(無題)

今日研究室でTH先輩と話していて、
biology(生物学)もvitamin(ビタミン)も、
どちらも「生命」(bio、vita)に相当する語を
単語の頭に含んでいるのに
何故”b”と”v”で違うのかという話になり、
調べた結果、元のラテン語では”v”だったものが
“v”に相当する文字を有さない
ギリシャ語へ取り込まれる際に”β(b)”になり、
学問の名前は基本的にギリシャ語由来なので
生物学はbから始まっているのだという事が分かりました。
こういった言語間の転写に於いて
音素情報が欠落するというのは
(日本語では特に)頻繁に起こるし、
一度欠落したらもう戻らなさそうだけど、
遥か未来の言語は極めて少数の音素のみになっているんだろうか…
実際、人類発祥の地であるアフリカのコイサン諸語は
膨大な数の音素を持っている一方、
人類が最後に辿り着いた地である
南米やオセアニアの言語の幾つかは
ごく少数の音素しか持っていないらしいし。
最終的にはモールス信号に…?

と書いた後に改めて良く調べてみたら、
bioとvitaは寧ろラテン語の方が
古代ギリシア語から借用した語であるとの事。
ラテン語にはきちんと”b”があったのに何故”v”を…
音素は分化する事もあるんですね。
そう言えば、昔の日本語に「ヴ」とか無いもんな。
…どうして物理学科は暇さえあると
こう言語の話になりがちなんだろうか。

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