(無題)

3週続けて今日も非常に良い天気。
そう言えば、先月田沼へ行った時
金券ショップで東武の株主優待券を買ったは良いものの
手違いで1枚使いそびれて残っていたんだっけ。
有効期限は今月末だし、折角なら使いたいな…
でも、1枚だと片道分にしかならないし…
という訳で、久し振りにサイクリングする事にしました。

10:18、出発。
今年最後になるであろうサイクリングは
初心に戻って日光街道で北へと向かいます。
相変わらず走り難いな…
自転車が自動車に律速される有り様で笑えない。
歩道も駆使しながら進みます。
越谷まで来たら埼玉県道48号に移って北西へ。
畑の多い元荒川沿いを走ります。


岩槻城址公園までやって来ました。
一応門などが移設保存されていますが、
余り城趾っぽさはありません。


そんな城趾に建つ現代の岩槻城、市民会館いわつき。
正午になったのでここでお昼にします。


ここは埼玉のB級グルメ豆腐ラーメン発祥の地。
図書館で借りた本を読んで知りました。
このラーメンが今回の目的の一つでもあります。
ショーケースでもB級を推しているな…


てな訳で注文。
結構量が多いです。
スープはピリ辛醤油味で片栗粉でとろみが付けてあり、
具は大量の絹ごし豆腐、ワカメ、それに若干の豚挽き肉、
麺は昔ながらの中太縮れ麺です。
「ラーメン界の癒し系」を自称しているだけあって
麻婆豆腐のような見た目にも関わらず優しい味。
スープも簡単に飲み干せます。
素朴ながら素直に美味しい。
誤解を恐れずに言うならば、
「埼玉県」という言葉の響きを
そのままラーメンにしたような。
自炊でも作れそうだな…


昼食を終えたら今度は国道122号を走ります。
ひたすら平坦な田畑の中にぱらぱらと民家が立ち、
時折現れるものと言えば物流センターか工場。
この辺りは正に空白地帯というか、
何も無いという他ありません。


そんな中、案内看板が立っていたので
気になって寄ってみた柴山沼。
案内看板を立てるくらいだからどんな凄い沼かと思ったら、
小さな、それも土地改良で出来た人工の沼じゃないか…
それだけこの付近には何も無いことの現れでしょうか。
釣り人でそこそこ賑わってはいましたが。
そんな何も無い地帯にもめげずにペダルを漕ぎ続けます。


秩父鉄道をオーバーパスしたところで
不意に日光連山が見えました。
おお…
写真ではどうって事ない感じですが、
ここまで延々山どころか丘さえ無い道を4時間走り続けて
遂に現れた山脈は感慨深いものがあります。


利根川を渡って群馬県へ。


今日の利根川は鏡の如く穏やかな水面ですね…
風も殆どありません。
ここからは散歩している柴犬が多い
利根川左岸のサイクリングロードを走ります。
堤防の脇に太陽光パネルが結構設置されているのですが、
堤防の北側にある為、影になって全然光が当たっていません。
もう少し別の位置に置くべきでは…


そう思った人は僕以外にも居たのか、
何と地面から浮かせたパネルがありました。
賢い。
…けど、これって強風が吹いても大丈夫なのかな。


走っていたら渡船場がありました。
赤岩渡船場という名だそうです。
利根川にもまだ渡し船が残っているんですね。
勿論、今となっては観光用でしょうが。


でも、渡し船を売りにしている割には新橋が欲しいんですね。
この付近は10kmに渡り橋がありません。
地元千代田町からするとここに橋があれば
熊谷駅まで真っ直ぐ行けるのに…という感じなのでしょうか。
ただ、橋が出来て渡し船が無くなったら
千代田町唯一の観光地が消えるけど、それは良いのかな…


そんな事を思いつつ対岸を見遣っていたら、
富士山が見えている事に気付きました。
これまでで最も遠い場所から見る富士山です。
群馬からも見えるんだな…


群馬県道38号で大泉町に入りました。
ここが今回の目的地です。
一見するとただの田舎町のようですが…


この大泉町は富士重工や三洋電機の工場が多く、
バブル期には深刻な人手不足に悩まされた事で
20年ほど前に日系ブラジル人が大勢移住してきて、
人口の1割が南米出身の日系人という
別名「日本の中のブラジル」と呼ばれる町になったのです。
絶対数で言えば愛知県の方が遥かに上ですが、
こちらは比率が段違いです。
インド人も居るようで、インド料理屋も多く見掛けます。


一見普通の八百屋もこの通り。
全てポルトガル語です。
野菜の品種も日本とは若干違うように見えます。


駅前にはブラジル食料品店も。
懐かしのガラナとエンパナーダがあったので思わず購入。
ああ、サンパウロを思い出すな…
気を抜くと殺られるかも知れないという感覚まで蘇りましたが。


そんなこんなで最終目的地の西小泉駅に到着。
町の名は「大泉」なのに駅の名前は「小泉」です。
実は、この西小泉駅が出来た昭和16年当時は
町の名前も小泉町だったのですが、
その後昭和32年に小泉町が隣の大川村と合併して
両者の名前から一文字ずつ取って大泉町になったのです。
中途半端に似ている分、余計紛らわしいな…


駅にはブラジリアンタウンを宣伝するポスターが。
グンマーネタを使えば
群馬県自体も「日本のアマゾン」とか宣伝出来そう。


精算所もポルトガル表記が。
おっ、スペイン語を勉強したからこれくらいは読めるぞ!
「ここで差額を支払え」と書かれていますね。
ここで暮らしたら結構ポルトガル語が身に付きそう。
この後は17:22発東武小泉線普通館林行きに乗って帰りました。

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