(無題)

薩南諸島旅行第7日目。
中之島に渡ります。

6:30、起床。
朝食を済ませてのんびりしていると
防災無線でフェリーとしまが遅れているとの連絡が。
昨夜は暴風雨だったからな…


諏訪之瀬島は晴れているので散歩します。


犬では無くヤギを散歩するおばさん。
諏訪之瀬島では良くある事なのかな…?


諏訪之瀬島場外飛行場にやって来ました。


滑走路と御岳。
この滑走路、凄く風が強いけど
欠航率はどれくらいだったのだろう…


ここからだと御岳の
木が生えていない側も見えますね。


集落も見えます。
本当にごく一部の土地しか使っていないんだな…


昨日は訪れなかった潮見崎。
崖になっているので海岸には降りられません。


という訳で、昨日に引き続きナハ浜へ。
途中で野生のヤギ3匹を見付けました。


悪石島らしき島影が見えます。
悪石島まではおよそ20km。
思ったより大きく見えます。


帰り道に筍農園がありました。
三島村だけで無く十島村でも筍が栽培されており、
500円/kg程度で売られているとか。
薩摩硫黄島産は300円/kg、竹島産は50円/kgだと
竹島出身のOさんが嘆いていました。


昼過ぎに切石港へ。
素晴らしく碧い海です。
これが2月頭の日本の風景だと信じられるでしょうか。


港から見た乙姫の洞窟。


作地方面を望む。
全く人跡未踏の地です。


フェリーとしまが4時間近く遅れて
漸く姿を現しました。


10:10発フェリーとしまに乗船。
これで6日間連続の船です。
そろそろ船酔いでは無く陸酔いしそう?


さらば、諏訪之瀬島…!
遅れているからすぐに出港するかと思いきや…


資材の積み降ろしで更に遅れが拡大し、
出港したのは丁度4時間遅れの14:10でした。
フェリーとしまと雖もここまで遅れるのは
年に二、三度だとか。
抜港や欠航しなかっただけまだマシか。


フェリーから見る諏訪之瀬島北東部。
生まれたてというか、
まだ未完成という印象を受けます。
これが有人島だとは到底信じられない。
つい先程まで滞在していた訳ですが、
実は無人島だったんですよーと言われたら
何の疑いも持たずに納得しますね。


ちなみに、こちらは本当の無人島、
臥蛇島と小臥蛇島です。
左の臥蛇島は昭和45年に全島民が離島しました。
臥蛇島も行ってみたいな…
南島みたいに上陸ツアーとか開催されないかな?


次に目指すは十島村の盟主、中之島です。


15:16、中之島に上陸。
宿の人は…来ていないな。
宿まで歩きます。


えびす神社。
何とも南国な神社。
神社は北国や山国のイメージがあるので
南国の海沿いにある神社は不思議な感じ。


フェリーとしまの前身、
としま丸就航を記念した石碑。
「汽船も亦道路なり」
現在のブログのサブタイトルにした名言です。
航路が無かった時代はどうしていたのだろう…


中之島の中心集落。
十島村の中心だけあって高密度です。
と言っても、日本の一般的な他の島なら
島の中で最も小さい集落のレベルです。
下甑島の瀬々野浦集落の方がずっと大きかった。


それでも、ここには何と郵便局があります。
十島村唯一の駐在所も。
こち亀の両さんがオチで飛ばされていそうだな…


宿に着いたのですが…
猫が寛いでいるだけで宿の中はもぬけの殻です。
うーむ、どうすべきなのか…
まさか、予約がちゃんと入れられていないなんて事は…
しかし、僕の携帯電話はauだから通じないし…


この晴天で待っているのは勿体無いので、
大きなザックだけ宿に置かせてもらって
中之島中央部の高台に向かってみます。
宿の件はまあ何とかなるだろう(楽観)


曇ってきました。
またか…
天気が本当に変わり易いです。


長い坂を登り切って高台に辿り着きました。
と同時に雨が。
十島開発総合センターの軒先に逃げ込みます。
人っ子一人居ない…
そう言えば、良く考えたら今日は日曜日なのか。


小康状態になったところで前進。
大分トカラの天気を見極められるようになってきました。
御岳を背にしたトカラウマ牧場。
トカラにはヤギやウシだけで無くウマも居ます。
西洋種の影響を受けていない日本の在来種です。


隣にはウシの牧場もあります。
この近くの歴史民俗資料館に家族が居たのですが、
そのお母さんに挨拶されたので
旅館の大将が何処に居るか知らないか尋ねたところ、
電話して訊いて下さりました。
有難い!
どうやら単に忘れていただけのようです。


折角ここまで登ってきたので
もう少しだけ観光します。
中之島天文台。
九州でも最大級の大きさを誇る
カセグレン式60cm反射望遠鏡が入っています。
天文学科なら泣いて喜ぶかな?
地物や天文学科が喜びそうな場所ばかりで
理物が喜びそうな場所に行ってないですね。
…何処なのか分かりませんが。


お母さんが話を付けてくれたので
海沿いの宿へと戻ります。
結構遠いんだよな…
雨も強くなってきたし…
折り畳み傘を置いてきてしまったし…
レインコートを頭から被って
とぼとぼと歩いていたら…

「乗りますか?」

後ろからバンを運転してきたお兄さんが
車で宿まで送って下さいました。
有難い…!
渡る島旅に鬼は無し。
宿の大将も戻ってきていました。


暫く待っていたら雨が止んだので外へ。
夕暮れです。


諏訪之瀬島が見えます。
遠目に見ると美しいシルエットです。


その隣にあるのは平島。
何やらオーラが見える…
平家の落人が逃れてきたから平島
と自称していますが、
単に平べったいから平島なんじゃないかと
個人的には思っています。


そんな風景を眺めてふと後ろを振り返ると
集落が雨で煙っていました。
雨がこっちに向かってくる!
急いで宿に戻りました。

宿にて夕食。
配慮なのでしょうが、
ここまで泊まってきた民宿のように
一つの卓を宿泊者全員が囲むのでは無く、
部屋毎に卓が分かれていました。
気軽に会話出来なくてちょっと寂しい。

さて、この宿にはお風呂が無い為、
集落の温泉に入りに行く事になります。
良し、温泉入りに行くぞー。


暗っ!
驚くべき暗さ。
月明り、いや星明りでもあれば
まだもう少し明るいのかも知れませんが、
曇天の為一切の光がありません。
街灯もやけに暗い上に疎ら。
竹島の方がまだ明るかったな…


物凄く長く感じられた200mを歩いて
東区温泉に到着。
堤防沿いにあるトタン屋根の公衆温泉です。


中はこんな感じ。
湯温は結構熱めですが、
隙間風が入ってきて室温と外気温が同じなので
半露天風呂みたいになって丁度良いです。
いやー、極楽極楽…
帰りはまたあの漆黒の中を歩かないといけないけど。
嫌な予感通り小雨が降ってきて
コートを頭から被って走る羽目になりました。

脚注
※「平べったいから平島」
   平島の最高地点の標高は242.9m。
   十島村の7有人島中6番目。

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