(無題)

越後・南東北旅行の日記を書き上げました。
こちらからどうぞ。

日本海側と違って太平洋側の知多半島の冬は良い天気。
そんな訳で、折角なので愛犬を引き連れて
ちょっと出掛ける事にしました。

11:13、愛犬を車に載せて出発。
南知多道路で南へと向かいます。
師崎港から12:05発名鉄海上観光船
篠島経由日間賀島東港行きに乗船。
向かうのは…


12:15、篠島に到着。
そう、篠島です。
愛知県にある3つの有人島の内、
これまで唯一ちゃんと観光した事のなかった島です。
今日はそんな篠島を巡ります。


フグやタコを推す日間賀島
現代芸術で島興しを図る佐久島と違い、
篠島は愛知三島の中では比較的観光地化されていません。
観光地化されていないが故に食べ物屋も少ない!
日間賀島も篠島も港のすぐ傍に食べ物屋が犇めいていましたが、
篠島ではどうやら宿に予約する方式が主なようで
飛び込みで食べさせてくれる場所はかなり少ないです。
これは予想外だったな…


道を歩いていた島民のお婆ちゃんに教えてもらった
島民の集う定食屋にお邪魔しました。
篠島と言えば日本有数の水揚げ量を誇るシラスです。
シラス丼は江ノ島じゃなくて南知多のものですよ!
残念ながらこの定食屋で篠島らしいものはシラスだけで
フグやタイはありませんでした。
周りの人達の食べていたものを見るに、
地元の人達が最も好いているのは鉄板焼きそばなようです。
父親はそれを食べていました。


昼食を終えたら島を歩きます。
日間賀島よりも更に平坦な印象を受けます。


港とは反対側にある篠島唯一の海水浴場。
この辺りに宿が集まっています。
対岸には渥美半島が見えていますね。


篠島には車庫証明が無いのか、
道路は路上駐車の車で埋め尽くされています。
ロシア状態だな…


海水浴場の南端から延びる散策路で
篠島南岸を回って篠島を一周してみます。


想像よりも険しい道だな…
殆ど隙間も無いほど開発され尽くした日間賀島と違い、
篠島南部は割と自然がそのまま残されています。


佐久島にもありましたが、
篠島にも八十八ヶ所の札所があります。
やっぱり佐久島みたいな小さなお地蔵様ばかりですが。
百歩譲ってコンクリートの祠は良いとしても、
合成樹脂の祠ってどうなんだ…


道の途中に綺麗な入り江がありました。
水垂浦という入り江のようです。
細い坂道で降りられるようなので降りてみます。


水が綺麗です。
三河湾も綺麗になったんだな…
環境技術が発展した事による成果なのか、
産業が停滞している事の帰結なのか…


愛犬は登山道のような散策路よりも
海沿いの岩場の方が俄然楽しそうです。
柴犬って山で猟をする猟犬じゃなかったのか。


登った岩の上で決め姿勢。


散策路を更に進みます。
今度は水弘法様なる立て札がありました。
降りてみます。


ここは階段がとても急な上に
最後の数段が崩れ去っているので危険です。
父親は愛犬に引っ張られて転んで頭を打っていました。
結局、水弘法様は見付からず。


篠島の南端にあたる牛取公園展望台からは
無人島である野島が見えました。
無人島ながら灯台が整備されています。
地元の漁師さんと仲良くなれば上陸出来る…かも?
奥に見えているのはこれまた渥美半島の伊良湖岬です。
渥美半島って意外と太いんだな…


万葉の丘展望台から見た景色。
奥に見えている建物は小中学校です。


鯨浜を望む。
嘗てクジラ漁をしていた頃はこの浜に陸揚げされていたそうです。
篠島でもクジラ漁って行われていたんだな…


篠島小中学校。
離島にしてはえらく立派な校舎です。
実は、この校舎は平成16年に閉校した
内海高校篠島分校のものを流用しているそうです。
それにしても、これだけ大きな校舎を建てる程生徒が居たのか…?


そんな小中学校の脇に延びる獣道を進みます。


島の南西端である南風ヶ崎に辿り着きました。
沖には松島が見えます。
篠島は古くから「東海の松島」と呼ばれてきたとか。
四国に似ているから知多四国とか、
もうちょっと主体性のある呼び名は無いんですかね…


実はこの篠島、名古屋城の石垣を建造する際に
採石場として選ばれた場所だったりします。
左手前に直方体形の石を切り出した跡が窺えますね。
沖合に見えているのは我等が知多半島です。
結構遠いけど、重い石をあそこまで舟で運んだのだろうか…


ちなみに、ここ南風ヶ崎には
加藤清正が切り出したは良いものの
大き過ぎて持って帰るに持って帰れず、
そのまま置いていったという「清正の枕石」があります。
何故もっと計画的に切り出さなかったのか。


清正の枕石の他にも辺りには
切り出したと思われる岩がごろごろしています。
無計画過ぎませんかね…
平成24年にはこの中の一つが400年の時を経て
名古屋城に運ばれたとか。


集落内の細い路地を通って港へと戻ります。
日間賀島や佐久島にもまして細いです。


猫が階段で休んでいました。
田代島ほどではないにしても篠島も猫が多いです。


今回は食べる事が叶わなかったおんべ鯛の調整所。
おんべ鯛とは伊勢神宮に奉納されるタイの干物の事。
ポケモンGOプレイヤーに対する注意書きか貼られています。
こんなところまで来るのか…


15:55発名鉄海上観光船師崎行きに乗船。
影が薄くてこれまで観光した事のなかった篠島ですが、
その分綺麗な自然が残されていて良い島でした。
愛知県の有人島はそれぞれ日間賀島が食、
篠島が自然、佐久島が名所巡りに長けている感じでしょうか。
それぞれにそれぞれの良さがあるので
愛知県を訪れた際は是非行ってみて下さい。
というか、愛知県にまともな観光地なんてこの三島くらいしかないです。

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