中米旅行第2日目。
山岳地帯へ飛びます。
未明にけたたましい警報音で目が覚めました。
何事!?
まさか強盗でも押し入ってきたのか!?
…でも、何も物音がしないな。
仮に強盗だとしても特に出来る事はないので
そのまま二度寝しました。
9:42に再び起床。
宿のおじさんに警報音について訊いたら、
「ああ、裏手にショッピングセンターがあるから、
そこで何かあったんじゃないかな?
でも、俺は何も気付かなかったよ!」
と笑っていました。
メキシコ人は警報音に鈍感過ぎでは。
今日は午後にCiudad de Mexico
(メキシコシティ)を発つのですが、
折角なので午前に少し巡ります。
今日もまた爽やかな天気です。
ラウンドアバウトのど真ん中にある公園。
横断歩道は無いので辿り着くのにも一苦労です。
異常に右に傾いたバス。
乗降の為に扉側を下げているのか、
単に乗客が偏っているのか。
Doctor Vértiz停留場
(ドクトル・ベルティス停留場)まで来ました。
ここから専用車線を走るメトロバスに乗ります。
メトロバスは地下鉄と違って乗車券が無く、
プリペイドカードでしか乗れないのでカードを購入
…したいのですが、
何故か機械が僕の50ペソ紙幣を受け付けてくれません。
券売機相手に四苦八苦していたら、
「バスカードを買いたいのかい?
その券売機の紙幣投入口は壊れてるよ。
俺のバスカードで乗せてやるよ。」
とおじさんが声を掛けてきました。
一瞬身構えましたが、
本当に親切心から運賃を肩代わりしてくれて、
更には乗換案内までしてくれて、
颯爽と去っていきました。
メトロバス2号線Tacubaya(タクバヤ)行きに乗車。
Nuevo León停留場(ヌエボ・レオン停留場)で下車。
ここでEl Caminero(エル・カミネロ)
行きに乗り換えるんだけど、
全然やって来ない…
と、うろちょろしていたら、
ベンチに座っていた家族が声を掛けてきて、
「何処行きのバスを待ってるの?El Caminero?
そんならLa Joya(ラ・ホヤ)行きに乗れば良いよ!」
と教えてくれました。
メキシコ人は優しいです。
(終点のEl Camineroは車庫みたいなもので
そこまで行く列車の本数は少ないらしい。)
メトロバス1号線La Joya行きに乗り換え。
Doctor Gálvez停留場(ドクトル・ガルベス停留場)で下車。
ここから歩きます。
強化プラスチックを手にした警官が
何人も通りに立っていて何やら物々しい雰囲気です。
警官達に緊張感はありませんが。
やって来たのはUniversidad Nacional Autónoma de Mexico
(メキシコ国立自治大学)です。
何気に北米で最も歴史の長い大学です。
壁画の描かれた中央図書館。
図書館のみならず色んな建物に描かれています。
タコスの屋台が出ていたり、
犬の散歩をしている人が居たり、
市民の憩いの場となっています。
Ciudad Universitaria(学園都市)の名がある通り、
一つの街となり得るくらい広大な敷地です。
さて、残念ながらあまり時間が無いので
さらっと見るくらいで戻ります。
Copilco駅から地下鉄3号線
Indios Verdes(インディオス・ベルデス)行きに乗車。
この駅にも壁画が描かれていますね。
Etiopía/Plaza de la Transparencia駅
(エチオピア/透明広場駅)で下車。
ここでエチオピアの名を聞く事になろうとは…
ここからホテルまで少し遠いのでタクシーを使う事に。
某地球の歩き方曰く、
「Libre(リブレ)と呼ばれる流しのタクシーは
タクシー強盗に遭う被害もあるので避けるべし」
との事なのですが、
辺りを見回してもLibreしか走っていません。
うーん、飛行機に遅れる訳にはいかないし、
こうなったら背に腹は代えられない…
運を天に任せてLibreに飛び乗りました。
結論から言うと何も起きないごく普通のタクシーでしたが。
でも、運転手のおっちゃんは
運転中最初から最後まで携帯電話で話していたな…
宿に着いたらすぐタクシーを呼んでもらって、
無事Benito Juárez国際空港
(ベニート・フアレス国際空港)に到着。
国際線のターミナル2より
国内線のターミナル1の方が両替所が遥かに多いし
レートもずっと良いのは何故だ…
思ったより余裕の時間だったので昼食を摂る事に。
バゲットに豆のペーストを塗り、
その上からチーズを乗せて焼いた料理。
サルサを掛けて頂くのですが、この臭い…
まさかパクチーか!?
