(無題)

南米旅行第6日目。
更に下って行きます。


6:57、起床。
標高が700m下がって3,000m程になったので
もう殆ど高山病の症状は治りました。
動くと若干の息苦しさはありますが。
疲労に因るものと思われる熱も
昨日列車に乗っている間に治ったようです。
鉄分不足が原因だったんですね。

wifiルーターが何故か繋がらないので
宿のwifiを使わせてもらおうと思ったら、
Jujuy(フフイ)が云々かんぬんと言っていたので、
どうやらJujuy州の基地局が故障したか何かで
この地域一帯で電波が通じなくなっているようです。
そんな事あるのか…
ボリビアでさえちゃんと通じていたのに…
9時半過ぎに通じるようになりましたが。
10時半のチェックアウトまで
中庭で日記を更新したりしてまったり過ごしました。


10時半丁度にチェックアウト。
街に出ます。
昨夜は真っ暗で分からなかったけど、
山に囲まれた街だったんだな…


今回の宿泊プランに朝食は付いていなかったので、
屋台でSándwich de Milanesa
(ミラノ風サンドイッチ)を頼んでみました。
ミラノ風カツレツと卵、ベーコン、レタス、
トマトを挟んだサンドイッチでした。
ミラノにあるのかは分かりませんが。
日本のミラノ風ドリアみたいなものか。


11:20発BalutバスSalta(サルタ)行きに乗車。
定刻丁度にやって来ました。
Humahuaca(ウマワカ)始発なのかな?


バスは壮大な渓谷を走ります。
ここQuebrada de Humahuaca(ウマワカ渓谷)は
世界自然遺産にも登録されている名勝地なのです。
ちなみに、南方面へ向かうバスだと
進行方向右側の方が鮮やかな地層を見られます。
僕等が座ったのは残念ながら左側でしたが。


線路が並走しているのが見えます。
嘗てはボリビアのLa Paz(ラパス)から
遥々Buenos Aires(ブエノスアイレス)まで
鉄道が通じていたのですが、
国鉄民営化と共に殆ど跡形無く消えてしまいました。
まあ、バスや飛行機の便が発達しているからな…
アメリカ大陸というのはそういうものです。


Uquía(ウキア)の街。
Quebrada de Humahuacaという名前の渓谷ですが、
HumahuacaよりもこのUquíaの方が
宿は多いようです。


こんな場所にも畑があります。
ウマも放牧されていたりして
「ウマワカだけにウマがおる!」
とSTが大興奮していました。


張掖で見たような波模様の地層。
ただ、張掖とは違ってこちらは緑もあります。


最前列の席に少しお邪魔させてもらって前面展望。
こんな景色の中をバスで通り抜けるだけなんて…
折角なら降りて空気を感じてみたい!


そう思った貴方に朗報です。


こんな場所にも検問所はあって
しっかり降ろされてがっつり検査されます。


かなり待たされる事になりますが
最後尾に並んでおくと、
検査官も面倒臭くなっているので
殆ど顔パスみたいな感じになります。
トーキョーとかカワサキとか言われて
笑って終了しました。
やはり日本国旅券は強し。
ただ、ジャッキーチェンとかテコンドーとかも出て来たので
日中韓の区別は付いていないみたいです。
まあ、地球の裏側だしな…
日本人にしたってアルゼンチンと
ブラジルの区別が付いてるかは怪しいし。


無事検問を抜けて進みます。


まるでパレットのような山肌。
こんな景観を生み出すなんて
自然は不思議な事をするものだな…


高度が下がってきたのか、
山肌に草が生えるようになってきました。


ここからは九十九折で一気に下って行きます。
自転車で駆け下りたら気持ち良いかな…
いや、空気が薄くて死ぬだろうか。


雑然としたJujuyの街に出て来ました。
La Quiaca(ラキアカ)やHumahuacaとは
全く雰囲気の違う街です。
インディヘナらしき人が殆ど居らず、
まるで違う国に来たかのようです。
どちらかと言うと、Humahuacaまでが
ボリビアの延長線上みたいな感じですが。


この辺りから高速道路のような道を走るように。
鉄道状況はゴミ同然のアルゼンチンですが、
道路状況は極めて良好です。


辺り一面に広がるトウモロコシ畑。
農業大国アルゼンチン。


道端でヤギを放牧しているおじさんも居ました。
先進国のような、途上国のような…
不思議な国だ…


列車の墓(アルゼンチン版)
こんな感じで随所に貨車が放置されています。


発電所。
これ一機でどれくらいの範囲をカバーしているのだろう…


標高が下がって森が鬱蒼としてきました。


Provincia de Salta(サルタ州)に入りました。
Saltaはもう目の前です。


盆地に向かって下って行きます。


16:30、Saltaに到着。
タクシーで宿まで向かい、
ザックを置いてから街に繰り出します。


これまでの街とは一線を画すとてもお洒落な街。
Saltaは標高が1,000m程で過ごし易く、
今も尚植民地時代の面影を色濃く残す街です。
嘗てはアンデスで取れる鉱物を
Buenos Airesまで運ぶ中継地として栄え、
今もその名残である鉄道が1本だけ残っており、
その名もTren a las Nubes(雲の列車)が走っています。
乗り鉄としては垂涎ものですが、
年に数回というレベルでしか走らないので
残念ながら今回は乗れません。


Catedral Basílica de Salta
(カテドラル・バシリカ・デ・サルタ)。
Saltaの中心にある大聖堂。
中では何やら説法が行われていました。
傍では闇両替所が大勢居ました。
今でこそ大統領が変わってその差は縮んだものの、
アルゼンチンは公定レートの他に
闇レート(青レート)が
大手経済新聞にも堂々と載っている
という国だったりします。
インフレも激しいので、
ちょっと前の物価情報は一切役に立ちません。
(2014~15年版の地球の歩き方では
US$1=AR$5.5と書かれているが、
2016年3月現在はUS$1=AR$15.6)


Plaza 9 de Julio(7月9日広場)。
Catedral Basílica de Saltaの目の前にある
Salta市民憩いの場です。
この銅像は一体誰なのだろう…


お洒落な店が並ぶAlberdi通り(アルベルディ通り)。
東京で言うところの表参道?


昼食を食べておらずお腹が空いたので
New Timeという喫茶店に入ってみました。
ケーキがどれも物凄く甘い!
美味しい事は美味しいですが。


カウンターにはアインシュタインが描かれていました。
New Timeって相対性理論が提唱した
新たな時間概念の事を指していたのか…?


一服し終えたら再び街歩き。
Saltaの美しい夜景を一望出来るというCerro San Bernardo
(サン・ベルナルドの丘)を目指します。


Saltaのハチ公像?
待ち合わせしている人は居ませんが。


Cerro San Bernardoへと登るゴンドラ乗り場に到着。
って、19時で運行終了してるじゃん!
夜景が綺麗(見えるとは言っていない)
仕方が無いので夕食に向かいます。


お洒落なレストランで夕食。
ステーキが滅茶苦茶美味しい!
高山病も忘れてかぶり付く美味しさ。
しかも、畜産国なだけあってそこそこ安いです。
この後はホテルに戻って寝ました。

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