京都出張第5日目。
7:30、起床。
以前ネットで知って気になっていたヨーグルトを
昨夜偶々近くのスーパーで見付けたので、
MD邸で頂いたカツサンドと合わせて
優雅な朝食を演出します。
その後、基礎物理学研究所へ。
今日は主に大規模構造などがメインでした。
そして、今日の午後は自由時間です。
世界的観光都市京都をどうぞ観光してください、
という粋な計らいなのでしょう。
その計らいは最大限活用させてもらいます。
京大農学部前バス停から
10:54発京都市営バス17系統京都駅前行きに乗り、
京都駅で11:30発JR東海道本線
新快速米原経由長浜行きに乗り換え。
12:04、近江八幡駅に到着。
正直、京都は去年のインターンの際に
粗方回ってしまっているのと、
梅の観光シーズンの今に巡るのは得策ではないので、
今回は京都をスルーして滋賀を巡ります。
関西は歴史の浅い関東と違って
少し足を延ばすだけで風土が変わるから面白いです。
滋賀県の関西弁は語彙は関西弁ですが
イントネーションは尾張弁に近いですね。
滋賀県と言えば近江牛!
ということで、駅前の牛肉店が併設するレストランで
ミニッツステーキを頂きました。
値段的に近江牛ではない気もしますが、
近江牛の名を冠しているメニューは
ランチメニューでも4,500円以上するので、
院生如きにはとても手が出ません。
レトロな喫茶店の雰囲気だけ楽しみます。
腹拵えを済ませたら、近江八幡駅北口バス停から
13:20発近江八幡市民バス島・沖島線堀切行きに乗車。
休業中のJAの直売所にも律儀に寄るんだな…
近江八幡は琵琶湖の水を活かした水郷の里として
八幡堀を中心に今も歴史ある街並みが残っていますが、
バスの車内からはあまり見えませんでした。
これが目的地ではありません。
西の湖。
離れ小島状になった田んぼなどがあり、
ここも遊覧船で巡ることができます。
今回はやりませんが。
14:03、堀切バス停に到着。
漁船が犇めく堀切港。
駐車場は全て地元住民に割り当てられており、
港の待合室に番号と氏名の対応表が貼り出されています。
港ということで察したかもしれませんが、
今回の目的地は島です。
滋賀県は勿論内陸県なのですが、
日本最大の湖である琵琶湖には
日本で唯一淡水湖に浮かぶ有人島、沖島があるのです。
先程のコミュニティバスは通学バスとしての側面もあるのか
「沖島」のあいうえお作文で
小学生達に通学マナーの向上を呼び掛けていました。
島の小学校は廃校になってしまったのかな…
14:15発沖島通船に乗船。
券売機が船の中にあります。
斬新ですね。
14:28、沖島に到着。
ここが日本で唯一の、淡水湖に浮かぶ有人島です。
簡素過ぎる沖島の地図。
沖島には何も無いと言いたいのだろうか。
こちらはもう少し詳細な地図。
とは言っても、やはり見所は多くありません。
伊根と違って舟屋ではありませんが、
一家に一台に近いレベルで漁船が並べられており、
雰囲気は完全に離島です。
しかし、この景観で磯の香りが一切しないというのは
何だか不思議な気分だな…
ん?何かの臭いが漂ってくるような…
臭いの主を探してみたら
鮒寿司を作る工場を見付けました。
臭いことで有名な琵琶湖の伝統料理ですね。
どんな味なのだろう…
残念ながら売っている気配が感じられないので
まずは集落の裏にある奥津嶋神社に行ってみます。
これが神社へ通じる表参道なのか…
流石は小島ですね。
神社への石段は裏路地から直角に分岐しています。
写真を撮るのも一苦労。
こんなこじんまりとした神社ですが、
ちゃんと御朱印もありました。
300円を投入して判を押すセルフ式ですが。
本殿の方はどうやら現在改修中のようです。
こんな場所だと建築機材を入れられるのかな?
奥津嶋神社から俯瞰した集落。
ただでさえ狭い島の中で
山と山の間にある猫の額ほどの平地に家が密集していますね。
ちなみに、全て急傾斜地崩壊危険区域だそうです。
何処に逃げろと言うのか。
…湖上か。
神社の裏から意味深な石段が更に延びていました。
行ってみます。
また別の神社がありました。
山神神社という神社のようです。
こんな小さな島で山の神を祀っているということは、
やはり昔から地崩れが絶えなかったんだな…
参拝を終えて集落に戻ってきました。
今度は資料館へ…と思ったのですが、
何やら消防団の人達が来ていて憚られたので止めました。
お次はこちらの路地へと入っていきます。
湖上にあって水分が豊富だからか
辺り一面苔生しています。
TH先輩が喜びそう。
何やら登山口がありました。
ケンケン山?
