京都出張第2日目。
6:30、起床。
朝食を済ませてバス停に向かいます。
7:31発丹後海陸交通蒲入線上宮津行きに乗車。
7:51、岩滝口駅に到着。
地元の高校生がデザインしたそうで
えらくカラフルな駅舎になっています。
なお、丹海バスはこのまま宮豊線に並走して
宮津駅の先まで行くのですが、
運賃が安過ぎて岩滝口駅-宮津駅は
鉄道(250円)よりバス(200円)の方が安いという
逆転現象が生じています。
8:01発京都丹後鉄道宮豊線普通西舞鶴行きに乗り換え。
京都丹後鉄道随一の撮影スポット、
由良川橋梁を渡ります。
ガーダー橋なので見晴らしが良く、
まるで水の上を滑っているようです。
8:54、西舞鶴駅に到着。
これで京都丹後鉄道は乗り潰しました。
折り返しの列車まで時間があるので
少しだけ街歩きしてみます。
これは田辺城址。
今は東舞鶴に中心の座を取られている感がありますが、
東舞鶴に鎮守府が設けられて軍港として発展する前は
この西舞鶴の方が舞鶴の中心でした。
舞鶴港線(海舞鶴線)という貨物線もあったのですが、
昭和60年に廃止され、今では遊歩道になっています。
この橋も架け替えられているし、
遺構は残っていないのかな…
梅の木に隠れたこの橋脚は遺構のようですね。
煉瓦造りで歴史を感じさせます。
西舞鶴駅に戻ってみどりの窓口で
福知山駅からの切符を買おうとしたら、
みどりの窓口が廃止されていて
テレビ電話式の自動券売機になっていました。
JR西日本はみどりの窓口を
現行から8割も減らす予定だと聞いていたけど、
もう始まっていたのか…
しかし、使い方に戸惑う人が多いからか
脇に駅員が立って対応していました。
みどりの窓口を廃止した意味とは。
9:37発京都丹後鉄道宮舞線普通豊岡行きに乗車。
宮津駅で10:11発京都丹後鉄道宮福線
特急はしだて2号京都行きに乗り換え。
特急列車が普通列車を待つという
珍しい緩急接続をしていました。
どんどん行きます。
福知山駅で11:07発JR福知山線普通篠山口行きに乗り換え。
11:46、谷川駅に到着。
平成18年に付近で新種の恐竜、
丹波竜の化石が発見されたことを祝っているのか
駅前には恐竜の像が飾られています。
ただ、今回の目的は丹波竜ではなくJR加古川線です。
福知山線や播但線と共にこの地域の陰陽連絡を担っている…
と言いたいところですが、
特急こうのとりが走る福知山線や
特急はまかぜの走る播但線と違い、
普通列車しか走らない加古川線は
思った以上に本数の少ないローカル線になっています。
12:10発JR加古川線普通西脇市行きに乗り換え。
これを逃すと次は3時間後です。
やけに乗り鉄が多いな…
日本へそ公園駅。
このすぐ側に北緯35°00′00″東経135°00′00″の地点があり、
「日本のへそ」を表すモニュメントが置かれています。
加古川線の車内からもちょっとだけ見えます。
西脇市駅で12:45発JR加古川線普通加古川行きに乗り換え。
ここは平成2年に廃止された
JR鍛冶屋線の起点だったのですが、
それらしき遺構は見当たりません。
粟生駅で13:09発北条鉄道普通北条町行きに乗り換え。
去年来た時は乗れなかった北条鉄道に乗ります。
地図だと神鉄粟生線の延長のようにも見えますが、
ここは嘗ての国鉄北条線を第3セクター化した路線。
更に遡ると加古川線、三木線、鍛冶屋線、高砂線と同じ
播州鉄道に端を発しており、
今もJRとして存続している加古川線を除くと
唯一生き残っているのがこの北条線なのです。
やはり例の如く赤字に喘いではいますが、
最近は利用者数が増えているとか。
運転席の隣では何故かドーナツが売られていました。
しかも1個30円と安い。
更にはフリーwifiまで完備されています。
東京メトロ千代田線ですら2割くらいしかないのに…
何気にハイテクですね。
