(無題)

昨夜は北松戸の下宿に来た初めての友達として
IT(元・旭丘高)が泊まりましたが、
ITと雖も関東住まいなのに一緒に飲む訳でもなく
観光地も何もない北松戸にただ泊まるだけの筈はなく、
当然そこには裏があります。
そう、今日はITと群馬へお出掛けです。
そう言えば、最初は谷川岳、2度目は碧岩
ITと出掛ける時はいつも群馬県だな…

7:00、起床。
ITは二日酔いでかなりキツそうです。
しかし、遅れる訳にはいかないので叩き起こします。
北松戸駅から8:02発JR常磐線各停成城学園前行きに乗車。
西日暮里駅で8:27発JR京浜東北線各停大宮行きに乗り換え、
赤羽駅で8:45発JR高崎線快速アーバン高崎行きに乗り換え、
10:15、高崎駅に到着。
久し振りの高崎駅です。
駅前でレンタカーを借り、
箕輪を通って群馬県道126号で榛名山に上っていきます。
ITは助手席で爆睡していました。


道すがらに気になる看板を見付けてしまいました。
群馬の名の由来…?
これは気になる!
川遊びをする子供達と青いトンボが飛び交う沈下橋を渡ります。


この松の森が群れている馬のようだから群馬の松?
でも、道はまだ続いているな…


え?これ!?
ショボ過ぎて吃驚です。
7代目との事でまだ生育中なのでしょうが…
群馬の松の名前の由来は、
「古松と新松が龍蛇のような姿」をしていたからだとか。
どの辺に馬要素があるんですかね…

群馬の松の後も群馬県道126号で榛名山を上ります。
榛名山の峠道と言えばそう、頭文字Dですね!
作中の「秋名山」はここ榛名山がモデルだとされています。
但し、そのコースとなっていたのは渋川から上ってくる
群馬県道33号の方らしいですが。
しかし、この群馬県道126号もヘアピンに次ぐヘアピンで
勝るとも劣らない素晴らしい峠道。
一万一千回転までキッチリ回
…したりはしませんが、
保育園時代GT2にドハマりしていた愛知県民として
テンションは上がりまくりです。
ITは全くそうでもありませんでしたが。
峠を攻める走り屋が煽ってこないか不安でしたが、
ヒルクライムをする自転車しか居ませんでした。


てな訳で辿り着いた榛名湖と榛名山。
ぽかぽか陽気で最高に爽やかです。
ITはまだ二日酔い真っ最中ですが。


湖畔の食堂で昼食。
何処もかしこもカツカレーの幟を掲げているので
榛名湖の名物なのかと思って食べてみました。
美味しい…けど普通のカツカレーですね。
峠を攻めた後に食べたくなる味でしょうか。
冬なら榛名湖はワカサギが有名です。

腹拵えを済ませたら群馬県道28号で下ります。
榛名山は北東(33号)、南東(28号)、
南(126号)、南西(33号)、北西(28号)という
実に5本もの峠道が延びる走り屋の聖地です。
とは言え、現実の行動ではそんな車は…
…ん?あの向こうから上ってくる車は…
ハチロクじゃないか!
まさかこの聖地で本物を拝めるとは…
…と、ここまで恰もイニDの大ファンであるかのような
書き方をしてきましたが、
実はイニDの漫画もアニメも全く見た事はありません。
峠道を下り終えて吾妻線の走る谷筋に下りたら、
間髪を容れず国道353号で再び上ります。
目指すのは四万温泉。
「四万ブルー」と呼ばれる美しい水が有名なのだそうですが…


中之条ダムが現れました。
ここのダム湖とかも青いのかな?


