南米旅行第10日目。
南へと歩み始めます。
6:49、起床。
朝食を済ませ、10時までのんびりしてから
チェックアウトします。
豪遊し過ぎて所持金がヤバくなってきたので
ここからは自炊に切り替えていきます。
小麦の国だけあってパスタは安いです。
500gでAR$10弱とか。
生ものは検問で没収されるという噂があるので
乾麺やフレークを中心に買い込みます。
レジを過ぎたところにこんなものが。
電球がちゃんと点くか差し込んで確かめる機器です。
そんなに信用が無いのか…
食材片手にバスターミナルへ。
11:30発TAQSAバスRío Gallegos
(リオ・ガジェゴス)行きに乗車。
乗車率は結構低めです。
Ruta 40(国道40号線)を走ります。
このRuta 40はアルゼンチン西部を
北端のLa Quiaca(ラキアカ)から
南端に程近いRío Gallegosまで走る
アメリカで言うところのRoute 66的な道で、
El Calafateの土産物屋では
ワッペンも売られていたりする道です。
が、飛行機からの景色で
容易に想像が付く事ではありますが、
ここ南部パタゴニアでのRuta 40は
変わり映えのしない景色が延々続くので
ひたすら暇です。
寝ます。
目を覚ますと、Esperanza
(エスペランサ)という町で
トイレ兼昼食休憩していました。
どうやら、Ruta 40では回り道になるので
州道5号線を経由するようですね。
このEsperanza、荒涼たる大地の中に
30軒程の家が軒を連ねているだけの集落だけど、
一体どうやって生活しているのだろう…
しかし、軒を連ねているだけEsperanzaはまだマシで、
周囲数十kmに渡って人家など一切無いような場所に
突然現れたりする家もあるので
どう生活しているのか本当に謎です。
どうやら牧場を営んでいるようですが…
偶にシカのようなグアナコが現れたりもします。
生き物ってこんな所でも生きていけるんだな…
Río Gallegosの市域に入りました。
15:58、Río Gallegosに到着。
El Calafateから4時間半、
半田-東京程の距離でした。
タクシーを使うのは勿体無いという事で
歩いてホテルへと向かいます。
ここRío Gallegosは南部パタゴニアの交通の要衝で、
Provincia de Santa Cruz(サンタクルス州)の
州都にもなっています。
ただ、観光都市では無いので
El Calafate(エル・カラファテ)の様なお洒落さは無く、
垢抜け無い南米の街という感じです。
遊園地がありました。
海外の田舎の町って
こういう即席感満点の遊園地が結構あります。
雑貨店が立ち並んで賑わう
Pres. Dr. Nestor C. Kirchner通り。
ここにホテルがありました。
バスターミナルから意外と遠かったな…
折角ここに立ち寄ったので、
ホテルにザックを置いてから街を歩いてみます。
“舞UTON & FUTON”
まさかこんな辺境の地で日本語を見るとは。
売っていたのは布団でもベッドでも無くソファーでしたが。
Museo de los Pioneros(パイオニア博物館)。
19世紀当時の開拓者の家の様子を
そのまま再現したという博物館。
地球の歩き方に拠ると19時閉館との事ですが…
17:00で閉館していました。
おい!
南米では地球の歩き方は余りアテにならないです。
Lonely Planetでも19時閉館となっていたので
もしかするとつい最近変わったのかも知れません。
それならばと、Río Gallegosの名前の由来になった
Río Gallegos(ガジェゴス川)を見ようとしたのですが、
川沿いは何だか治安が悪そうで、
しかも工場が立ち並んでいて
川が見えそうに無かったので止めました。
それにしても風が強い!
吹き付ける強風によって
街路樹が少し曲がっています。
パタゴニアは風の大地としても有名です。
謎の標識。
どういう意味なのだろう…
「缶ジュース飲み歩き禁止」?
「歩きスマホに注意」?
この後はスーパーで食材を買ってからホテルへ。
今日からは節約の為に自炊です。
重い荷物を背負ってホテルまで歩いて疲れたから
早めに料理してしまおう。
が、何やら台所を使わせてくれない様子。
いや、ホームページに使って良いと書かれて…
えっ、使って良いのはkitchenware(食器)であって
kitchen(台所)では無い!?
そんな…
痛恨の読み間違い…
しかし、食材はもう買ってしまった…
しかも、生ものだから明日の宿には持ち越せないし…
部屋に戻ってぐったりと意気消沈。
僕がもっとちゃんと説明を読んでさえいれば…
でも、もうどうしようも無い…
駄目元でもう一度土下座する勢いでお願いしてみよう…!
と、空きっ腹を括ってフロントに向かい、
買ったジャガイモを見せて頭を下げ続けていると、
何やらお母さんらしきおばちゃんが。
受付のお姉さんと話し合って
Google翻訳で伝えてきた事に依ると…
「調理器具が無いから、
ジャガイモとニンジンを茹でる事くらいしか出来ないよ。」
茹でてもらえるの!?
有難い!
ジャガイモとニンジンを茹でて皮を剥き、
マルちゃんを作ってベーコンも一緒に入れてくれました。
余りに忝いので、ほんの気持ちばかりながら
AR$50を渡そうとすると受け取ろうとせず、
気持ちが収まらないからと渡すと
更にパンまで下さいました。
本当に有難い…!
おばちゃんの厚意によりやっとありつけた夕食。
ただジャガイモを茹でて塩を掛けただけなのに…
それなのに…
何故こんなに涙が出る程美味しいんだ…
人情って素晴らしい。
あと、マルちゃんは神。
お腹も心も満たされてぐっすり寝ました。
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