田原駅。
特に他意はありません。
隣の駅のローマ字表記が一部削れて
“IIOKKL’GUCHI”と北欧系言語みたいになってますね。
その法華口駅。
立派な三重塔が建てられています。
地元の有志によって平成25年に建立されたそうです。
13:31、北条町駅に到着。
北条町駅外観。
「応援は年一回の乗車から」と書かれています。
全加西市民が年1回乗車回数を増やせば
北条鉄道の赤字を全て解消できるという意味で、
このスローガンを掲げているのだとか。
京都丹後鉄道なら5~6回くらいですかね…
駅舎内でも積極的に鉄道グッズが売られていました。
と、色々見ていたら小学生が話し掛けてきて
駅の裏手に連れて行かれました。
大学院生が小学生にカツアゲされる…
わけではなく、兵庫教育大学附属小学校の授業の一環で
今日は特別に北条鉄道の車庫を公開するのだとか。
一応、北条鉄道のホームページにもひっそりと
イベント情報が載ってはいましたが、
僕以外は明らかに関係者ばかりで
授業参観に迷い込んだ部外者みたいな心境です。
もうちょっとパブリックなものを想像していたんだけど…
北条鉄道はお金が無いので
洗車も手でやっているそうです。
自家用車と同じ洗剤を使っているんですね。
運転席に座らせてくれたりもしました。
機材は撮影NGだそうですが。
残念ながらあまり長居はできないので
14:40発北条鉄道普通粟生行きに乗車。
粟生駅で15:07発JR加古川線普通加古川行きに乗り換え。
厄神駅。
何とも縁起の悪そうな名前ですね。
縁起の悪さが災いしたのかは定かでないですが、
ここから分岐していた三木鉄道は
平成20年に廃止されてしまいました。
加古川駅で15:36発JR山陽本線新快速敦賀行きに乗り換え。
(写真は隣のホームにいた普通米原行き。)
ここまで25km/h制限とかがある
ローカル線ばかり乗ってきたから、
新快速が速過ぎて不安になる…
西明石駅で15:51発JR山陽本線普通京都行きに乗り換え。
15:59、舞子駅に到着。
明石-須磨間なので瀬戸内海がすぐ目の前にあります。
知多市の新舞子はここに似た景色だから
新舞子という名前が付いたそうです。
しかし、今の景色は新舞子とは似ても似つきません。
現在の舞子には世界最長の吊り橋、
明石海峡大橋が悠然と空を横切っているのです。
新湊大橋とは違って徒歩で渡ることはできませんが、
舞子海上プロムナードという施設には上れるので
行ってみます。
こんな感じ。
無骨ですね。
しかし、本体はお洒落なレストランになっていました。
名物の丸太橋。
海上47mだそうで中々の高度感です。
竜神大吊橋ってこれの2倍も高かったんだっけ…
計画段階では明石海峡大橋の下部に鉄道を敷いて
新幹線を四国へ走らせようという計画があったのですが、
国鉄や国の財政状況の悪化、
そしてそもそも世界最長の吊り橋に鉄道を走らせるという
技術的な困難を背景に計画が変更されてしまい、
四国から淡路島に渡る大鳴門橋には鉄道を通す用意があるのに
淡路島から神戸に渡る明石海峡大橋には
構造上鉄道を通すことができないという奇妙な状態になっています。
鳴門駅から淡路島まで延ばして淡路島線、みたいなことはできますが…
舞子海上プロムナードから見た神戸市垂水区。
山陽電鉄が映り込んだから一応鉄道写真?
そろそろ次に向かいます。
16:48発JR山陽本線快速米原行きに乗車。
垂水駅。
特に他意はありません。
兵庫県には他に樫山駅や横山駅もあります。
17:00、兵庫駅に到着。
横浜駅の隣に神奈川駅があるように、
神戸駅の隣にも兵庫駅があります。
兵庫駅で降りたという時点で
鉄道に造詣の深い人はもう察したことでしょうが、
そうです、ここでの目的はあれです。
山陽本線のホームに通じる階段の脇にある
人気の無い通路を進んでいくと…
ありました!
