今日は良い天気。
そう言えば、あの超有名観光地には
まだ行った事がなかったな…
北千住からは割とアクセスが良いので
行ってみる事にしました。
5:15、起床。
朝食を済ませて北千住駅へ。
7:17発東京メトロ千代田線多摩急行唐木田行きに乗車。
代々木上原駅で下車して箱根フリーパスを購入。
今回は秋の超定番観光地、箱根を目指します。
8:06発小田急小田原線急行小田原行きに乗り換え。
小田原駅で9:45発箱根登山鉄道箱根湯本行きに乗り換え。
関東随一の登山鉄道、箱根登山鉄道です。
以前一度乗った事があるらしいのですが、
遥か昔過ぎて殆ど覚えていません。
という訳で、もう一度乗ります。
小田原の街中をかなりの勾配で登っていきます。
ここはロマンスカーも乗り入れる区間なのに
いきなり登山鉄道らしさを出していくんだな…
箱根湯本駅で10:11発箱根登山鉄道強羅行きに乗り換え。
何だこの人混みは!
通勤ラッシュを彷彿とさせる物凄い混みようです。
折角都会の喧騒から逃れてきたのに…
これが人気観光地の宿命か…
10:15、塔ノ沢駅に到着。
あれだけ満員だったのに誰も降りませんでした。
これで漸く喧騒から逃れられた。
駅は街道から少し奥に入った場所にあり
駅までは歩道しか通じていないので、
秘境駅チックな雰囲気を醸し出しています。
列車本数的に到底秘境駅とは言えませんが。
この駅の停車列車本数が成岩駅とほぼ同じという。
もう12月なので流石に紅葉は無理だろうと思っていましたが、
意外にもまだ鮮やかに残っていますね。
これは嬉しい誤算だった。
5分程歩くと街道に出ました。
泣く子も黙る国道1号箱根裏街道です。
この細さでかなりの交通量。
自転車帰省では箱根峠を避けて御殿場から回ったけど、
これを見る限りその判断は大正解だったようだな…
この辺りは早川沿いに温泉が軒を連ねており、
早川の水も若干乳白色に濁っています。
温泉の熱で紅葉が長く持っているのかな?
箱根裏街道を登ります。
歩道らしい歩道は一切無く、
細い細い路肩を歩かねばならないので危ないです。
そんな危ない思いをしてでも行きたい場所というのは…
この橋です。
その道の人ならもうピンと来た筈。
そう、箱根登山鉄道随一の撮影地早川橋梁、
通称「出山の鉄橋」です。
深さ43mの谷に掛けられた現存する日本最古の鉄道橋。
竣工日の夜に暴風雨で工事用の足場を全て流されたり、
関東大震災では箱根登山鉄道の他の部分が
潰滅的な被害を蒙った中奇跡的にほぼ無傷で済んだりと
中々壮絶な過去を持つ橋です。
大正時代にこんな橋を架けられるものなのか…
都合良くやって来た下り列車を撮影。
列車の速度はかなりノロいので初心者にも優しいです。
僕の他にも7、8人がカメラを向けていました。
列車が過ぎて暫くしてから振り返ると
向こうの山でスイッチバックしている列車が見えました。
こう見ると相当険しい場所に線路を引いているんだな…
尚、ここまで徒歩で塔ノ沢駅から歩いてきましたが、
箱根登山バスが橋の目の前に
出山というバス停を設置しているので、
箱根湯本駅からバスに乗った方が遥かにアクセスは楽です。
塔ノ沢散策も楽しいですが。
僕も帰りはバスを使います。
塔ノ沢駅から11:15発箱根登山鉄道強羅行きに乗車。
ぬわー、またしても満員だ。
早川橋梁を通過。
乗客が多過ぎて窓ガラスが結露しています。
出山信号場でスイッチバック。
スイッチバックこそ登山鉄道の醍醐味ですね。
「ロマンスカーを強羅まで走らせてくれたら楽なのに」
とか言っていた後ろのおばちゃん軍団も
これできっと直通不可能性を納得してくれた事でしょう。
眼下にはつい先程通った早川橋梁が見えます。
大平台駅と上大平台信号場でまたスイッチバック。
信号場にもちゃんと駅名標を立てているあたり
やはり観光鉄道ですね。
まあ、今の時代ガチな山岳路線なんて
殆ど生き残っていないからなぁ…
無粋な山岳路線に乗りたかったら
木次線や肥薩線がオススメですよ。
どちらも洒落にならないくらい列車本数が少ないですが。
仙人谷信号場から先はスイッチバックはありませんが、
車輪が常時悲鳴を上げる急カーブの連続となります。
JR西日本なら全区間15km/h制限を掛けそう。
これでこそ山岳路線だよなぁ…
11:49、強羅駅に到着。
ホームにはスイスのレーティッシュ鉄道の写真が。
かの氷河急行やベルニナ急行が走る
世界文化遺産にも認定されたレーティッシュ鉄道は
何を隠そう箱根登山鉄道のモデルとなった鉄道であり、
昭和54年には姉妹鉄道として提携していたりして
30周年を迎えた際にはお互いがお互いを真似て
箱根登山鉄道は氷河急行を模した塗装の車両を、
レーティッシュ鉄道は「箱根登山鉄道」と
漢字でデカデカと書かれた機関車を走らせたりしています。
ちなみに、他の姉妹鉄道としては
富士急行とスイスのマッターホルン・ゴッタルド鉄道、
日本各地の鉄道と台湾各地の鉄道があります。
最近台湾との姉妹鉄道提携が多過ぎて全く覚えられない。
天竜浜名湖鉄道や山陽電鉄まで提携していたり。
さて、この強羅駅ではケーブルカーに接続しているのですが、
ケーブルカーは電車よりも輸送力が小さい為、
ここがボトルネックとなって大行列が生じています。
時間が掛かりそうだから先に昼食にするか。
お店も混んでいたので
パンを買って公園で食べます。
12月の山の中とは思えない陽気で気持ち良いです。
公園から駅へ戻る時に見付けた大文字焼き。
何故野焼きは大文字に焼くのかな?
