薩南諸島旅行第10日目。
十島村を後にします。
4:45、起床。
満天の星空です。
集落だと木や電線が邪魔ですが、
夜の藪はハブが居ると聞いて
ビビりな僕は電線の無い場所に行けませんでした。
かなり早い朝食を済ませて港へ。
6:15発フェリーとしまに乗船。
おー、初めて定時運行している気がする。
と感心したのも束の間、
車両甲板で事故があったとかで
事故処理の為に1時間くらい遅れました。
これで4回もフェリーとしまに乗っているというのに
その全てで1時間以上遅れているけど、
(2/6も諏訪之瀬島では40分遅れだったが、
その後3時間まで遅れが拡大したらしい。)
フェリーとしまが定時運行する事はあるのだろうか…
下手すると定時運行率<欠航率では。
朝焼けの小宝島。
悪石島。
本来の予定ではここで下船し、
次の下り便で奄美大島へ、
更にフェリーを乗り継いで沖縄へ、
という予定だったのですが…
宿で相部屋になったお二人から、
「週末は天気が荒れるから船が出ない可能性が高い。
その後も暫く荒れる予報だから、
次の便は完全に欠航するのでは無いか。」
という話を聞きました。
そもそも今月は8便しか無いフェリーとしま。
もし欠航してその次の便となると3日後。
乗り継ぐフェリーやら帰りの飛行機やら
全てキャンセルする事になる上、
そもそも3泊も延泊出来る持ち合わせなど無く、
しかも金融機関が無いという悪石島。
欠航した場合の代償は余りにも大きい。
剰え悪石島最大の売りである温泉は
道が崩落していてアプローチ不可という有り様。
宝島で最高の気分になったのに
最後の最後で十島村の印象を下げたくは無い…
熟考した結果、宝島から上り便で鹿児島に戻り、
そのまま半田へと帰る事にしました。
トカラの伝統文化を最も色濃く残す悪石島…
上陸したかったけどな…
これもまた旅行なり。
コンテナの積み降ろしをするおじさんの背中に
大きく「悪」と書かれているけど、
これって「悪石島」の頭文字だよな…?
諏訪之瀬島と海鳥。
平島。
降りたい!
こんなに天気が良いのに終日船の上なんて!
じゃあ天気が悪い方が良かったのかというと
それはそれでゲロ酔いして死ぬので、
天気が良いに超した事は無いですね。
地下の実験室で一日を潰されるよりは遥かに良い。
懐かしの諏訪之瀬島…
ってあれ?こんな港だったっけ?
どうやら表港の切石港では無く、
裏港の元浦港に入港したようですね。
切石港は工事中だからだそうです。
元浦港に入港した為に見られた諏訪之瀬島西岸。
火山灰が堆積した如何にも脆そうな地形です。
1日振りの中之島。
あー、こんな天気で御岳に登れたらなぁ!
往路は夜明け前で何も見えなかった口之島。
背の高い木が少なく、眺めが良さそうです。
口之島は北緯30度線が島内を貫いており、
戦後の一時期はここに日本と連合国占領地との
「国境」が存在していた時期がありました。
この口之島を過ぎるとトカラともお別れです。
さらば、十島村…!
お腹が空いたので船内の食堂で昼食。
「トカラサンライズレストラン」という
寝台特急みたいな名前が付いていますが、
出されるのは冷凍食品だけです。
まあ、サンライズ瀬戸・出雲は
食堂車自体が無いからそれよりはマシか。
暇なので一眠りしたら夕方になっていました。
遮るものが何も無い、快晴の洋上での夕陽。
綺麗だな…
客船のベンチで波音に耳を傾けつつ
夕陽を眺めるというのも乙なものです。
客船と言っても豪華客船とは程遠い、
工事のおじさんと一緒に雑魚寝する船ですが。
竹島と薩摩硫黄島も見えます。
三島村も良いところだったなぁ…
日の丸の如く赤い太陽。
太陽の色を赤とする国は世界的に見てかなり少数派で、
日本、タイと中国の一部くらいだそうです。
大抵の国では黄色だとか。
ちなみに、スペクトルのピーク的には太陽は緑色です。
中国からのスモッグが酷くて
水平線に達する前に
太陽が見えなくなってしまいました。
方角も日没する国中国の方だしな…
春節で爆竹でも鳴らしているんだろうか。
文明の灯が見えてきました。
眩いな…流石は大都会薩摩半島。
…あれっ、船の進行方向からすると
こっちは大隅半島だな。
まさか大隅半島を都会と思う日が来るなんて…
21:10、2時間半遅れで鹿児島港に到着。
フェリーに乗っていた時間は14時間55分。
フェリーさんふらわあの13時間33分を超え、
おがさわら丸の25時間10分に次ぐ時間です。
ありがとう、十島村!
素晴らしい島旅でした!
第二部、完!
5度目になった鹿児島市。
これだけ旅行で何度も訪れた都市は
他には札幌市くらいのものです。
地元のような安心感があります。
遅めの夕食を食べてから寝ました。
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