(無題)

島流し旅行第1日目。


7:20、起床。
雲の切れ間から日が射し込んでいます。
やはり船旅は良い。


レストラン橘で朝食。
明日葉カレーにしてみました。
カレーの辛味が強くて、
明日葉の風味はあまり感じられないかも…


8:55、八丈島底土港に到着。
本土から遥々300kmの洋上、
東京都の南国、八丈島です!
嘗ては流刑の地でもあった八丈島。
降りた瞬間からむしっとした熱帯の空気に包まれます。


ヤシの立ち並ぶ南国道路を歩いて宿へ。
荷物だけ置かせてもらい、
レンタカー屋の送迎が来るまで暫し辺りを散歩します。


バブル時代の遺構と思われる廃墟。
掃除機で吸い込めるお化けとか出てきそうですね。


海岸。
伊豆大島と同じく、玄武岩質の溶岩が流れ出て
海水に冷やされて固まった様子が
手に取るように分かります。
海水浴には向きませんが。


本土に向けて出港する橘丸。
竹芝-八丈島が片道10~11時間なので
一つの船でギリギリ1日1往復出来ます。


迎えが来たのでレンタカー屋へ。
何と、渋谷だったかで問題になった
あのカートが八丈島でも借りられるのか…
八丈島ならガチでレースが出来そうですね。
追い越し禁止車線が多いので中々追い越せませんが。
電話で予約する時に
「マニュアル車でも大丈夫ですか?」
と言われたのでちょっとときめいたのですが、
蓋を開けてみたら普通にAT車でした。
残念…


東京都道215号、八丈一周道路で八丈島の南東半分、
三原山の麓をぐるりと一周してみたいと思います。


密林の上を抜ける横間道路。
この展望台の脇にある大坂トンネルと合わせて
坂下地区と坂上地区を結んでいます。
大坂トンネルは日露戦争に勝った記念に造られたとか。
賠償金が取れなかった割には
やけに大盤振る舞いしたんだな…
巨大な橋の方は平成になってからの竣工です。


樫立集落のスーパー。
想像以上にちゃんとした品揃えです。
エリンギ1パック78円(税別)など、
値段も然程高くありません。
東京都が意地を見せて補助金を出しているのかな?


樫立集落から1時間ほど登ると滝があるとの事なので、
滝マニア(?)として行ってみる事に。
しまった、折り畳み傘を宿に置いてきてしまった…
雨が降ってきたので、足場の悪い山道を
YRと相合い傘して歩く羽目に。


登るほどに雨が強まってくるな…
雨雲の中に突っ込んでいるような感じです。


硫黄沼。
硫黄の臭いとかは特にしません。


沢登りのようになってきました。
傘を差すのは諦めて無心で登っていきます。


遂に辿り着きました!
常に水のある滝がとしては八丈島で最も高い唐滝です。
神秘的な雰囲気…
眼鏡が曇っているのかとも思いましたが、
濃霧で本当に曇っています。


滝壺はこんな感じ。
今日に限らず普段から湿度が高いのか、
岩は苔でつるつるになっていて非常に滑り易いです。


ん?この穴は一体…
滝壺の横の岩壁に
屈めばギリギリ入れる大きさの穴がありました。
何処かに繋がっているのかな?
もしかすると、この穴を通れば
雨を避けながら下の集落まで戻れるかも!?


…いや、ちょっと無理ですね。
後で調べてみたところ、
この穴は日清戦争時代に硫黄を採掘していた跡なのだそうです。
窮乏していた太平洋戦争時ならともかく、
何故日清戦争の時にわざわざこんな遠いところから…


格好付けYR。
八丈島の往時に思いを馳せながら下ります。


行きは無我夢中だったから
あまり気にする余裕も無かったけど、
冷静に見ると凄まじい道だな…


何とか集落まで無事に下りてきました。
いつの間にか晴れたな…
島の上の方はまだ雲に隠れていましたが。
あと、後で知ったのですが、
この集落よりずっと上の場所まで
自動車で乗り入れられたらしいです。


滝行並みに精神を鍛えて帰還したら昼食。
明日葉の天ぷらとうどんです。
冷房なんて付いていないけど、
吹き抜ける風が何とも心地良い。
店の雰囲気は沖縄にも似てますね。
ソーキそばが食べたくなってくる。
いつの間にか晴れたのでドライブ再開です。


八丈島の工芸品、黄八丈の工房。
「黄八丈」の名で知られていますが、
元々は黄色ではなく鳶色が主だったとか。


えらい思いをして滝を見たばかりですが、
またしても滝を見に行きます。
今度は島のほぼ南端にある中之郷集落。
今度は晴天で、しかも大した登りも無いので
先程とは比べ物にならない楽さです。


ありました、裏見ヶ滝です。
その名の通り、裏に回る事が出来ます。


裏見…セリャラントスフォス
うおお、滝をアイスランドを結び付けてしまう…
ただ、滝ッ!!(ドン!)という感じのアイスランドと
庭園のような日本の滝は
また別のジャンルに属するような気もします。


雰囲気はアイスランドというより
寧ろ東南アジアですね。
見た目ほどは暑くないですが。


そして、この裏見ヶ滝のもう一つの売りが
駐車場から階段を下ったところにある…


すぐ傍にある露天風呂です。
この温泉からも滝を見る事が出来ます。
入浴料は何と無料!
その代わり、水着必須の混浴ですが。
まあ、混浴って実質男風呂みたいなものだしな…
とYRと温泉に浸かりながら話していたら、
えらい美人さんが入ってきて驚きました。
空気を読んで出ましたが、
YRも鼻の下を伸ばしっぱなしでした。


お次は末吉集落の名古の展望台です。
丁度晴れましたね。
廃墟と化したレストハウスもありました。
これだけの絶景なのに何故寂れてしまったのか。
個人的には寂れていた方が好きですが。


八丈島の名を冠した八丈島灯台。
…思ったより内陸部にあって景色はあまり見えませんね。


今度は再び内陸へ。
甌穴(ポットホール)を見に行きます。
海沿いは晴れていたのに上の方はまだ雲中です。
こんな道で離合したくはないな…


橋が落ちていて通行止めになっていました。
丁度この沢が甌穴のある沢っぽいけど…


という事で遡上します。
八丈島の獣道にも大分慣れてきました。


この辺が甌穴…なのかな?
何だか普通の穴に見えます。


いつの間にか橋の対岸に来ていました。
もう一度元の道を戻るのは面倒臭いな…


という事で沢を渡渉、
というか飛び越えます。
岩が滑って飛び難い!
橋が無く行き止まりになっているのでUターンし、
九十九折の道を抜けて峠を越えます。


峠を少し下ったところにある登龍展望台。
天気が良ければ底土港や八丈富士が見えるそうですが…
何も見えない。
30分以上粘ってみましたが全く改善しませんでした。
この後は龍の如く曲がりくねった道を下って三根集落へ。


夜は八丈島の繁華街の居酒屋で夕食。
ここが八丈島で一番栄えている地区なんだけど…
想像以上に暗いな…
八丈島はもっと栄えているイメージでしたが、
離島は離島ですね。


伊豆諸島と言えば島寿司!
伊豆大島は唐辛子入りの醤油で
ネタを漬けていましたが、
八丈島はシャリが非常に甘く、
かつワサビの代わりにカラシが使われています。
これはこれで良いですねー。
伊豆諸島名物のムロアジのクサヤも頂き、
八丈島の夜を満喫しました。

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