中米旅行第15日目。
大陸に戻ります。
4:30、起床。
眠い…
そろそろ慣れてくるだろと言われそうですが、
4時台の起床は人間の適応限界を超えています。
支度を済ませて空港に向かいます。
入国時はあれだけ時間が掛かったJosé Martí国際空港
(ホセ・マルティ国際空港)ですが、
出国は驚くほどスムーズでした。
出る分には勝手に出ていけという姿勢なのでしょうか。
土産も市内より安くて素敵。
あと、国際線出発ロビーの便所は
何と自動洗浄機能付きでした。
便座は付いていませんでしたが。
まずは便座を取り付ける方向に進化して欲しいんだよなぁ…
8:15発CM231便に搭乗。
バスの停車位置が近過ぎる問題再び。
さらば、キューバよ…!
色んな意味で衝撃的で、
社会の発展と懐古について考えさせられる国だった…
(以降、パナマシティ時間UTC-5.0h)
9:40、Tocumen国際空港(トクメン国際空港)に到着。
飛行機の着陸時に拍手するのも社会主義国の特徴か。
コパ航空のハブ空港なので再び戻ってきました。
今度は乗り継ぎでかなり時間があるので入国します。
中米5ヶ国目、パナマ共和国のCiudad de Panamá
(パナマシティ)です!
中米諸国は「(国名)シティ」の首都名が多過ぎる。
寧ろ国名の方が本来は地域名なのか、
国内線でも「シティ(ciudad)」が
略されている事が多いですが。
(例:Ciudad de México→México)
まあ、良く考えたら日本の県庁所在地も
「(県名)市」ばかりだから一緒ですね。
地球の歩き方とかを見ても
空港から市街へのアクセスは
タクシーしか載っていないのですが、
案内標識によるとメトロバスが走っているようなので
節約の為にバスを使います。
メトロバスに乗車するにはプリペイドカードが必要で、
タクシーの客引きは空港では買えないとか
平気で大嘘をこいてきますが、
この”COMUNICACIONES & INTERNET”のところにある
自動券売機で買えます。
B/.(バルボア)とかいう謎通貨が書かれていますが、
これは他ならぬ米ドルの事です。
何故素直に米ドルと書かなかったのか。
メトロバス乗り場は国際線ターミナルを出て左に曲がり、
標識に沿ってひたすら裏道のような道を歩きます。
丁度、東成田駅から成田空港へ歩く時のような。
それにしても遠過ぎでは…
あと、バス停に向かって歩いているというのに
タクシーが徐行までして客引きしてきて
ウザい事この上ありません。
他の中米諸国のタクシーは物分かりが良かったのに…
バス停に着きました。
バス停で待っている間もタクシーやら
チキンバスと呼ばれる乗合バスの客引きやらが激しいです。
何故こんなに必死なんだろうか…
メトロバスAlbrook(アルブロック)行きに乗車。
タクシーは$40だの$50だの言ってきますが、
メトロバスを使えばたったの$0.75です。
目の眩まんばかりの大都会を走ります。
1時間弱でAlbrookバスターミナル
(アルブロックバスターミナル)に到着。
パナマ各地はもとより、中米各国への国際バスも発着する
一大バスターミナルです。
但し、コロンビアへ行く便だけは出ていません。
治安云々もありますが、
それ以前にDarién Gap(ダリエンギャップ)という
男心を擽る障壁の存在があって…
…とまあそれは今回どうでも良いのですが、
パナマと言えばやはり何と言っても
Canal de Panamá(パナマ運河)です。
その中でもEsclusas de Miraflores(ミラフローレス閘門)は
パナマに於ける最大の観光スポットとなっています。
Ciudad de Panamáのすぐ近くにある為、
トランジットでもその気になれば観光出来ます。
タクシー運転手もそれを知っているので
嬉々としてボッてきますが、
地図上にはバス停マークがあるので
メトロバスを乗り継いでも行ける筈…
巨大なバスターミナルの中を探していたら
ズバリMiraflores(ミラフローレス)行きがあったので
すぐさま乗車しました。
ぼったくりタクシーを絶滅させる為に
バスでミラフローレス閘門へ行く方法を纏めると、
①トクメン国際空港の国際線到着ロビーの
“COMUNICACIONES & INTERNET”のところにある
自動券売機でメトロのプリペイドカードを買う
(デポジット代の$7込みで$10)
②”Metro & Metrobus”の標識に従って
ターミナルを出て右にずっと歩き、
大通りを渡ったところにあるバス停に行く
③”ALBROOK”行きのメトロバスに乗って
終点の”Albrook”まで行く($0.75)
④バスターミナルのDの辺りから出る
”MIRAFLORES”行きのメトロバスに乗り換え、
“Esclusas de Miraflores”で下車する($0.25)
プリペイドカードのデポジット代を合わせても
たったの$9で往復する事が可能です。
是非お試しあれ。
但し、片道1時間半は掛かると思った方が良いので、
乗り継ぎ時間が6時間以上ある人だけにしましょう。
Canal de Panamáが出来る前は世界一短い大陸横断鉄道で
太平洋と大西洋を繋いでいたのですが、
今でもその鉄道は現役で残っています。
ビジネス需要兼観光需要で旅客列車も
平日に限り1日1往復だけ走っているのですが、
残念ながら今日は土曜日なので走っていません。
というか、飛行機の時刻的に乗れないのですが。
大陸横断したかったなぁ…
さて、そんなこんなでEsclusas de Mirafloresに着きました。
Canal de Panamáの中で最も太平洋側にある閘門で、
見学施設や博物館を備えたビジターセンターもあります。
おお、今正にタンカーが通過している最中じゃないか!
