今日は昨日に引き続いて良い天気。
足もギリギリのところで回復しました。
今日は前々から約束していた予定があるのです。
5:00、起床。
ビルに隠れた地平線がぼんやりと明るくなって
今日という日の始まりが感じられるようになってきた頃、
北千住駅に向かって6:09発東京メトロ日比谷線
各停中目黒行きに乗車。
上野駅で下車して、P会の後輩と合流。
青春18きっぷの冬季の有効期間が今日からという事で
後輩と一緒に遠出してウォーキングをします。
6:46発JR上野東京ライン普通小田原行きに乗車。
品川駅で線路に人が立ち入ったとかで
後続の列車が大幅に遅延する中、
ギリギリのところで品川を抜けて名古屋方面へ。
小田原駅で8:17発JR東海道本線普通熱海行きに乗り換え、
熱海駅で8:47発JR東海道本線普通沼津行きに乗り換え。
9:00、三島駅に到着。
丁度一年振り、二度目の三島です。
前回はここから伊豆半島西岸をドライブしましたが、
今回はここからウォーキングします。
距離は30km強です。
…予め弁明しておくと、
これは僕が無理強いした訳ではなく、
東京駅から八王子駅まで
中央本線沿いに歩き通したりした事があるという後輩に、
寧ろ僕の方が乗っかった形なんです。
伊豆箱根鉄道駿豆線沿いに修善寺を目指します。
ただひたすらに歩くだけではつまらないので
ところどころ寄り道しながら修善寺へ。
富士山麓の三島市は湧水の里なので
街の至る所に湧水公園があります。
こちらはセンサーがあるのか、
前に立つと自動で井戸水を汲み上げる人形。
クリスマス仕様になっています。
ひとりでに動き出すからちょっと怖い。
水は冷たくて美味しいです。
川の中に敷かれたボードウォーク。
正に水と一体になった街づくりですね。
こんな街に住みたい。
9:29、三島広小路駅に到着。
初めての途中駅。
三島駅からの営業キロは1.3kmです。
三島-三島広小路間の路線は半円を描くようにして
西に膨らんでいる為、
直線距離だと800m足らずです。
一つには楽寿園を避ける為もあるのでしょうが、
これは嘗て箱根峠を越える鉄道が存在しなかった時代に
今の御殿場線が東海道本線とされており、
現在の御殿場線下土狩駅が「三島駅」とされていた為、
駿豆線もそちらを起点にしていた名残です。
あっ、富士山だ!
踏切から丁度富士山が垣間見えました。
それにしても今日は良い天気だな…
何処かもっと綺麗に見える場所から見たい。
9:42、三島田町駅に到着。
駅前の玄武岩からは水が湧き出ています。
駅にあった観光案内図を見ていたら
富士山眺望ポイントなるものを見付けたので、
少し寄り道して行ってみます。
箱根を望みつつ国道1号を越えます。
こう見ると壁のように東海と関東を隔てていますね。
伊豆半島は本州の中で唯一
フィリピン海プレートに属しており、
この山塊ではユーラシア、北アメリカ、
フィリピン海の3つのプレートが一堂に会しています。
富士山眺望ポイント、中郷温水池。
眺望ポイントというには少し前のアパートが邪魔なような…
温水池というのは温泉が湧いているのではなく、
冷た過ぎる湧水を溜めて
稲作に使える温度まで太陽光で温める為のものだそうです。
10:18、三島二日町駅に到着。
三島市中心街を外れて一気に住宅街になりました。
大場川を渡る駿豆線。
こちらの方が中郷温水池より綺麗に富士山が見えますね。
丁度特急踊り子号がやってきました。
11:03、大場駅に到着。
このすぐ傍に車両基地があります。
小腹が空いてきたな…
11:25、伊豆仁田駅に到着。
記述にやる気が感じられないのは
特筆すべきような事がこれと言って見当たらないからです。
こういう道は一人だと辛いものですが、
二人だと会話出来るのでとても良いですね。
伊豆の国市に入りました。
伊豆市ではないです。
伊豆の知名度に肖ろうとしているのか、
伊豆半島には「伊豆」の名が入る市町村が5つもあります。
(伊豆市、伊豆の国市、西伊豆町、東伊豆町、南伊豆町)
次点は知多半島の2つ…なのでしょうか。
(知多市、南知多町)
11:55、原木駅に到着。
三島市の郊外住宅地としての様相も過ぎ、
辺りは田んぼだらけになってきました。
富士山を望みながら走る駿豆線。
車両の塗装も富士山とお揃いです。
これが非電化で電線が無ければなぁ!
12:16、韮山駅に到着。
一昨年世界文化遺産に認定された
韮山反射炉で一躍有名になりました。
ただ、最寄り駅はここではなく隣の伊豆長岡駅で、
特急列車もそちらに停まります。
駅前の喫茶店では「反射炉焼き」という
謎メニューを掲げていましたが。
さて、正午を回って流石にお腹が空いたな…
「反射炉焼き」のお店は人の気配が無いし…
韮山なら世界遺産登録でちょっと有名になったし
飲食店もそこそこあるだろうと踏んでいましたが、
当てが外れてしまいました。
足も痛み始めたし、何処かに入りたい…
ここまで車の排気ガスを嫌って裏路地を歩いてきましたが、
下田街道に出て飲食店を探します。
そして見付かったのがこちらの中華料理屋さん。
日焼けした看板に、文字のかすれた暖簾、
にも関わらず満車の駐車場…
これは入るしかない!