そんな…メキシコまでパクチーに侵されていたなんて…
暗い気持ちになってしまってから
15:20発VB3126便に搭乗。
未明に叩き起こされた所為で眠かったので、
機内ではずっと寝ていました。
着陸のアナウンスで目が覚めるとこんな場所。
高原の中に巨岩が幾つも鎮座しています。
(以降、メキシコ山岳標準時UTC-7.0h)
16:27、General Roberto Fierro Villalobos国際空港
(ヘネラル・ロベルト・フィエロ・ヴィラロボス国際空港)に到着。
メキシコ北部の街、Chihuahua(チワワ)です。
そう、あの犬のチワワの原産地です。
何とも可愛らしい地名ですが、
Chihuahua州(チワワ州)は
北部でアメリカ国境に面している所為で、
メキシコでも指折りの犯罪多発地域として知られています。
うー、緊張するな…
まずは宿に向かいます。
空港からのタクシーはゾーン制になっていて、
M$200~350のチケットを買って乗り込みます。
値段交渉の煩わしさが無い反面、
ちょっとお高いような気も…
しかし、その分運転手さんは英語を解したので
色々訊いてみました。
曰く、Chihuahua州について悪い噂があるのは
北部のCiudad Juárez(シウダー・フアレス)の所為で
Chihuahuaの街自体は安全だ、との事。
まあ、現地人基準の「安全」は
話半分くらいに聞いておいた方が良さそうですが…
ただ、この運転手さんに限らず、メキシコ人は一般的に
「治安が悪いとかいうあらぬ噂があるけど、
実際は治安良いしメキシコは良いところだろ?」
と話してきます。
まあ、今のところそれは事実ですが。
今夜の宿はChihuahuaの治安にビビって
そこそこのランクのホテルにしたお蔭で、
客室にテレビが付いているのですが、
テレビ番組の内容が凄い。
ドラマとアニメばかりでニュースが一つもありません。
幾ら日曜の夜とは言えここまでとは…
唯一つだけ、大の大人達が熱く討論している番組があったので
これは政治についての討論番組かと思ったら、
サッカーの解説番組でした。
ニュース番組ばっかりのロシアとは対極的ですね。
さて、今夜の宿はレストランが入っているらしいし、
のんびりしてから行くか…
…え?ホテルのレストランは朝食営業だけ?
外に出ないと夕食は食べられない!?
よりによってChihuahuaで夜に出歩く羽目になろうとは…
教えてもらった食堂の中で
最もホテルに近いところへ急ぎます。
ガソリンスタンドの隣にあった
この如何にも地元臭ぷんぷんの食堂のようですね。
治安とか衛生状態とか、
今更どうこう言っても始まりません。
こうなったらメヒカーノになります。
お品書きの一番最初に書かれていた
Torta de Lomo(トルタ・デ・ロモ)を注文。
直訳すると…「背中のケーキ」?
どうやら香ばしく焼いた牛の背肉と
アボカドやチーズなんかを合わせてパンに挟んだ、
クラブサンドイッチみたいなもののようですね。
これは普通に美味しい!
これでM$50(300円)は嬉しいです。
やはり何処の世界でも田舎が最高ですね。
何ら危険を感じる事なく、
無事にホテルへ戻りました。
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