ケンケンでも登れるくらい楽な山ということかな?
…いや、どうやら名前の由来は違うようだな。
低山あるあるですが、
林業用の道が分岐しまくっていて
正規の登山道が滅茶苦茶分かり難いです。
どうにか尾根に出ました。
雪化粧した比良山地が綺麗ですね。
こちらは近江八幡側の景色。
方角的には鈴鹿山脈があるはずだけど、
そこまでは見えていないのかな?
ケンケン山の山頂を求めて稜線を彷徨いましたが、
蓬莱山尾山という謎の山頂しか見付かりませんでした。
雨が降ってきてしまったので
シダの生い茂る登山道を急いで駆け下ります。
いつの間に集落からこんなに離れていたのだろう…
というか、本当にあの1ヶ所しか集落が無いんだな…
雨はどんどん強くなってくるので急ぎます。
というか、それ以前に帰りの船に乗れるかが危うい。
しかし、謎の鳥居が気になって立ち止まってしまう。
これは本土側にある神社に向けた鳥居なのか、
それとも…
この島にある神社に向けた鳥居のようですね。
厳島神社という神社だそうです。
時間が切迫しているので参拝は諦めます。
神社があったというのに道が一向に良くならない。
あれだけ立派な神社の表参道がこれなのか…
自家用車レベルで船があるから
島民は皆自家用船で参拝するのかな?
えらくお洒落な沖島小学校。
もしや子供が減って廃校になって
今は宿泊施設として使われているとか?
と思いきや、普通に下校する子供達が出て来ました。
消防車ならぬ消防艇。
自動車の走れる道など一切無い沖島では
やはりこれが最強の交通手段なのでしょう。
結局色々寄り道してしまいましたが、
何とか乗船時刻に間に合いました。
16:00発沖島通船に乗船。
完全に予想外だったのですが、
先程下校していた沖島小の小学生達が
10人以上船に乗り込んできました。
何故下校後に本土へ…?
堀切港で16:20発近江八幡市民バス島・沖島線
近江八幡駅北口行きに乗り換え。
13人の小学生達も乗り込んできました。
何と、バスに貼られているあのマナーの貼り紙は
島から本土に通うのではなく、
本土から島に通う小学生に対してのものだったのか!
島から本土への通学は良くありますが、
その逆なんて聞いたことがありません。
ましてやこの市民バスの路線上には
近江八幡市立島小学校という小学校があるのです。
何でも、沖島小は過疎化で廃校の危機に陥り、
少しでも生徒数を増やす為に
校区に依らず市内全域から通学できる
小規模特認校に指定されたことで、
長閑な島で少人数教育を受けられる「離島留学」として
本土から通う小学生が現れるようになったのだとか。
車内で小学生達が東方のスペカ名でしりとりしていて
近江の小学生のレベルの高さを感じる。
淫夢語録の解説とかもしていたけど、
離島留学の効果はあるんですかね…?
往路では立ち寄る意味がそんなに分からなかった
きてかーな(JAグリーン近江の直売所)ですが、
親がここまで車で迎えに来ていて
小学生達は自家用車に乗り換えていました。
パズルのピースが次々と埋まっていく。
市役所や駅へ迎えに来ていた親も居ましたが。
近江八幡駅から17:24発JR東海道本線快速網干行きに乗り換え。
京都に帰ります
…と見せ掛けてまだ寄り道です。
石山駅で降りて京阪石山駅に向かいます。
17:57発京阪石山坂本線普通石山寺行きに乗り換え。
18:01、石山寺駅に到着。
これで滋賀県内の京阪電車は完乗です。
ただ往復するのもつまらないので
ちょっとだけ外に出てみます。
駅名の由来になっている石山寺は
この瀬田川沿いを10分ほど行かねばならないようなので、
そこまでの時間はありませんでした。
石山寺駅に戻る途中に見付けた
飛び出す歩行者用信号押しボタン。
そこまで飛び出させる必要ある?
この後は18:12発京阪石山坂本線普通坂本比叡山口行きに乗り、
びわ湖浜大津駅で18:34発京阪京津線
普通太秦天神川行きに乗り換え、
京都市役所前駅で降りて学会の懇親会へと向かいました。
…当初の目的(学会参加)はちゃんと覚えていますよ。
コメント