての講演が面白かったです。
画像認識は画像の「特徴」を掴んで
少数のパターンに分類するという意味に於いて、
繰り込み群に於ける粗視化と似ているものの、
2次元イジング模型で試してみると
不動点に対する流れの向きが反対になってしまうが、
これは繰り込み変換に於いてT=0に向かうパターンと
T=∞に向かうパターンを共に学習させていることで
その中間にあるT=Tcが選ばれるようになるのでは…
みたいな感じのことを言っていました。
講演が終わったら混み合う前に急いで九大学研都市駅へ。


しかし、乗り換えるのは博多方面の列車ではありません。
JR筑肥線普通唐津行きに乗り換え。
物理学会中の土日はとにかく宿泊費が高騰するもの。
今回もその例外ではなく、
今日まで泊まっていた宿も今夜だけは
昨夜までに比べて4割近く値上がりしていました。
それで、ぼったくりの福岡市には見切りを付けて
逆方面に宿を取ってみたというわけです。
将来、九州大で勤めることになった際、
より田舎なこちら方面から通勤することが
どれくらい現実的かを確かめる意味合いもあったり?


筑前深江駅を過ぎると車窓には日本海が広がります。
こんな景色を見ながら通勤したいですね…


虹ノ松原駅に到着。
本日最後の寄り道です。
駅名にもなっている名勝、虹の松原を目指します。
列車の時刻を覚えていないのは、
酔っぱらって、来た列車に適当に乗っているからです…


目指しますというか、
駅を出てすぐのこれがもう件の松原っぽいですね。
夕暮れ時なので薄暗いです。


海岸まで歩いてきてみました。
誰も居らず波と風の音だけが聞こえます。


日没。
九州大の最寄り駅からここまで
40分ちょっとで着けるんだから凄いよな…
九州大に惹かれています。


松原には街灯が殆ど無いので
真っ暗にならない内に駅に戻ります。


JR筑肥線普通西唐津行きに乗車。


終点の西唐津駅に到着。
福岡空港からここまでは乗り換え無しで来られます。


ただ、辺りはお世辞にも栄えているとは言い難く、
車両基地のついでに駅があるような感じです。
実はここでは宿が見付からなかったので
ここに来たのは単なる乗り潰し目的です。


折り返して宿に向かいます。
JR唐津線普通福岡空港行きに乗り換え。


和多田駅に到着。
宿まで暗い坂道をとことこ歩きました。
昨晩までの博多からえらい落差だな…

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