おっ、青い!
透き通るような青というよりは群青色です。
これは上流部にも期待が持てそうですね。


「いつも何度でも」が流れるメロディーラインを抜け、
四万の甌穴群にやって来ました。
こちらは透き通るような青さです。
近くまで下りていきたかったのですが、
残念ながら遊歩道は通行止めでした。


更に上流を目指していたら、
小倉の滝なる看板を見付けて
気になったので目指してみる事にしました。
どうやら車で近くまで行く事は出来ないようなので
車を停めて林道を歩きます。


驚くほど立派な野生の藤。
ここに来るまでの道すがらにも
神木レベルの藤が数多く生えていました。
吾妻郡は藤の名所なのでしょうか。


道はどんどん険しくなっています。
錆び付いた道路標識(警笛鳴らせ)が
廃道感を醸し出していますが、
比較的真新しいカーブミラーもあるので
林業関係者は軽トラで通っているのかも知れません。
まだまだ先は長そうだけど、
さっきあんな標識があってもITは何も言ってないし、
まあ大丈夫なんだろう。
…え?標識なんて気付いていない?


いや、藤の隣に思いきり立っていたし、
熊注意の看板は見てたじゃん!
そのすぐ隣にでかでかと書いてあるだろう、
「小倉の滝 これより40分」って!
まさかこれに気付いていないとは思いませんでした。
ただ、向こうも僕がこれに気付いていながら
何も言わずにそのまま歩き続けるとは思っていなかったようです。
お互い様か。


最深部の四万川ダムに辿り着きました。
巨大な重力式コンクリートダムです。
そして、この四万川ダムが湛えるのが…


奥四万湖です!
何と言う深い青。
これこそ追い求めていた四万ブルーです。


奥四万湖は四万川ダムの完成によって出来たダム湖。
すぐお隣の草津温泉などと同じく
ここにも温泉の成分が流入していて酸性になっている為、
魚は棲息していません。
だからこそ逆にこれだけの清潔さを保っていられるのでしょう。


立ち漕ぎのカヌーに乗っている人が居ました。
これだけ綺麗な水の上を漕いだら楽しいだろうな…
でも、あのカヌーだとずっと立ちっぱなしで辛そう。


湖の傍にシャクナゲの滝という滝があったので見てみました。
…まあ、普通の滝ですね。
小倉の滝もこんな感じなのでしょうか。


しかし、この奥四万湖は魚も棲まぬ酸性だというのに
何故青々とした木が生えているのでしょうか…
色々と不思議な空気の漂う湖でした。
群馬県西部の人智に負えない雰囲気本当好き。


これまでは日帰りか通過しかした事のなかった群馬県でしたが、
今回は折角なので四万温泉に泊まってみます。
ここは16世紀からの歴史ある温泉街の中でも特に古い宿で、
「千と千尋の神隠し」のモデルになった
という説がある宿だそうです。
それでメロディーラインは「いつも何度でも」だったのかな?


明治44年当時の料金表。
特等が1泊3円、並が1泊65銭だそうです。
当時の3円というのは現在の貨幣価値に換算するとおよそ9,000円。
現在の宿泊料金と殆ど同じですね。
外国人は5円と書かれていますが、
その当時にここまで来る外国人なんてそんなに居たのでしょうか…


まずはひと風呂浴びてから
夜のお酒と肴を買いに集落唯一の酒店に向かいます。
四万温泉では酒店がコンビニの役割を果たしているのだとか。
群馬県は梅が有名だそうなので梅酒も買ってみました。


途中にあった飲泉所。
四万温泉は飲用の許可が下りているそうで、
温泉水から作ったお酒も売られていました。
温泉水の味はと言うと…
…まあ、温泉は飲むものではなく浸かるものですよね。


宿は当然の如く最も安価なプランで、
夕食は弁当だと聞いていたので期待していませんでしたが、
まさかの三段重ねで超豪華仕様でした。
正直、温泉旅館の食事は食べ切れない事も多いから
これくらいの量が丁度良い。
色々買い込んだつまみを食べる余裕が無くなってしまって
ITは早々に寝落ちしてしまいました。

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