(無題)

今日は快晴。
しかも、世間一般では平日なので
ゴールデンウイーク特有の混雑も幾分和らぐ筈…
明日からは天気が崩れるらしいし、何処かに出掛けたい!
という事で、三重県の離島を訪れてみる事にしました。

7:00、起床。
のんびりと朝食を済ませて
8:35発名鉄河和線普通金山行きに…
…あれ?来ないぞ?
あっ!
そうだ、今日は平日ダイヤなんだ!
すっかり失念していた…
半田みたいに微妙に都会な場所だと
朝夕は平日と休日でダイヤが全く違うんだよな…
平日ダイヤの場合は…
8:31発!?
逃しているじゃないか!
非常にまずい…
どうすべきか…

結局、8:52発名鉄河和線急行新鵜沼行きに乗車。
名古屋駅から近鉄を使う予定でしたが、
JRの快速を使えば間に合う事が判明したので
少々お高くはなりますがJRで行く事に。
金山駅で3分、名古屋駅で4分という
かなりギリギリの乗り換えですが。
金山駅で9:28発JR東海道本線普通岐阜行きに乗り換え、
名古屋駅で9:37発JR関西本線
快速みえ3号鳥羽行きに乗り換え。
取り敢えずはこれで一安心かな…

11:35、鳥羽駅に到着。
港まで歩きます。


佐田浜港(鳥羽マリンターミナル)。
鳥羽市の離島へ向かう定期船が発着する港です。
鳥羽市には坂手島、答志島、菅島、神島の
4つの有人島が存在しているのですが、
今回はその中でも最も沖合にあり、
最も行き難い神島が最大の目的地です。
神島への定期便は僅か1日4便。
しかも、神島→鳥羽→神島が一サイクルの為、
日帰り観光の場合は1日3便しかまともに使えません。
(17:40発の便では帰れなくなる。)
半田から日帰りとなると更に朝の1便が乗れなくなって
10:45発と14:00発の2便にまで限定されます。
ただ、鳥羽よりも渥美半島に近いという地理上、
伊良湖岬からのフェリーも日に2~4便ありますが。


11:50発鳥羽市営定期船に乗り換え。
神島は1、2時間あれば回れてしまうくらい
小さな島だという事なので、
まずは菅島に寄ってから神島に向かいたいと思います。


佐田浜を出てすぐにお目当ての菅島が見えてきました。


って、あれ?
菅島から遠ざかって別の島に近付き始めたぞ?
この船って経由便だったっけ?


12:16、答志港(答志島)に到着。
ええぇ!?
あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!
「おれは菅島行きの便に乗ったと思ったら
いつのまにか答志島に着いていた。」
な、何を言ってるのかわからねーと思うが
おれも何をされたのかわからな(ry


何ィ!?
ダイヤ改正だと!?
しかも5日前!?
おい、鳥羽市!
ちゃんとホームページを更新しろ!
元々乗る予定だった菅島行きの便は11:40発に繰り上げられ、
11:50には和具経由答志行きの便が入ったようです。
今日はダイヤで踏んだり蹴ったりだな…
ただ、このダイヤ改正によって
菅島から神島には行けなくなったから、
もし朝ちゃんと8:31発の列車に乗れていたとすると
菅島行きの11:40発の便に焦って乗ってしまって
神島に行けなくなった可能性が高い事を考えると、
二度失敗して逆にプラスに転じたのかも知れない。
一応、答志島からなら佐田浜港に一度戻れば行けます。


兎にも角にも、図らずも着いた答志島を観光します。
列車を乗り間違えて着いた駅というのはあるけど、
船を乗り間違えて着いた島というのは初めてだな…
来る予定では無かったので全く下調べしていません。
何があるのかな?


何やら小島に赤い橋が架かっています。
図工の授業なのかその小島には
写生をしている小学生達が居ます。


八幡神社という神社だそうです。
参拝してみます。


これが本殿。
やけに新しいな…


漁港。
何かを洗うおじさんに、
井戸端会議に興じるおばさんに…
ドラマや映画で出て来たら
ちょっと演出過剰じゃないかと思うくらい、
この上無く長閑な雰囲気です。


丘を越えて和具集落へ。


ここもまた長閑な雰囲気。
おばちゃんが漁網にこびり付いた海藻や貝を
ナイフでこそげ落としています。


首塚なる物騒なものがあるらしいので行ってみます。
迷路のような裏路地を抜けて崖の上へ。


この眺めの良い場所にあるのが首塚。
関ヶ原の戦いに敗れた九鬼嘉隆がここ答志島で自刃し、
自らの鳥羽城を望むこの位置に首を埋めてもらったとか。
その遺言通り鳥羽も見える景色の良い場所なのですが、
驚く程大きなオオスズメバチが飛んでいたので
これ以上先へは進めませんでした。