他の文字では駄目なんだろうか。
12:55発箱根登山鉄道登山ケーブル早雲山行きに乗車。
朝の千代田線並みの乗車率になるかと思いきや
途中で乗車が打ち切られたのでそこまでにはなりませんでした。
ケーブルカーなのに4つも途中駅があります。
地図を見てみるとこの周りには企業の保養所が一杯。
何と言うか、寂れた温泉街とは間逆の
資本主義の真髄みたいなものを感じますね…
早雲山駅に到着。
今日は開業95周年を記念して
グッズの販売などが行われているとか。
だからこんなに混んでいるのかな?
いや、それとは関係無いか。
ここから更に箱根ロープウェイへと乗り継ぎます。
この先にあるのが箱根の象徴…
大涌谷です!
想像していたよりも遥かにスケールが大きい!
箱根が火山である事を再認識させられます。
そう、何を隠そう今回箱根へやって来たのも、
一時期箱根山の火山活動が活発化して閉鎖されていたこの大涌谷が
7月末に解除されて入れるようになったからなのです。
ロープウェイを降りて観察。
硫黄の臭いが立ち込めています。
結構キツい臭いです。
その為、早雲山駅のロープウェイ乗り場では
火山ガスを避ける為のおしぼり(顔に当てる)を配っていました。
近くに居たお爺さん曰く、
昔はこんなに煙を噴いていなかったとか。
規制が一部解除されたとは言え、未だに火山活動は活発なようです。
よくぞまあこんなところにロープウェイを通したものだな…
本当に目の前じゃないか…
ちなみに、ここから箱根山山頂に向かって
散策路が整備されているのですが、
こちらは流石にまだ通行禁止でした。
大涌谷駅から更にロープウェイを乗り継ぎます。
ちなみに、この標高1,044mというのが今回の最高所です。
早雲山駅では曇っていて見えないと言っていましたが、
雲の切れ間から富士山が顔を覗かせました。
綺麗に雪化粧していますね。
芦ノ湖が見えてきました。
箱根山の山体崩壊によって生まれた湖です。
五色沼なんかもそうですね。
桃源台駅で15:30発箱根観光船に乗り換え。
ロープウェイ到着時には既に乗船が始まっていて
危うく乗り逃すところでした。
後で知りましたが、これが今日の最終便だとか。
危なかったな…
いざ出航。
ここまでの道程ではそんなに気になりませんでしたが、
この海賊船の乗客は中国人観光客が多いです。
確かに、中国人はこういうのが好きそうなイメージはある。
箱根駒ケ岳。
頂上までロープウェイが延びていますが、
残念ながら箱根フリーパスの範囲外です。
この芦ノ湖には何隻もの海賊船が行き交っています。
アデン湾かな?
箱根町港を経由して更に先へ。
終着地が見えてきました。
元箱根港に到着。
小田急小田原線新宿駅のOH1から
小田急、箱根登山鉄道、ケーブルカー、ロープウェイ、観光船と
延々続いてきたナンバリングはこのOH67で打ち止めです。
小田急から通し番号が振られているのは
この一連の経路が小田急電鉄の傘下にあるから。
実は、小田原駅からは西武鉄道系列の
伊豆箱根バス、芦ノ湖遊覧船というルートも延びており、
昭和25~43年に掛けて「箱根山戦争」として知られる
熾烈な旅客獲得争いが繰り広げられていたりします。
そんな泥沼の戦いを間近に見てきた箱根神社に参拝。
箱根山そのものを神体山として祀った神社です。
ここまで塔ノ沢以外大混雑続きでしたが、
ここは厳かな雰囲気が保たれています。
それでも、普通の神社に比べたら十分賑やかですが。
有名観光地という事でこれまで避けてきたけど、
有名になるだけあって結構見応えのある場所だったな…
それでは、帰りたいと思います。
16:35発箱根登山バス箱根旧街道線箱根湯本駅行きに乗車。
九十九折になった旧東海道を下ります。
日光のいろは坂と似ているような。
東武ももう少し頑張って日光登山鉄道とか通してくれれば…
なお、自転車で箱根越えをしようとすると
この道を登る事になります。
やっぱり、御殿場回りの方が無難ですね。
この後は箱根湯本駅で箱根登山鉄道に乗り換え、
小田原で夕食を食べてから小田急に乗って帰りました。
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