(無題)

沖縄旅行第4日目。
沖縄本島を離れます。

5:00、起床。
朝食も取らずにおもろまち駅へと向かいます。


5:55発那覇都市モノレール線那覇空港行きに乗車。
始発ですが、中々混んでいます。


あ、航空自衛隊の戦闘機が見える。
これはゆいレールに向けて展示しているのかな?

6:16、那覇空港駅に到着。
東京に戻る…訳ではありません。
離島班が沖縄本島だけで満足してはいけません。
そもそも、離島振興法での定義上、
沖縄本島は離島に含まれません。
ここから本当の離島に向かうのです。
が、実はちょっと紆余曲折があって…
元々の計画では大東島に向かう予定だったのですが…


この芸術的なまでの台風10号の進路により
大東島への希望は完全に絶たれてしまい、
かと言って沖縄本島にこれ以上留まっても仕方無いので
前日になって急遽新たな行程を組む事にしたのです。
気象神社とは一体何だったのか。
神の力を以てしても8月末の大東島は無謀だったか…


7:30発ANA1761便に搭乗。
向かう先は…


8:27、新石垣空港に到着。
実は人生で三度目くらいの石垣島です。
と言っても、10年くらい前の話ですが。
あの頃はショボいプロペラ機でしか来られなかったのに
こんな立派なジェット機が就航するようになったなんて、
時代は変わったなぁ…


お腹がペコペコなので空港で朝食を食べます。
ラフテーちまきとじゅーしーおにぎり。
台湾を思い出すな…


さて、既に来た事のある石垣島に
以前よりもハイグレードな交通手段で訪れて
満足しているようでは離島班失格です。
この石垣島はただの中継点に過ぎないのです。
10:20発RAC741便に搭乗。


本当はフェリーで行きたかったけどな…


昔ながらのプロペラ機で向かう先は…


10:50、与那国空港に到着。


そう、日本最西端の島、与那国島です。
大東島から大分ミーハーになってしまった感がありますが…
それでも、思った以上に機内は島民が多く、
那覇-石垣線に多く見受けられたような
ウェイウェイ系の観光客は居ませんでした。


宿の人の車で久部良集落へ。
宿の人はちょっとイントネーションが訛っているけど、
でも、最西端の与那国島でもこの程度なんだな…
と思っていたら、携帯電話が掛かってきて
何語か判別出来ないような言語で話し始めていました。
これが日本で話されている言葉なのか…


荷物を宿に置いたら最西端の島を探索します。
明日もかなり時間があるので
今日は自動車を借りずに徒歩で回ります。
意外と都会だな…


用水路にいた熱帯魚。
変な動きをしています。


まずは昼食。
漁協に併設されている食堂で食べました。
与那国島はカジキマグロが名産らしく、
カジキマグロのメニューばかりです。
与那国島だから流石に観光地価格かと思ったのですが、
普通にリーズナブルでした。
お腹を満たしたら日本最西端の散策を開始します。


日本最西端の郵便局、久部良簡易郵便局。
残念ながら今日はお休みです。


日本最西端の中学校、久部良中学校。
地面に半分めり込んでいるように見えます。
台風対策かな?


夕陽の見える丘。
「日本最後の夕日が見える丘」と石碑に刻まれています。
日本最後の夕陽って日本が沈没するみたいだな…


隣にあった久部良割(クブラバリ)。
その昔、琉球王府は人頭税という
住民数に応じた重税を課しており、
税に苦しんだ与那国島では
妊婦に岩の裂け目(バリ)を飛び越えさせて
ある者は流産、ある者は転落死する事で
口減らしをしていたという逸話が残る地です。


これがそのバリ。
思ったより広く3m弱の幅があり、
底は良く見えない程深いです。
平和祈念公園の資料館では
琉球王朝を征服した日本は悪だ!
みたいな論調だったけど、
琉球王朝自体も大概なんだよなぁ…


この一帯はクブラフリシと呼ばれており、
独特の景観を生み出しています。
一体どのようにして出来たのだろう…
地層が階段状になっています。


海岸まで降りられるかな?
慎重にルートを選んで下ってみます。
砂が溜まっていて滑り易いです。


何とか辿り着きました。
何と青い海なんだろう…
最早青くて綺麗という次元を超えて
青過ぎると言うべきレベルです。
沖縄本島とは全く違う海の色。
何故こんな色をしているのだろう…
水深が深いのかな?


降りてきたからには登ります。
滑り易いですが、断層が階段のようになっているので
見た目よりはかなり登り易いです。


クブラフリシの隣にあった廃墟。
コンクリートはボロボロですが、
塩ビの配管は割と新しく見えます。


一体何の施設何だろうな…
まるでストーンヘンジのような…?


日本最西端のビーチ、西浜。
与那国島の海岸線は基本的に断崖絶壁なので
砂浜は非常に珍しいです。
泳いでいる人は殆ど居ませんが。
日射しが強過ぎるのかな?


街路樹も日本らしからぬ南国な感じ。
これは一体何の実なのだろう…


馬も放牧されています。
与那国島はヨナグニウマという
固有種が多く飼われています。


さあ、それでは日本最西端の地へ。
西浜から坂を登っていきます。


日本最西端の広場。
与那国島で良く獲れるカジキマグロの看板が。


西崎灯台。
日本最西端の灯台です。
そして、その隣にあるのが…


日本最西端を示す碑です!
東経122°56′、紛う事なき日本最西端の地。
納沙布岬にも況して遠かったな…


台湾まで僅か111km。
石垣島までは117kmなので台湾の方が近い!
という言われ方を良くされますが、
石垣島との間には西表島があるので
一応日本領の方が台湾より近いです。
っていうか、マニラが東京の半分くらいの距離なのか。


西崎から久部良集落を望む。
長閑な集落です。
する事も無いので灯台の傍の東屋で
昼寝したりしてのんびりと夕暮れを待ちます。


気付いたら大分日が傾いていました。
人も集まってきています。
やはり日本最後の夕陽を見る為でしょうか。


皆で一緒に待ってみましたが、
残念ながら水平線には雲がかかっていて
日没の瞬間は見られませんでした。


夕食は地元の人が集う居酒屋へ。
丁度席が空いたところだったのですぐ入れました。
が、後に島の人に聞いた話によると
このお店に予約無しで入れるのは相当珍しいとか。
そんな人気店なのか…
実際美味しかったです。
日本では与那国島でしか作っていないという
60度の泡盛も呑んだりして
楽しい日本最西端の夜を過ごしました。

コメント