(無題)

南米旅行第17日目。
遂に南米を離れます。

8:00、起床。
ホテルに朝食は付いていないので
手早く支度を済ませて街に出ます。


朝のBuenos Aires(ブエノスアイレス)。
暑過ぎず寒過ぎずとても過ごし易い気温です。
思えばパタゴニアは寒かったなぁ…


9 de Julio通り(7月9日通り)。
中央2車線がバス専用レーンになっています。
これがトラムだったら面白かったのに。


日が昇って段々暑くなってきました。
…と、この写真を撮っていたら
通りすがりのお爺さんが
「治安が良くないからカメラを構えない方が良い」
みたいなジェスチャーをしてきました。
Buenos Airesでこれを言われるのは二度目だな…
本当にそこまで治安が悪いのか、
僕が危機管理能力に欠けているように見えるのか。

まず向かったのはあのお洒落な本屋
海外旅行の記念と言ったら
やはり本は欠かせません。
本当は鉄道関連の本が良かったのですが、
鉄道が絶滅危惧種となっているアルゼンチンでは
そんなものがある筈も無く、
パタゴニアの自然を紹介する本を買いました。
日本では滅多に手に入らない
Islas Malvinas(マルビナス諸島、フォークランド諸島)や
Islas Georgias del Sur(南ジョージア諸島)、
Islas Sandwich del Sur(南サンドウィッチ諸島)
なんかについても情報が載っています。
(全てアルゼンチンが領有権を主張している島。)
あくまで自然を紹介する本なので
具体的な行き方とかは載っていないようですが。
ちなみに、Islas Malvinasについては
イギリス空軍がAscension Island
(アセンション島)経由でLondon(ロンドン)から、
LAN航空がチリのPunta Arenas(プンタ・アレーナス)や
アルゼンチンのRío Gallegos(リオ・ガジェゴス)から、
それぞれ旅客便を飛ばしています。


本屋を出たら朝食兼昼食。
Humahuaca(ウマワカ)で出たようなものを想像して
Milanesa(ミラネーサ)を頼んでみたら、
顔くらいの大きさがあるカツレツが出て来た。
アルゼンチンで肉料理を頼むと
そのボリュームには毎回驚かされます。


朝食は昼食を終えたら再び街へ。
さて、この賑わっている場所は一体何でしょう?
博物館?美術館?はたまた劇場?


正解はこれ。
…と言っても良く分かりませんね。
実はここ、墓地です。
Cementerio de la Recoleta
(レコレータ墓地)という名前で、
その美しさからBuenos Airesきっての
観光名所になっています。


大統領、英霊、大金持ちから著名人まで、
アルゼンチンの有力者が一同に会しています。
しかもこの墓地、今も尚空きがあり
1990年代に建てられた墓も見当たります。
貴方もアルゼンチンで名を上げれば
ここに納棺してもらえるかも?
観光客が多いのでR.I.P.出来るかは分かりませんが。


それぞれの墓は家や教会のようになっており、
霊園というよりは宛ら街のようです。
正に「死者の街」と言ったところでしょうか。


人生と同じく墓地で終了した今回の観光。
じゃあ、ホテルに戻るか。


Cementerio de la Recoletaから
ホテルに戻る道すがらにあったこの建物。
Facultad de Ingeniería Universidad de Buenos Aires
(ブエノスアイレス大学工学部)の表札があったので
同じ大学生として気になって入ってみました。


中はこんな感じ。
本郷キャンパスの法文1号館とかに似てるかも?
良く知らないけど。


講義室がありました。
これはアルゼンチンでもこのスタイルなんだな…


黒板に数式が残っていました。
ブエ大工学部はどんな計算をしているのかな?
これは…
…どう見ても条件付き確率の計算だな。
日本だと高校生で習う内容だけど…
あと、ブエ大工学部の講義は
材料系のものが多いようです。


それでは、そろそろホテルに戻ります。
ブエ大工学部の最寄駅である
Las Heras駅(ラス・エラス駅)へ。


Subte H線の現在の終着駅で、
僕の持っているLonely Planetにも
ISの持っている地球の歩き方にも
載っていないという新しい駅です。
場合によってはSubteの駅にある
路線図にすら載っていない事があります。
中は奇抜な壁画が印象的な近未来的なデザイン。


時刻表を見て驚いたのですが、
土休日の始発は8:00発なんですね。
休みの日は皆そのくらい寝ているという事でしょうか。
僕なら休みの日ほど早起きして遠出したいけど。


Subte H線Hospitales(オスピタレス)行きに乗車。


H線は新しいのに何故こんなレトロな車両なんだ…
観光用?


Corrientes駅(コリエンテス駅)で下車し、
Pueyrredón駅(プエイレドーン駅)から
Subte B線Leandro N. Alem
(レアンドロ・N・アレム)行きに乗り換え。


Leandro N. Alem駅で下車。
ホテルに向かい、タクシーで空港へ。


Buenos Airesに車線などという
甘ったれたものは(一部地域を除いて)存在しません。
ここは正にシティサーキット。
アルヘンティーノドライバーにとって
信号とはレース開始を告げるシグナルであり、
すぐ向こうの信号が赤になっているのに
交差点と交差点の僅かな間でも
青信号になった瞬間100km/hまで加速し、
カーブではアウトインアウトの
華麗なライン取りを決めてみせます。
怖い。
あっと言う間にAeroparque Internacional Jorge Newbery
(ホルヘ・ニューベリー国際空港)に到着。


では、いよいよアルゼンチンを離れます。
16:15発AR1244便に搭乗。
さらば、アルゼンチン…!
良い国だった…

(以降、ブラジリア時間 UTC-3.0h)

18:52、Guarulhos国際空港(グアルーリョス国際空港)に到着。
おお、懐かしのSão Paulo(サンパウロ)だ。
トランジットなので入国する必要は無いのですが、
僕はあの約束を忘れてはいません。
この旅の締め括りはやはりこの地でしたいのです。
手早く入国して空港内のレストランを探します。


あった!
漸く出会えた、Feijoada(フェイジョアーダ)!
手前の黒い煮込み料理です。
黒豆と肉を煮込んであります。
南米に入る飛行機の中
隣の席に座っていたお姉さんがオススメしてくれた料理。
是非食べようと思いつつも、
あのSão Paulo滞在の時には
時間の都合もあって食べられなかった料理。
空港内のセルフサービス形式の店にありました。
これは美味しい!
肉ばかりのアルゼンチン料理と違って
ブラジル料理は豆とかバリエーションがありますね。
ブラジルも出来ればちゃんと観光したかったな…
…始めはブラジルなんか素通りしたいと思っていたけど。
名残惜しいですが、別れの時です。

22:30発EY190便に搭乗。
¡Chau, América del Sur!
さらば南米よ!
良い大陸だった!

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