(無題)

南アフリカ旅行第7日目。
Namib Dessert(ナミブ砂漠)を巡ります。

5:30、起床。
まだ真っ暗です。
そして寒い!
砂漠の夜は寒い。
日の出を拝むべく出発です。


50kmほど走ってDune 45(デューン45)に到着。
他の砂漠とは違って砂が赤く染まっている、
Namib Dessertで最も有名な砂丘です。
ここに登って日の出を拝みます。


砂丘を登るのは中々骨が折れます。
昨日のElim(エリム)よりかなり高いです。


何とか日の出を拝むスポットに辿り着きました。
あと何分くらいで日の出かな?


って、もう出てたの?
雲が多くて良く分かりませんでした。
Namib Dessertは寒流のBenguela Current
(ベンゲラ海流)によって
上昇気流が抑えられて出来た海岸砂漠の為、
雨は降らなくても霧や雲は良く発生します。


同じく日の出を見に来ていた人達もちょっと残念そう。
ここは日の出の名所らしく、
100人を超える観光客が大挙して押し寄せています。
半分くらいは砂丘を登り切れずに
途中で断念していましたが。


帰りは急斜面を駆け下ります。
砂に足が取られて動きが遅くなり、
まるで夢の中を歩いているかのようです。


次はこのツアーの目玉です。
駐車場に車を停めて、その場所まで5kmほど歩きます。
N$75で乗れるシャトルバスもあるそうですが、
勿論そんなものは使いません。


日が昇ると雲が晴れてきました。
日が出ると全く色が変わりますね。
橙色の砂丘と水色の空が
美しいコントラストを生み出しています。


砂丘を転げ落ちるお調子者のイギリス人。
これで携帯電話を落として大慌てしていました。


ナラ(ツァラ)という植物。
頭文字はクリック音(舌打ち音)なので
「ツァ」と「ナ」を合わせたような音です。
世界で最も複雑な発音と言われるコイサン語族の単語です。
砂漠なのに青々としているのは
朝霧から水を得ているから。
果実には沢山の水が含まれている為、
砂漠に住む者達の貴重な水分源となっているそうです。


これがその果実。
トゲトゲでとても食べ難そう。


忙しなく歩き回るシロアリ。
世界最古の砂漠という事で不毛の地かと思いきや、
意外にも動植物に溢れています。


しかし、これからお目に掛けるのは
真に不毛の地と化した空間です。


その名もDeadvlei(デッドフレイ)。
和訳するなら「死の沼」です。
大昔はTsauchab River(ツァウチャブ川)の
洪水で生じた沼地だったのですが、
900年前に川の流れが変わって干上がり、
立ち枯れた木々はあまりに乾燥した気候の為に
分解される事なくそのままの姿を保っています。


グラデーションの殆ど無い、
コントラストのキツい景色はまるで絵画のよう。
ここの写真を一目見た時から、
いつの日かナミビアに来たいと思い続けていました。
やっとこの光景の一部になれたんだなぁ…


記念撮影などをして遊びます。
ここが有名になるきっかけとなった
ナショナルジオグラフィックの写真は
日の出時に撮られたものなので、
日中だとそれよりは絵画感が薄れますが。


この美しい橙色の砂は南アフリカ共和国と
ボツワナに跨がるKgalagadi Dessert(カラハリ砂漠)から
Orange River(オレンジ川)によって大西洋に運ばれ、
そこからBenguela Currentで打ち戻されたものだとか。
写真はちょっとコントラストを強める細工をしていますが…


帰りはシャトルバスを使います。
定員12人のところに15人が乗ってすし詰めです。
そして揺れる揺れる。
アフリカンですね。


Fairy Circle(フェアリーサークル)と呼ばれる
植物で出来た円形の模様。
日本では「ナミブ砂漠のミステリーサークル」
の名前でも知られています。
最近、シロアリが原因だという事が分かったそうです。


シャカイハタオリの巨大な巣。
シャカイハタオリはスズメのような小さな鳥で、
その名の通り、小さな枝で機織りをするように
何部屋にも分かれた共同住宅のような巣を作って
何世帯もの鳥達が一緒に暮らしています。
あまりにも巣が大きくなり過ぎて
木が倒れてしまう事もあるとか。

14時半に宿営地まで戻ってきました。
昼過ぎは暑過ぎて行動出来ないとの事なので
一休みして夕方を待ちます。
今日は極めて快適な気温だけどな…


夕方になって再び車で移動。
Sesriem Canyon(セスリム・キャニオン)です。
アフリカーンス語で「6本のベルト」を意味する
“Sesriem”という名は、
この渓谷で水を汲もうとした入植者達が、
ベルトを6本も繋がないと
水を汲む桶を下ろせなかった事に由来しているとか。


渓谷の中には下りる事が出来ます。
砂漠で有名なナミビアですが、
実は世界で二番目に大きな渓谷はナミビアにあったりします。
ここではなくて、南部にあるFish River Canyon
(フィッシュ・リバー・キャニオン)ですが。


迷路のように入り組んでいますが、
案内看板など一切ありません。
ここは自己責任の聖地、アフリカなのです。


御殿下記念館で練習したボルダリングを活かして
手前の岩に登ったりして遊びました。
暗くなる前に渓谷を出ます。


砂漠の夕暮れ。
良き砂漠の一日であった…

夜は宿営地で夕食。
食後はイギリス人やアメリカ人のグループが
流暢な英語でジョークを飛ばし合ったり、
HKはドイツ人お姉さんをナンパしたりしていたので、
僕はツアー最年長のブラジル人おじいさんに
「ヴィクトリアの滝には行きましたか?
イグアスの滝とどちらが凄いですか?」
と話し掛けてみたら、
随所にポルトガル語が混ざった英語、
というか、英語混じりのポルトガル語で返されて、
遥か彼方にあったスペイン語の記憶を手繰り寄せて、
会話(のような何か)をしました。
Belo Horizonte(ベロオリゾンテ)出身で、
息子と一緒にアフリカに来たのだとか。
最後の夜とあって、そのままの流れでバーに行き、
ブラジル人親子と会話続行。
南米でオススメの観光地は無いか訊いてみたら、
コロンビアのMedellín(メデリン)がオススメだとか。
コロンビアって結構ヤバい国のイメージがあるけど…
この親子、Johannesburg(ヨハネスブルク)も
そんなに危なくなかったと言っているし、
ブラジル人は治安の悪さに強いのかな?
でも、南米も思い返すとまた行きたくなってくるな…
お酒も入って楽しい時間を過ごしました。

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