和田岬線専用改札です。
そう、目的はJR山陽本線の支線、通称和田岬線です。
これは兵庫駅の構内にありながら兵庫駅の改札ではなく、
和田岬線の終点である和田岬駅の改札となっており、
壁面に書いてある通り和田岬駅までの切符は
この自動改札機で回収されてしまいます。
逆に和田岬駅からやって来た際は
和田岬駅で切符を買うことができないので、
ここで切符を買うことになります。
いずれにせよ和田岬線は切符を持っていない状態で乗るわけです。
和田岬線には途中駅が一つも無く、
兵庫駅で和田岬線に乗ると
和田岬駅で降りることが確定なのでこういうシステムになっています。
名鉄築港線と同じですね。
そして同じなのは乗車システムだけではありません。
ダイヤも名鉄築港線と全く同じく
朝夕の通勤時間帯のみの運行となっており、
土休日は極端に列車本数が減ります。
休日に至っては何と1日に2本だけ。
あの北海道でさえ滅多にないような閑散ダイヤが
この大都会神戸にあるというのだから驚きです。
あまりに列車本数が少ないので
カモノハシのイコちゃんが注意を促しています。
そこまでするなら最早休日運休では駄目なのだろうか。
17:15発JR山陽本線普通和田岬行きに乗り換え。
今日はよりによって日曜日。
これが本日2本目の列車かつ終電です。
1、2両かと思いきや豪華6両編成。
わざわざこんな不便な日曜日に乗る物好きは居ない…
なんてことはなく、1日2本という不便さが逆に名物となって
大勢の鉄オタが乗車していました。
運行本数が極端に減るとオタクが押し寄せるようになるというのは
屡々見受けられる光景ではありますが。
ある臨界点を境に不便度が増すほど利用者が増えるという現象は
現代の経済学で説明可能なのだろうか…
純然たる通勤路線の為、
車内広告や路線案内などは一切掲示されていません。
ホラー映画でも始まりそうな雰囲気です。
途中、川崎重工への専用線が分岐しており、
ここで造られた鉄道車両は和田岬線を経て回送されます。
この辺りも名鉄築港線と同じですね。
17:18、和田岬駅に到着。
駅前の焼肉屋から良い匂いが漂っています。
ホームから妙に離れた場所に待合所(?)があります。
まるでバスの停留所のような造りで
ちょっと風が吹いたら雨も凌げなさそうです。
最早その隣のファミリマートが駅本体と化していますね。
壁には和田岬線の歴史などが書かれていました。
和田岬線は臨海工業地帯(主に造船所)で働く
労働者の為の通勤路線なので、
コンビニの品揃えも工業地帯らしさが感じられます。
17:26発JR山陽本線普通兵庫行きに乗車。
これが今日の和田岬線の終電です。
兵庫駅で17:35発JR山陽本線普通京都行きに乗り換え。
このまま研究会の開かれる京都へ向かう…
のではなく、三ノ宮駅で降りて神戸三宮駅まで歩き、
17:51発阪急神戸本線特急梅田行きに乗り換え、
十三駅で18:16発阪急宝塚本線普通雲雀丘花屋敷行きに乗り換え、
石橋駅で18:39発阪急箕面線普通箕面行きに乗り換え、
18:40、桜井駅に到着。
実は、またしても研究会直後にピアノの演奏会があり、
何としてもピアノの練習をせねばならないのです。
しかし、調べた限りでは京都大にピアノは無いとのこと。
窮地に立たされた僕に残された手段は
「P会民の実家にお邪魔させてピアノを弾かせていただく」こと。
駄目元で頼んでみたら快諾してくださったので、
TK(ロシア通)のお宅にお邪魔させていただきました。
一応、何の面識も無いわけではなく、
シベリア旅行の際に前泊させていただいたことがあります。
TKと一緒に行ったインドネシア旅行の報告などもしました。
本来は僕がお礼の品を持参すべき立場なのに、
逆に手土産まで持たせていただいて本当にお世話になりました。
この後は阪急箕面線に乗って石橋駅へ。
旭丘生のST(大阪大)と会って夕食を食べ、
STの下宿に泊めてもらいました。
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