南米旅行第13日目。
世界最南端の都市の動物と戯れます。
8:54、起床。
今日参加するツアーは午後からで
午前は暇なのでこんな遅い時間に起床です。
朝食を済ませ、だらだらしてから街に出ます。
朝のUshuaia(ウシュアイア)。
高台にあるのでやはり景色は良いです。
街の中心部は遠いですが。
昨日の朝戯れてきた犬が居ました。
昨日遊んであげたからか懐いています。
懐き過ぎてついて来ました。
この坂の多さ、Холмск(ホルムスク)を思い出すな…
って、そんな事を言っている場合じゃない。
家をかなり離れてもずっとついて来ます。
昨日5分ちょっと遊んだだけで懐き過ぎでは…
番犬失格じゃないか。
何とか巻こうと、グラウンドの中に誘導して
フェンスを閉めたりしたのですが、
別の出口を見付けて先回りされました。
それだけ頭が良いのに
見ず知らずの日本人について来るのか…
海岸近くの公園までついて来たので
一緒に遊んでやる事に。
愛犬の柴犬とは比べ物にならない力とスタミナです。
大学生4人がへとへとになりました。
世界の果てで犬と戯れる。
いつまでも遊んでいる訳にはいかないので
次の目的地に向かいます。
まだついて来るな…
普段相当構ってもらえなかったのかな…
Museo del Fin del Mundo(世界の果て博物館)。
インフォメーションセンターが閉まっていて
到達証明書を貰う事は出来ませんでしたが、
こちらで記念スタンプは押してもらえるらしいので
見てみる事にします。
シェパード君も巻けるしね。
ハチ公の如く出入口で待っています。
忠犬だな…
…いや、飼い主でも何でも無い人間に
こんな事をしているから全然忠犬じゃないか。
博物館の中はこんな感じ。
かなり狭いです。
ちなみに、東大の学生証が通用したお陰で
学割が効いて入場料はAR$50でした。
地球の裏側でも通用する。
そう、東大ならね。
阪大のSTと名工大のISも学割でしたが。
各都市のUshuaiaからの距離。
東京は最も遠い17,017kmです。
モスクワ15,570kmも東京と余り変わりませんね。
そうは言っても1,400km以上は違いますが。
これを見ていると1,000kmが短く感じる。
そこに載っている地図では
Islas Malvinas(マルビナス諸島、
フォークランド諸島)は勿論の事、
Antártida(南極大陸)の一部や
その周辺の島の領有権も主張していました。
ここProvincia de Tierra del Fuego
(ティエラ・デル・フエゴ州)も正式には
“Provincia de Tierra del Fuego
Antártida, e Islas del Atlántico Sur”
(ティエラ・デル・フエゴ、南極及び南大西洋諸島州)
という物凄く長い名前があるようです。
ちなみに、ウルグアイやパラグアイとの間にも
ちょっとだけ領土問題があるようです。
領土を分断しているチリとの間には
何故か一切領土問題が無いようですが。
(南極大陸を除く。)
こちらは資料室にあった世界地図。
北方領土がロシアに、
小笠原諸島が北マリアナ諸島になっています。
日本の世界地図でIslas Malvinasは
殆どイギリス領になっているから
百歩譲って北方領土は分からないでも無いにしても、
小笠原諸島は何故…
こちらの地図だと逆に北方領土どころか
樺太全土まで日本になっています。
何者かによってMar de Japón(日本海)が
Mar de Corea(韓国海)に改竄されていますが。
ちなみに言っておくと、
アルゼンチンのIslas Malvinas領有権主張は
国民の不満を反英感情に転じさせて
ガス抜きしようという意図もあるので、
このMar de Coreaと似たところがあります。
Tierra del Fuego(フエゴ島)の昆虫標本。
思った以上に様々な昆虫がいるんですね。
博物館の外にも展示があります。
こちらは入場料を払わなくても
勝手に見る事が出来ますが。
El Tren del Fin del Mundo(世界の果て鉄道)の
元になった囚人鉄道の遺構。
こんなのでこの辺境の地を…
でも、シベリア鉄道建設に比べたらマシか。
Tierra del Fuegoの先住民、
ヤーガン族の住居もありました。
こんな簡素な住居で
Tierra del Fuegoのこの強い寒風を防げたのかな?