折角なら伊豆っぽいものでも食べようかとも思いましたが、
衝動を抑えきれずに入店。
3時間半歩き続けてお腹が空いたので
ラーメンと回鍋肉ライスのセットを注文。
普通セットと言ったらご飯ものはハーフサイズですが、
両方とも単品同様の大きさで出てきました。
味付けは本格中華というより和式で、
夏休みの実家での昼食のような懐かしさを覚えます。
これは良き地元食堂。
体力が回復したので再び歩き始めます。
13:35、伊豆長岡駅に到着。
この地域の観光拠点となっている駅で、
駅前には観光案内所もあります。
ずっと沿線ばかり歩いているのも芸が無いので、
後輩の提案でここからちょっと寄り道する事に。
伊豆の国パノラマパーク。
ここでパノラマと言ったら何のパノラマか。
言わずもがなですね。
ロープウェイで葛城山の山頂に上がります。
そこに待ち受けていたパノラマは…
勿論、駿河湾と富士山です!
いやぁ、綺麗だ…
雲が出てきて道中心配でしたが、
山頂まではっきりと見えます。
歩いてきたとなると感動も一入です。
しかし、ここはまだまだ道半ば。
ロープウェイはかなり運賃が高いので
下りは歩きます。
一応登山道はあるのですが、
ロープウェイを使わせる為なのか
道はかなり不明瞭で地図にも殆ど記載がありません。
この道であってるよな…
何とか舗装路に出ました。
しかし、これはアスファルトではなく
狭隘・急峻な道路に使われるコンクリート舗装。
まだまだ市街地は遠そうです。
急斜面にミカン畑が現れました。
かなり人が入っています。
ツアーバスも停まっていて有名観光地のようですね。
温暖な静岡県はミカンの名産地。
見ていたら食べたくなったので
下の産直で一袋買いました。
15:42、田京駅に到着。
人里に戻ってきました。
割と時間と体力を消費して焦っています。
暗くなる前に着けるかな…
16:17、大仁駅に到着。
三島田町駅のように駅前に水が湧いて…
って温泉!?
柄杓があったのでてっきり湧水かと思いました。
飲泉用なのか…
そんなに臭いが強くなくて飲み易かったです。
うー、温泉入りたい…
遂にゴールのある伊豆市に入りました!
が、ここから駿豆線は狩野川に沿って蛇行し始めます。
終着駅まで直進したい…
しかし、ゴールまではもう少し…!
完全に日が沈みました。
暗いですね…
16:47、牧之郷駅に到着。
これまでで最もショボい駅です。
このショボさは終点手前の特徴!
次がいよいよ…
17:05、修善寺駅に到着。
終着駅だー!
伊豆箱根鉄道駿豆線19.8kmの終点です。
でも、駅名の由来になった駿豆線は山の上だし、
駅の周りには特に何も無いな…
という事で、修善寺まで追加で歩く事に。
「○○前」とかいう駅名なら遠いって分かるけど、
「前」が付いてないのに遠いじゃないか…
しかも、そこそこの坂道です。
足が痛い…
励まされながら歩く事30分。
遂に着いたー!
修善寺です!
始終話していたので、思ったより長く感じませんでした。
累計歩数は51,500歩(後輩測定)。
回復したての足で歩く距離ではなかったですね…
伊豆半島は温泉の聖地。
ここ修善寺にはその名も修善寺温泉があります。
入って疲れを癒そう…
…何だこの大行列は!?
何と今日はまさかの伊豆トレイルジャーニーの開催日。
登山道71.7kmを制限時間14時間以内に走り抜ける
マラソンよりも更に過酷な競技のゴール地点が、
よりによってここ修善寺だというのです。
30km弱歩いた程度でひいひい言っていた自分が恥ずかしい…
男共の莫迦な挑戦を労うかのような熱めの温泉は
本当に、本当に気持ち良かったです。
トレイルランか…
その達成感は一体どれほどのものなんだろう…
帰りは駿豆線に乗ります。
歩いたらあんなに長かった道のりも電車だと一瞬…
となるかと思ったのですが、
電車でも普通にそこそこの時間が掛かりました。
こんな距離を歩いていたのか…
てな訳で三島駅に戻ってきました。
お腹がもうペコペコです。
祝杯だー!
駿河湾に伊豆半島と言えば海鮮!
という事で、ちょっと奮発してお寿司。
美味しい…
アジや桜えびも然る事ながらカニ汁が沁みます。
嗚呼、苦労が報われていくなぁ…
ただ、あまり長々と感慨に浸っている暇はなく、
じっくりと堪能したら帰りの列車に飛び乗りました。
アクティブな後輩に刺激されて
初めて挑戦した鉄道路線徒歩旅。
己の足だけで踏破したというのは
何にも代え難い達成感がありますね!
平地ながら登山にも似た感覚があります。
これは癖になりそう。
その内昂じてトレイルランに…
なるにはまだまだ体力が足りないな。
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