(無題)

北欧旅行第9日目。

(以降、日本時間UTC+9.0h)

9:14、成田国際空港に到着。
暑っ!
北欧と比較すると蒸し暑さが凄い…
やはり日本はモンスーンアジアだな…
さて、今回は成田国際空港で飛行機を乗り継いで
愛知県へと帰るのですが、
中部-成田の全日空便は夕方に2便だけなので
滅茶苦茶待たされる事になります。
こういう時間がちょっと空いた時にする事と言えば…


勿論、ぶらり近郊列車の旅ですね。
11:07発京成本線特急京成上野行きに乗車。


11:17、京成成田駅に到着。
これまで素通りばかりしてきた成田を観光します。


この雑然とした感じ…
アジアだなぁ…
電線が地中化されている分日本感は若干薄いですが。
中々賑わっていますね。


という事で、やってきたのは成田山新勝寺です。
初詣の参拝者数は日本第二位という、実は凄いお寺。


本物の亀が大量に乗った亀石。
観光客が小銭を亀にぶつけています。
罰は当たらないんだろうか。


本堂。
護摩祈祷をやっていました。
本堂の中も暑い…
こんな気温の中良くあんな暑そうな袈裟着てやれるな…


何だかやけに洋風な庭園。
日本庭園は左右非対称を是とするものだったような…
と思ったら、西洋庭園だそうです。
何故お寺に西洋庭園を…?


日本庭園も別にちゃんとありました。
成田山公園という公園だそうです。
雄飛の滝という滝もあります。
滝と言われるとアイスランドを思い出すな…


お腹が空いたので表参道で昼食。
成田山は鰻が名物。
しかも今日は土用丑の日となれば食べざるを得ません。
愛知とは違って一度蒸しているので
ふっくらとして上品な印象です。
鰻のタレと言い、肝吸いの出汁と言い、
日本に帰ってきたんだなぁ…


帰りはちょっと鉄分補給。
人通りの少ないこの参道、
「電車道」と名付けられています。


実はこの道、嘗て成田を走っていた第三の鉄道、
成宗電気軌道の廃線跡なのです。
成田山の参拝路線として、
千葉県で最初に電車を走らせていた成宗電気軌道。
昭和19年に戦況が悪化すると
不要不急線として休止に追い込まれ、
そのまま二度と復活する事はありませんでした。
今では煉瓦造りの二つのトンネルに
その跡を見る事が出来ます。


京成本線の高架下に何やら列車があるのを見付けました。
気になるので、親と別れて調査。


「栗山公園駅 ミニSLのりば」?
どうやら小さな鉄道公園のようですね。


しかし、これはどう見てもミニには見えない。
と思ったら、流石にこれは静態保存の蒸気機関車でした。
東海道本線とかで活躍したD51だそうです。
どうせならこの地に所縁のある
成宗電気軌道の車両とかを置いてくれれば良かったのに。


さて、成田は粗方見終えましたが、
飛行機の出発時刻まではまだ少し時間があります。
という事で次なる寄り道。
16:32発京成東成田線普通芝山千代田行きに乗車。


廃墟のような東成田駅を越え、
成田空港の地下を走るトンネルから抜けます。


空港関連施設が良く見える車窓。
と言うか、空港関連施設しか見えません。
飛行機マニアには堪らない路線でしょうか。


16:42、芝山千代田駅に到着。


およそ鉄道会社には見えない広告。
ここは京成電鉄ではなく芝山鉄道という会社の駅で、
芝山鉄道は成田空港が開港する際に
道路が寸断されて不便を被る空港東部の芝山町への補償として造られ、
成田国際空港株式会社(NAA)の子会社になっている為、
飛行機を前面に押し出したこんな広告になっているのでしょう。


そんな芝山鉄道の路線は東成田-芝山千代田間だけ。
たったの2.2kmしかない日本一短い私鉄です。
ただ、全列車が京成東成田線に乗り入れるので、
紀州鉄道の方がミニ感があります。
九十九里浜までの延伸計画もあるとか。


芝山鉄道も「日本一短い鉄道」のネームバリューに気付いたのか、
最近乗車記念証明書を配り始めたそうです。
でも、鉄オタ的には絵葉書よりも
硬券入場券か乗車券の方が良いんだけどな…
RACでも記念絵葉書を配っていたし、
航空会社的には記念品は絵葉書が一般的なのでしょうか。


芝山千代田駅周辺の地図。
見事に空港関連施設しかありませんね。
徒歩30分の位置に航空科学博物館があるそうですが、
流石にそこまでの時間は無いので空港に戻ります。


復路は徒歩で空港へ。
成田国際空港が徒歩でもアクセス出来るか検証します。
「この先行き止まり」って書いてあるけどな…


頭上を飛行機がタクシングするトンネルなんかを抜けます。
成田国際空港なだけあって
偶に珍しい航空会社が通ったりして面白いです。
これはフィリピン航空なのでそんなに珍しくはないですが。


ひたすら人の気配の無い無機質な道でちょっと怖い。
立入禁止の看板も良く見かけます。


何とか東成田駅まで辿り着きました。
という事は、これで成田国際空港も
徒歩でアクセス出来る事が証明されましたね。


暑い中歩いて疲れたので、
東成田駅からはシャトルバスに乗ります。
行きもこれに乗っておけば良かったかな…


17:05発NH337便に搭乗。
この旅行最後の飛行機です。


色々あったなぁ…


18:15、中部国際空港に到着。
こうして今回の旅は終わりました。

これまで欧州と言えば火薬庫のバルカン半島ばかり訪れていましたが、
今回は人生初の北欧。
流石は世界最高レベルの先進国というか、
旅先で不自由を感じた事が殆ど無くて
逆に調子が狂うくらいでした。
その一方で極北の地の手付かずの自然は壮大で衝撃的でした。
良い意味で観光立国ここに極まれりといった感じでしょうか。
しかし、それより何より強く印象に残ったのは
やはりグリーンランドとフェロー諸島です。
地図の上で、それもおまけみたいな扱いでしか見た事のない
実在しているのかも確信が持てなかったような土地が実際に存在して、
人々がそこで暮らしていて、
そこに自分が寝泊まりしているのだという状況には
筆舌に尽くし難い感動を覚えました。
これもある意味では島旅と言えるでしょう。
世界ではまだまだ自分の知らない生活が営まれているんですね…
本当に良かったのでいつかまた行きたいです。
ただ、物価が驚くほど高いのだけは玉に瑕ですが…

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