風通し抜群に見えるけど。
そんな感じで小さなMuseo del Fin del Mundoでした。
そう言えば、記念スタンプは無かったな…
博物館から出るとデモ隊に遭遇。
げっ、マジか…
でも、何だかやる気がありません。
まさかこいつらがストライキをしている連中では…
港でパンを食べつつツアーの時間を待っていたら
あのシェパード君と再会しました。
まだ家に帰っていなかったのか…
港には他にも大型犬が彷徨いています。
シェパード君が小さく見えてしまうような
大きなシベリアンハスキーまで。
見た目で驚いてしまいますが、
皆気性は穏やかで人懐こいです。
人懐こ過ぎて困っている訳ですが。
ツアーの時間が来たのでシェパード君とはお別れ。
バスに乗り込みます。
ここまではシェパード君と触れ合ってきましたが、
南の果てのUshuaiaの動物と言ったら
何と言ってもペンギン!
という訳で、ここからはペンギンツアーです。
バスはUshuaiaから東へと進みます。
まずやって来たのは博物館。
クジラやペンギンなど、
南大西洋や南極海に棲む動物の骨格標本が並んでいます。
研究室も少しだけ見せてくれました。
骨を処理する薬品の独特な臭いで満ちています。
建物に収まり切らない大きな骨は
屋外に無造作に置かれています。
放ったらかしにしていて大丈夫なのかな?
次に向かうのは牧場です。
Estancia Harberton(ハーバートン牧場)。
1887年にイギリス人Thomas Bridge
(トーマス・ブリッジ)によって拓かれた
Tierra del Fuego最初の牧場です。
最果て感に溢れていますね。
ここで羊の毛刈り体験をするツアーもありますが、
今回のツアーのメインはあくまでペンギンなので
ここでは少し休むだけです。
さあ、それではいよいよボートに乗り込み
ペンギン達の棲む島へと向かいます。
小型のモーターボートは
水面を飛び石のように進んでいきます。
思ったより揺れは少ないです。
Isla Martillo(マルティージョ島)に上陸。
ここがペンギン島です。
おー、凄い数のペンギンだ!
海岸を埋め尽くすマゼランペンギン達。
ペンギン達との間には何も遮るものが無いので
こんなに近付く事が出来ます。
ペンギン達も余り逃げません。
可愛いなぁ…
ペンギンってどうしてこんなに可愛いんだろう。
この島には3頭だけではありますが、
数年前からキングペンギンも
姿を見せるようになっています。
南極にしか生息しないエンペラーペンギン
(皇帝ペンギン)を除けば
地球上で最も大きなペンギンです。
王の風格が漂っている…
と言いたいところですが、
どちらかと言うと三馬鹿な雰囲気です。
これからキングペンギンも
この島で子育てを行うようになるのでしょうか。
今後に期待です。
島を歩きます。
なお、このIsla Martilloが
今回の旅行の最南端到達地点です。
南緯54度53分46秒。
風が強くて寒い!
季節は晩夏なんだけどな…
真冬の半田と変わりません。
そんな場所でもペンギン達にとっては
快適な営巣地です。
強風で木がひん曲がっています。
年中強風が吹き付けている証拠です。
小高い丘に上がると
ペンギン達の巣穴が無数に空いていました。
この巣穴で風を凌いでいるようです。
ここは穴が掘れるから良いけど、
南極に居るペンギン達はどうしているのだろう。
丘の上ではより一層ペンギンとの距離が近いです。
手を伸ばせば触れそうな近さ。
触ってはいけませんが。
あと、余りに近付くと
嘴でつついてくる奴もいます。
このツアーでは島に上陸出来ますが、
殆どのツアーでは船に乗ったまま
沖からペンギンを見るだけです。
Isla Martilloに上陸して
ペンギンと一緒に歩く事の出来るツアーは
Piratourの一つしか無いので気を付けましょう。
ペンギン達にはいつまでも
平和に暮らして欲しいものです。
それでは、Ushuaia市街に戻ります。
帰路の途中でひん曲がった南極ブナのある場所で
停車して見学させてくれました。
パタゴニアと言ったらこの画でも有名ですね。
今日はSTの強い希望でピザ作りに挑戦。
が、肝心のオーブンの火の付け方が分からず、
結局電子レンジで加熱して
最後に鉄板で焼く方式になりました。
手間取って日付が変わるギリギリになってしまった…
アルゼンチン的には割と良くある夕食の時間ですが。
調子に乗ってちょっと作り過ぎました。
このポトフは下宿で作っても良いレベルだな…
満腹になって寝ました。
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