観覧席では多くの人がカメラを構えています。
タンカーがプールに入ると閘門が閉じられ、
ゆっくりと水位が下げられていきます。
地理の授業でやった通りだな…
閘門が完全に閉まったのを確認する為か、
係員が閘門の上を歩いています。
高所恐怖症には辛そうだな…
陽気なアメリカ英語で通過する船の紹介があります。
次に通るのはマルタから日本へ向かうタンカーだとか。
幅ギリギリの大型タンカーは自力航行できないので、
水路の脇にはタンカーを牽引する電気機関車が走っています。
しかし、とんでもない急勾配だな…
ラックレールになっているとはいえ、
あんな急勾配を大型タンカーを曳きながら上れるものなのか…
ちなみに、この電気機関車は川崎重工製だそうです。
こうして1台のタンカーが大西洋から太平洋へと抜けました。
電気機関車を回送しています。
前面に座るおじさんが可愛い。
実物を見た後は博物館で理解を深めます。
これは建設の際に使われた
土砂を掻き出す為の機関車です。
Canal de Panamáの断面図。
タンカーが運河を通過するのには8~10時間を要し、
1日あたり35~40隻が通過するそうです。
通行料は1トンにつき約200円が相場で、
ついさっき通っていたタンカーくらいだと1,000万円ほどだとか。
史上最高額はUS$375,600、約4,000万円です。
逆に、通行料の史上最低額は36セント(1928年当時)で、
Richard Halliburton(リチャード・ハリバートン)という冒険家が
泳いでCanal de Panamáを通過した際に支払ったそうです。
Canal de Panamáを通る船の出発・目的地を表した地図。
日本の部分にツッコミどころしかない。
何でNagoyaが浜松に、Osakaが志摩に、Tokyoが大洗にあるんですかね…
Canal de Panamá周辺は他の中米諸国と同じく
貴重な動植物に溢れており、
この博物館ではそういった自然環境についての展示もあります。
ネイチャーツアーなんかもあるようです。
Canal de Panamáの大きさは事実上
世界の船の大きさの上限(Panamax)となっている為、
巨大化著しい近年の海運事情に対応するべく
2016年には新しい運河がもう1本開通しました。
但し、残念ながらこのビジターセンターからは見えません。
いやー、パナマで無事に運河を見られて良かった。
それでは戻ります。
帰りは時間を節約する為にタクシーで市街地へ。
丁度大陸を横断する貨物列車の走るところに出くわしました。
今でもまだ貨物用に使っているんですね。
治安の悪そうなエリアを抜けます。
そういう貧民街があったかと思えば、
すぐ隣にはこんな超高層ビル群があったりして、
キューバとは全く違う超格差社会の様相を呈しています。
皆が貧しいのが良いとは言わないけど、
果たしてどっちが幸せなんだろうか…
日本の支援で造られたという魚市場。
運河一本ではなく漁業なども発展させようと
日本が投資しているそうです。
人の気配は感じられませんが…
Casco Viejo(旧市街)にやって来ました。
ここはその中心のPlaza de la Independencia(独立広場)。
春らしく桜が舞い散っている…のかと思いましたが、
良く見たら違う花でした。
生物学弱者なので花の名前は分かりません。
ちょっと日本に似ていて親近感を覚えますね。
旧市街から海岸沿いに新市街へと歩きます。
臨海公園として整備されていて、
パナマのイマドキな若者達が思い思いの休日を楽しんでいます。
こんなインスタ映えスポットも。
日本ではあまり無いけど、
中米は何処にでもあるんだな…
日本で言う顔ハメ看板みたいな感じなのでしょうか。
そうこうしていたらいつの間にか
飛行機の時刻が迫っていました。
一瞬ISとはぐれて焦りましたが、
走り回って何とか見付け、
メトロバスに乗って急いで空港に戻ります。
何とかTocumen国際空港に帰着。
元アメリカ領だからか
出発ロビーの食堂がやけにアメリカンですね。
昼食をまともに食べられずお腹が空いたので
(セントラル)アメリカンにハンバーガーを食べました。
18:49発CM138便に搭乗。
パナマは発展していたけど、
メキシコ、グアテマラ、ベリーズに比べると
再訪したいという気持ちはちょっと薄いかな…
大陸横断鉄道は再挑戦したいけど。
(以降、メキシコ中部標準時UTC-6.0h)
21:42、Benito Juárez国際空港
(ベニート・フアレス国際空港)に到着。
メキシコ合衆国に戻ってきました。
入国スタンプの押し方が吃驚するくらい省スペース
と言うか他のスタンプと被りまくっていました。
夜遅くて眠いから適当になっているんだろうか。
…あれ?この空港ってこんな造りだったっけ?
あ、ここはターミナル2なのか!
ターミナル2からだとタクシーが高く付いてしまうので
シャトルバスでターミナル1へ。
ターミナル間シャトルバスなのに
M$16の運賃を取られてしまいました。
まあ、タクシーを使わせるDubai(ドバイ)よりマシか…
その後はタクシーで宿に辿り着き、
明日に備えて寝ました。
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