(無題)

来月から僕は修士2年生になります。
修士2年というと修士論文を書く年。
学会なんかにも出るようになり、
もうこれまでのように長期旅行には行けません。
多くの研究室は修士1年からそうだとかは置いといて、
そうなると、この春は長期旅行に行ける
最後の機会という事になります。

そして、大学に入学してからこれまで
3桁に達するくらい飛行機に乗ってきました。
折角乗るならただ乗るだけでは勿体無いと、
全日空のマイレージクラブにも入っているのですが、
南米までアブダビ経由で飛んだり、
ターキッシュエアラインを乗り逃して
シンガポール航空のプレエコに乗ったりした所為で、
これが中々貯まりました。
これを使い切れば正に大学生活の旅行の
一つの総決算と言えるでしょう。
最後を飾るに相応しい行き先となると…


成田国際空港から16:40発NH180便に搭乗。
タラップまで歩く距離を少しでも短くしようと
シャトルバスをギリギリに停車させる
余計なお世話粋な計らい。
機体の全体が撮れないんだよ、
お前の所為でよお、なあ!(難癖)


初の太平洋横断路線です。
勿論、日付変更線を越えるのも初めて。
そして、全日空で瀋陽以外の海外に行くのも初めてです。
エティハドやターキッシュに比べると
乗客がえらい少ないけど、
これで大丈夫なのかな…?


機内食はカツ丼。
日本の航空会社なだけあって流石にお米が美味しい。
スカンジナビア航空とか
S7航空とかいう糞も見習って欲しい。
でも、冷静に考えるとコンビニレベルかも?
可能かは分からないけど、
コンビニ弁当を持ち込んだら結構感動するのでは。


僕の席は隣が2席とも空いていたので
思い切り横になって寝られました。
起きるとこんな景色。
空気はあまり宜しくなさそうですね…


カラフルな家々を掠めながら高度を下げていきます。

(以降、メキシコ中部標準時UTC-6.0h)


13:40、Benito Juárez国際空港
(ベニート・フアレス国際空港)に到着。
やって来ました!
人生初の北米大陸、メキシコ合衆国、
Ciudad de Mexico(メキシコシティ)です!
今回も例によって旭丘高校時代の友人である
ISと旅をするのですが、
日程の都合上3日間ほどは一人旅になります。
僕は基本臆病な性格で
これまで海外は必ず誰かしら同行者が居たので、
海外一人旅となると台湾以来です。
難易度爆上げ過ぎでは。

中米の何が不安って、
殺人率の高い世界の街ランキングとかを見ると
上位50位中アメリカが4個、南アフリカが3個で
残り全てが中南米だったりするんですよね。
でもってメキシコの街が12個もあるという。
(最多はブラジルの17個。)
逆に言えば、それだけ殺人事件を把握出来ているのは
警察機能がきちんと働いている証かも…?
いや、でもそもそも殺すなよとしか言えませんが。

まずは宿に向かいます。
バスや地下鉄でも行けるらしいのですが、
チキって空港の公式タクシーで。
M$300でした。
ちょっとお高い感じは無きにしもあらずですが、
安全性を鑑みたら致し方ありません。
無事宿に辿り着いたら、
まだ真っ昼間なので市街を散策したい欲が出てきて、
タクシーを呼んで回ってもらおうかと思ったのですが、
宿のおじさんが
「タクシーは高いし渋滞だらけだから
絶対地下鉄にするべきだよ!
タクシーだとM$1,000とか掛かるけど、
地下鉄なら1回につきたったのM$5さ!」
と熱く地下鉄を推してくるので、
押し負けて地下鉄を使う事にしました。
大丈夫かな…


宿から駅まで歩きます。
宿は住宅街の中にあるので駅までは少し遠いです。
この辺りはとても長閑な雰囲気ですね。
寒くもなく暑くもなく、
初夏のような陽気の中、鳥が囀っています。


Villa de Cortés駅(ビジャ・デ・コルテス駅)に到着。
“SOLO MUJERES”ってもしかして…
女性専用車の事か!
メキシコにもあるんですね。


地下鉄2号線Cuatro Caminos
(クアトロ・カミーノス)行きに乗車。
結構混んでいます。
スられないように気を付けなければ…
Zócalo駅(ソカロ駅)で下車。


これがZócalo(ソカロ)。
文字通りメキシコ合衆国の中央広場です。
どれだけの暴風が吹けば完全にたなびくのか
疑問に思うくらい巨大なメキシコ国旗以外、
これと言って特に何もありませんが、
陽気なメキシコ人達で賑わっています。


そしてこちらはメキシコのカトリックの総本山、
Catedral Metropolitana(メトロポリタン大聖堂)です。
1563年から1681年まで実に118年もの歳月を費やして造られた
コロニアル調の大聖堂。
嘗てはアステカ神話の最高神、
ケツァルコアトルを祀る神殿があった地で、
先住民族にとっては植民地支配の象徴でもあります。


中はこんな感じ。
Buenos Aires(ブエノスアイレス)もそうでしたが、
宗主国の力の差を見せつけるかのような重厚さです。


大聖堂の横ではサンバを踊っていました。
今は丁度カーニバルの時期ですね。


Av. Francisco I. Madero(フランシスコ・I・マデロ通り)。
歩行者天国になっています。
銀座顔負けの人の入りようです。
ブティックやら、土産物屋やら、食べ物屋やら、
ありとあらゆる店が軒を連ねています。


これはユニクロ!?
…のように見えたけど何か違うな。
迷走してて草。
そこはかとなく日本を模した店がちょこちょこあります。
謎日本語Tシャツを着ている人も居ます。
意外とメキシコでは日本は身近な存在なのでしょうか。


ダリをテーマにした屋外美術館もありました。
流石に旧宗主国なだけあって
スペインとの関わりは深いですね。


Av. Francisco I. Maderoの先にある
Palacio de Bellas Artes(ベジャス・アルテス宮殿)。
宮殿を名乗っていますが、実際には劇場です。
パレスを名乗る日本のオンボロアパートよりマシですが。


再び歩行者天国に戻って夕食を探します。
おー、タコスの屋台だ。
ナイフが中華包丁並みに大きくてちょっと怖い。
衛生面が若干不安なので屋台はやめました。


てな訳でレストランに入って食事。
Pollo en Mole(ポジョ・エン・モーレ)です。
鶏肉にかけられたスパイシーな真っ黒いソースは
チョコレートによって豊かなコクが生み出されています。
主食は脇にあるピラフ…
と見せ掛けて、これは付け合わせ扱いなので
主食は奥に見えるトルティージャです。
メキシコと言えばトルティージャですね。
そこはかとなくインジェラを思い起こさせる気も…


日が暮れてすっかり暗くなってしまいましたが、
タクシーはタクシーで不安要素があるので
行きと同じく地下鉄で帰ります。
Zócalo駅から地下鉄2号線Tasqueña
(タスケーニャ)行きに乗車。
駅構内にアステカ帝国時代のCiudad de México、
Tenochtitlan(テノチティチトラン)の模型がありました。


Villa de Cortés駅に到着。
宿までの通りが暗くて滅茶苦茶ビビりましたが、
思ったよりほんわかした雰囲気の通りで
何事も無く戻る事が出来ました。
まず出だしの印象としては、
メキシコ、非常に良い国ですね。
ただ、英語は殆ど通じません。
1年間曲がりなりにもロシア語を勉強していた所為で
英語以外の言語を喋ろうとすると
まず真っ先にロシア語が出てきてしまう…
こんな事ならロシア語はTKに丸投げして
スペイン語に専念しておけば良かったかな…

コメント