南八ヶ岳 第1日目

夏は登山の季節!
腐れきった都会では決して味わう事の出来ない
爽快感、開放感、そして緊張感。
今日から成岩中登山部の第2回山行が始まります!

4:00、起床。
昨荷作りをしていたら遅くなってしまったので、
死ぬほど眠いです。
気合いで起きて北松戸駅5:10発
JR常磐線各停代々木上原行きに乗車。
西日暮里駅で5:37発JR山手線内回りに乗り換え、
新宿駅で6:00発JR中央本線各停高尾行きに乗り換え、
高尾駅で7:06発JR中央本線普通甲府行きに乗り換え、
甲府駅で8:53発JR中央本線普通松本行きに乗り換え、
9:43、小淵沢駅に到着。
ここで半田から来たHK、KYの2人と合流しました。
コンビニで地図をコピーしたりしようと思っていたのに、
小淵沢駅周辺にコンビニが一切無い…
そこそこ大きい駅だと思うんだけどな…
あまりぐずぐずしていられる時間でもないので
駅前でタクシーを拾って登山口に向かいます。


10:45、観音平登山口からいざ入山。
今回は山中泊と縦走の練習として
南八ヶ岳を巡ります。
天候はちょっと不安ですが…
入山早々雨がぱらついてきて先が思いやられましたが、
合羽を着たところですぐに止みました。


暫くは単調な樹林帯の登りです。
1泊2日とあって前回よりかなり荷物が増えたからか
中々ペースが上がりません。
特にHKがバテ気味です。
出発が遅れた事もあり、時間に余裕が無かったので
編笠山は巻き道を使って
鞍部までトラバースする事にしました。


巻き道と言ってもそんなに楽な道ではありませんが。
朝までの雨で泥濘んだ道を登ります。


おっ、富士山だ!
登り始めてから3時間ほどで漸く展望が開けました。
しかし、鞍部はまだまだ先です。
歌を歌ったりしながら進みます。


着いた!
13:52、稜線の鞍部にある青年小屋に到着。
えらく賑わっています。
何でも、今夜は12対12で婚活パーティがあるんだとか。
色々とツッコミどころが多過ぎる。


時間も丁度良かったのでここで昼食。
山の上での温かい食事は最高です。
良く山小屋は物価が高過ぎるとか言われますが、
実際に登山をしてみれば
この山の上でこういう食事にありつける事が
どれほど有難いかが分かります。


元気を回復したら稜線を登ります。
ここから道はより一層険しさを増します。


遂に森林限界を超えて樹林帯を抜けました。
まだ9月初日だというのに風が冷たいな…


のろし場までやって来ました。
朝の低く垂れ込めた雲は何処へやら。
流石は狼煙を上げていた場所なだけあって
青空こそ無いものの展望は最高です。


しかし、この絶景を前にしても顔が晴れないほど
HKはかなり疲労困憊しています。
僕とKYでペースを上げ過ぎたかな…


ただ、浮かない顔をしているのは背後の絶景ではなく
目前のこれを目の当たりにしているからかも知れませんが。
ここからは岩壁に張り付くような登山道になります。


冷たい風に乗って遠くから雷鳴が聞こえてきたので、
焦らない程度に急いでガレ場を登ります。


遂に鎖場が現れました。
とは言っても、ここはまだ大した傾斜ではありませんが。


杖をしまい、三点確保を意識して登ります。
いよいよ楽しくなってきたぞ!


ギボシに到着。
その先には更に勢い良く天を貫く
権現岳の切っ先が見えています。
ここからが今日の核心部です。


霧も相俟って幻想的な風景。
中々の高度感です。


2人は初めての山中泊山行とあって
重い荷物のバランスを取るのに苦戦していますが、
少しずつ少しずつ歩を進めていきます。


権現岳山頂への最後の登りはキレットのような
非常に痩せた尾根になっていて、
バリエーションルートのような扱いになっています。
勿論、編笠山を巻いてしまった以上
ここを登頂しなければまともなピークに登らずに
1日を終えてしまう事になるので登ります。


2人は高度感でかなり怖気付いていました。
山頂まであと10mというところで
引き返すと言い出していたけど、
ここまで来て引き返すという選択肢があるのか…
と思ってしまうのは山に毒されている兆候なのでしょうか。


何はともあれ権現岳西峰(標高2,715m)に登頂!
ただ、一般的に権現岳山頂とされるのはここではなく
右に見えるゴツゴツした岩が飛び出た東峰です。
左奥の雲の中には八ヶ岳の盟主赤岳が
雲越しにも分かるオーラを放っています。


その赤岳へと通ずるこの尾根こそ
八ヶ岳で最も険しいとされるキレット。
今回の山行の目玉でもありますが、
今日はもう遅いので小屋へと向かいます。


上の写真にも写っていた
権現岳直下の権現小屋が今日の宿です。


下界の家と比べても遜色無かった青年小屋と違い、
狭く小さく古びて傾いた権現小屋ですが、
だからこその温もりがあります。
今日の宿泊客は僕等以外には中年の夫婦1組しか居らず、
静かで落ち着いた雰囲気です。
やはり山の中の小屋というのは
この上なく安心するなぁ…


夕食は大盛りのカレーとカボチャスープ。
温まる…
酸素が薄い中ペースが速過ぎたのか、
HKが頭痛を訴えていて頭痛薬を頂いたりしました。
うーん、今日は何とか大丈夫だったけど天候も不安定だし、
明日の方が難易度は上がる事を考えると
場合によっては撤退も視野に入れないといけないかも知れないな…

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