蔵王・磐梯旅行第3日目。
6:48、起床。
朝食を食べてから朝風呂に入り、
早めに支度を済ませて出発します。
懐かしの磐梯吾妻レークライン。
秋元湖の畔を走ります。
しかし、前と同じ道を
前と同じように走ってもつまらないので、
前回は素通りした中津川渓谷にも寄ってみます。
岐阜の中津川に似て花崗岩が浸食されていますね。
中津川渓谷に架かる橋から見た中津川渓谷。
紅葉が始まっています。
ん?
さっき降りた場所の対岸に何やらトンネルっぽいものが…
その前後には渓谷沿いに道が続いています。
車が通れる幅ではないし、
もしかすると森林鉄道の跡?
でも、こんな場所に森林鉄道なんてあったっけ…
謎は深まります。
(どうやら、秋元湖から続く探勝路のようです。)
磐梯吾妻レークラインを抜け、
磐梯吾妻スカイラインに入りました。
前回は11月頭だったので紅葉は殆ど終わっていましたが、
今は10月頭なので正に見頃です。
浄土平レストハウスに到着。
昨日の御釜に負けず劣らず物凄い混みようです。
早く出発したお蔭で何とか駐車場に滑り込めましたが、
一歩遅かったらまた長い長い
駐車場渋滞に巻き込まれるところでした。
11月の三連休はガラガラだったけど、
10月の三連休は恐ろしいな…
前回は強風により敗退した吾妻小富士。
今こそリベンジの時です。
前回の敗退箇所。
今日は晴れて風もそんなに強くありません。
お鉢の全景もはっきりと見えます。
山頂部目指して登ります。
前回に比べれば弱いとは言え、お鉢は風が強いもの。
滑り易い砂礫の登山道を慎重に歩きます。
最高地点らしき場所に着きました。
リベンジ完了!
中通りを一望出来ます。
紅葉で美しく色付く浄土平。
渋滞が更に伸びているな…
この先の道も混むと面倒なので、
早めに下りる事にします。
「火山性ガス発生の恐れあり
ここから800mの区間は停車しないで下さい」
と書かれつつも、駐車場渋滞で停車している車列。
結構な時間留まる事になりそうだけど大丈夫なのかな…
と思ったら、火山ガス発生区域の手前で
警官が交通整理をしていました。
もう少し台数を制限した方が良いのでは。
磐梯吾妻スカイラインを下ります。
こんなところまで渋滞が伸びているのか…
磐梯吾妻スカイラインを抜けたら
そのまま行けば福島市街に抜けるのですが、
これまでの経験から福島駅前は
不毛地帯である事が分かっているので、
フルーツラインこと福島県道5号で北へ向かいます。
その名の通り、沿道は果樹園だらけです。
やって来たのは飯坂温泉。
福島市郊外の温泉街です。
福島駅前に負けず劣らず寂れているな…
福島名物だという円盤餃子。
種は野菜の割合が多く、
普通の餃子より遥かにあっさりと食べられます。
一緒に頼んだ飯坂ラーメンも具が野菜メインで、
餡掛け焼きそばの餡にも近いようなスープも相俟って
王道の肥満セットなのに不思議と罪悪感が湧きません。
ラーメンと餃子の印象が変わりますね。
そして、温泉街という事で頼んだサイドメニュー。
ただの温泉卵ではありません。
その名もラジウム卵です。
ラジウムはキュリー夫人が分離に成功した放射性元素で、
自然界トップクラスの放射能を有します。
原発事故が起こる前は微量の放射線が身体に良いと言って
飯坂温泉を始め、各地の温泉が
ラジウム温泉を売りにしていました。
放射能のパワーを感じる。
いや、ラジウムが放出するα線は
透過力が極めて弱いので、
卵の殻で全部止められてしまうのですが。
時間があるので飯坂温泉もちょっと観光。
北千住を発った松尾芭蕉も
ここの鯖湖湯というお風呂に浸かったのだとか。
鳴子温泉でも浸かっていたらしいし、
松尾芭蕉は温泉に入ってばかりいますね。
まあ、あれだけ歩いていればその気持ちは分かるけど。
昼食の後は飯坂温泉を散策。
旧堀切邸という豪商の家に来てみました。
白石の武士と飯坂の豪商、勝つのはどっちだ!
いや、豪商の圧勝ですね。
何と敷地内に足湯まであります。
そして驚くべきは入場料が無料なところ。
足湯の入浴料も無料、貸しタオルも無料、
しかも、お土産のような物販も皆無です。
となると、公園のように開放しっぱなしで
全然管理されていないのかと思いきや、
塵一つ落ちていないほど綺麗に掃除されています。
これだけ整備するには相当なお金が掛かる筈…
一体どうやって費用を捻出しているのだろう…
これが豪商の為せる業なのでしょうか。
この堀切家、明治時代からハーバード大学に留学したり、
衆議院の議長や内務大臣を務めたりと、
想像以上に凄い一族でした。
地元に対する郷土愛もかなりのものだそうで、
だからこそここも無料開放しているのでしょうか。
今度は松尾芭蕉が浸かった
…と嘗てされていた滝の湯の跡地に向かってみます。
滝の湯という名前に惹かれたのですが、
そこに通じるのはこの細い階段のみ。
手摺だけは真新しいのですが、
周りは草茫々蔓伸び放題で打ち棄てられた感満点です。
ここが滝の湯の跡。
辛うじて暖炉のようなものが確認出来る程度です。
後ろの旅館も既に廃墟化しているように見える…
この石垣は崩れる恐れがあるとか。
石垣というか、旅館もろとも崩れそう。
良く地震を耐えたな…
滝の湯の裏は摺上川になっています。
「滝の湯」という名前の由来は、
お湯が摺上川に滝のように流れ落ちていたからだとか。
ここも草に覆われて良く分からなくなっていますが。
摺上川沿いには今も多くの旅館が建ち並んでいますが、
その半分近くは廃墟化しているように見えます。
驚きの廃業率です。
というか、驚きの客室数だけど、
これらの旅館がフル稼働していた時期があったのだろうか…
さて、僕がここ飯坂温泉に来た理由は
福島市街に何も無いからというのもありますが、
それともう一つ。
ここ飯坂温泉には福島交通飯坂線という
現在の福島では唯一の私鉄
(第3セクター除く)が通じているのです。
15:05発福島交通飯坂線普通福島行きに乗車。
気付いた人も居るかと思いますが、
この車両は東急のお古です。
沿線はごく普通の郊外と言った感じ。
とことこのんびり走ります。
15:28、福島駅に到着。
僅か10分で先着していた親と合流して
高速道路のような国道4号で南下します。
道路が高速道路のようなら
道の駅はサービスエリアのようです。
これが国道4号なのか…
国道4号はあまり自転車で走りたくないですね。
郡山駅に到着。
ここでレンタカーを返却します。
予約していた新幹線の時刻より少し早く着いたので、
駅ビルで夕食を食べてから東京に戻りました。
やっぱり東北は良いですね。
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