インドネシア旅行第10日目。
Kawah Ijen(イジェン噴火口)を見ます。
0:45、起床。
これまでの旅行の中で最も早い起床です。
最早早いと呼んで良いのかどうか。
迎えの車に乗って火山へ向かいます。
Taman Wisata Alam Kawah Ijen(イジェン噴火口自然公園)に到着。
開園時間が1:00~12:00という、
午前中限定の中々攻めた自然公園です。
支給されたガスマスクを手に、
ガイドの後をついて山を登ります。
暗いので分かりにくいですが物凄い急勾配です。
斜度は軽く30%を超えています。
インドネシアは車道にしても歩道にしても
九十九折にして勾配を緩めるという発想に
欠けているような気がする。
真っ暗な急勾配の道を登り続けること1時間半、
Kawah Ijenの火口縁に到着しました。
肉眼ではかなり見難いですが、
カメラで撮ってみると巨大なカルデラ湖が見えます。
火口で採れた硫黄を運ぶ坑夫を避けながら、
カルデラの中へと下りていきます。
最下部に辿り着きました!
ここで見られるのが世界的にも有名なブルーファイアです!
このKawah Ijenは高濃度の硫黄を含んだ火山ガスが
噴出直後に燃えることで青い光を出すことで有名なのです。
で、そのブルーファイアは一体どの辺りに…
…え、あれ?
いや、まあ確かにブルーなファイアだけど…
想像していた100分の1くらいの規模しかないような…
しかも、衝撃の事実として何とあの炎の下には煙突があって
硫黄を焚べている人が居るというではありませんか。
ブルーファイアが有名になって観光客が増えたは良いものの
何らかの原因でブルーファイアの自然発火が止まってしまい、
それでもどうにか
「ブルーファイアはありまぁす!」
と主張する為に、こんな詐欺まがいの行為
涙ぐましい努力をしているのでしょうか。
せめてもう少し大きく見せる為に
近付けるだけ近付いてみよう…
借りたガスマスクでは目を防御出来ないけど、
こんなこともあろうかと水泳用ゴーグルを持ってきておいたのさ!
これで風向きが変わって
火山ガスがこっちに向かってきても安
うぐおおぉぉぉ!
目がぁ!鼻がぁ!顔中のあらゆる粘膜がぁ!!
このガスマスク全然効果が無いじゃないか!
それとも何か?もしかしてガスマスクを着けていなかったら
一呼吸で即死していたとかそういうことなのか?
何故こんな場所に自由に立ち入り出来るんだ…?
というか、あの坑夫達は何故無事なんだ…??
あまり長居をすると
ガチで致死量の硫化水素を吸いかねないので、
早めに切り上げて火口縁まで戻ってきました。
空気が美味しい…
5時になると夜が白み始めてきました。
風が吹いて結構寒いです。
明るくなってしまうともう全くブルーファイアは見えません。
硫黄の炎色反応はそもそも弱いですからね。
あんな煙モクモクのところに居たんだな…
更に明るくなって火口湖のターコイズブルーの色も
はっきりと見えてきました。
火山ガスが溶け込んでいる所為で硫酸性になっており、
そのpHは何と0.5を記録したこともあるそうです。
火口への下り口に戻ったら、
搬出された硫黄の即売会みたいなことが行われていました。
この天秤棒一つに75~90kgの硫黄が積まれており、
これを担いで急勾配の登山道を登り下りして
麓まで運んで一回に貰えるお金が
たった50,000~75,000Rp.(350~550円)だそうで、
世界一割に合わない職業として有名です。
その為、交渉すれば観光客相手でも結構簡単に売ってくれるとか。
綺麗だしお土産にピッタリ?
でも、こんな大きさの硫黄鉱石なんかどう持って帰るのだろう…
それでは、下山します。
下山するまでが登山です。
明るい中で歩くと改めて勾配のキツさが分かりますね…
麓で待っていた車に乗り込み、
Surabaya(スラバヤ)へ行く組と別れて
僕等は更に東へと向かいます。
Pulau Jawa(ジャワ島)最東端の街、
Banyuwangi(バニュワンギ)に程近い
Ketapang(クタパン)からフェリーに乗ります。
Pulau Jawaとお別れです。
Pulau Sumatera(スマトラ島)ほどではないにしても、
実にエキサイティングで楽しい島だった…
向かうのは目と鼻の先にあるこれまた火山島です。
インドネシアで火山島以外の島を見付ける方が難しいですが。
1時間ほどで対岸のGilimanuk(ギリマヌッ)に到着。
日本での知名度は首都のあるPulau Jawa以上の
リゾート地Pulau Bali(バリ島)です!
Pulau Baliはインドネシアでは珍しい
ヒンドゥー教が盛んな土地柄で、
そこかしこにヒンドゥー寺院があります。
その為、Pulau Baliだけを訪れた観光客は
「インドネシアってヒンドゥー教の国なんだぁ~」
と勘違いして帰る人も居るそうですが、
Pulau Baliはインドネシアの中では小さな島なので
インドネシア人全体の中でヒンドゥー教徒の占める割合は
僅か2%足らずに過ぎません。
2泊3日に及んだ火山ツアーも遂に終了。
熱帯雨林と火山を潜り抜けてきた身をリゾートで癒します。
…まあ、Pulau Baliは1泊もせずに
今夜には発ってしまうのですが。
せめて雰囲気だけでも感じる為に
有名なビーチの一つであるJimbaran(ジンバラン)に来てみました。
飲食店の物価が到底インドネシアとは思えない…
宿を取っていないので休む場所も無く、
特に何かをするでもなく
ただボーッと砂浜に座っていたら、
いつの間にか夕方になっていました。
これはこれでリゾートっぽい…のか?
インドネシアで最後のインスタ映えを狙った写真。
…分かってきてしまったのですが、
僕が被写体だとどう足掻いても映えませんね。
そして、日没。
今日もまた長い一日だった…
インドネシアの旅はNasi Goreng(ナシゴレン)に始まり、
Nasi Gorengに終わる。
ビーチ沿いの店はぼったくり価格なので、
数本中に入った場所で食べました。
それでも、これまでに比べるととんでもない価格ですが…
ただ、食事中に停電したのだけは
インドネシア感がありますね。
それでは、日本に帰ります。
まだもう1泊するTKと別れ、
I Gusthi Ngurah Rai国際空港
(イ・グスティ・ングラ・ライ国際空港)から
0:45発GA880便に搭乗。
さらば、インドネシアよ…!
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