首塚の近くにあった畑。
こんな急斜面の上に毎日登ってきて作業するのか…


その首塚とは反対側にある見晴らし台。
答志集落が望めます。
でも、草が生い茂っていて
かなり背伸びしないと見えないな…


何故かしゃもじが沢山吊るされています。
絵馬の代わり?
…そろそろ船の時間だ!


13:35発鳥羽市営定期船佐田浜行きに乗船。
アクシデントで思いがけず訪れた答志島でしたが、
長閑でとても素晴らしい島でした。
運命を感じる。


佐田浜港で14:00発鳥羽市営定期船神島行きに乗り換え。
神島に向かいます。


神島は他の三島とは違って結構沖合にあるので
今日のように空気が霞んだ日は中々見えてきません。
この写真にはうっすらと見えていますが、分かりますか?


近付いてきました。


14:30、神島港(神島)に到着。


三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台になった事もあって
割と有名な観光地になったからか
答志島に比べるとほんの少し観光地化されているような…?
観光地化と言っても、
桟橋の前に食堂兼土産物屋が1軒あるというだけですが。


この神島は島を一周する遊歩道が整備されているので
それで島を一周してみます。
標準的な所用時間は2時間程度だそうですが、
鳥羽行き最終便が出るのは1時間20分後。
巻いていきます。


これが遊歩道なのか…
集落内の細い裏路地です。
お婆さんが大きな荷物を背負って
急な階段を登っています。


と言っても、この密集具合では
新たに道を作る事なんて出来ないか。


八代神社。
遊歩道はこの境内に続いていきます。


思った以上に階段が長いな…
3日間のサイクリングで筋肉痛の脚には辛い。
ゴールデンウイークにこれだけ脚を酷使しているのは
理物で僕だけでは無かろうか。
脚じゃなくて頭を働かせろという話ですが。


登り切ったこちらが本殿。
これまた新しいです。
最近鳥羽市で神社の新築事業でもあったのでしょうか。


本殿の裏へと続く遊歩道を歩きます。
高度を増した遊歩道の脇は
いつの間にか切り立った崖になっています。


神島灯台。
「阿波の鳴門か音戸の瀬戸か伊良湖度合が恐ろしい」
と歌われた関門伊良湖水道を照らす灯台です。
小説「潮騒」にも登場しました。


遊歩道はまだ続きます。
これは一体何なのだろう…
赤布の代わりか、はたまた何かの呪いなのか。


監的哨。
伊良湖から撃った試射弾の
着弾点を観測する為に設けられたものだとか。
伊勢湾でそんな事をしていたのか…
まあ、半田の衣浦湾でも日本で初めて
帝国陸海軍の合同軍事演習とかやっていますが。
ちなみに、ここは小説「潮騒」のラストシーンです。


この監的哨、中に入る事も出来ます。
コンクリート製の頑丈な造りで
廃墟らしさは余りありません。


監的哨の上から。
こう見るとかなり切り立った島なんだな…


伊良湖方面。
海と空が溶け合って、まるで空中に浮かんでいるよう。
この天気では着弾点を確認し難そうですが。


カルスト地形。
この極一部だけカルスト地形になっています。
この辺りは木も少なく、赤い地面が露わになっていて
知夫里島を思い起こさせます。


その周りはニワの浜という砂利浜になっています。
勿論、「潮騒」にも登場します。
三島由紀夫も島を一周したのかな?
その時代にこの遊歩道は無いけど。


時間が迫って来たな…
痛む脚に鞭打って早足で港へ向かいます。


何とか間に合った!
戻って来た時には港の傍にある
土産物屋が閉まっていたのですが、
頼んだら開けてもらえました。
有難い…
15:50発鳥羽市営定期船中之郷行きに乗船。


鳥羽駅から16:57発近鉄鳥羽線普通伊勢中川行きに乗車。
宇治山田駅で17:19発近鉄山田線急行近鉄名古屋行きに乗り換え、
名古屋駅で19:26発名鉄河和線急行内海行きに乗り換えて
成岩駅へと帰りました。
やはり島は良いですね!

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