物理学実験Ⅱ、原子核散乱第4日目。
今日が勝負の日です。
あらゆる実験の中で最も遅くなる日と言われ、
しかも、和光市の理化学研究所での実験です。
本郷で昼食を済ませてから和光市へ。
しかし、理研に着いてすぐ実験が出来る訳では無く、
先発のGe班が実験を終了しない事には
加速器のビームラインを使えないので実験が出来ません。
Si班の方が大変なんだから先にやらせてくれれば良いのに…
早く実験を終えろとテレパシーで圧力を掛けつつ
時間内で効率良く実験出来るよう計画を立て、
16時半でバトンタッチされてから実験準備。
加速器のある部屋の超分厚い扉を開閉すると
けたたましく警報が鳴るので中々驚きます。
ノイズと格闘して準備を終えたら
17時半からいよいよ実験開始。
金箔に26MeVのα線を照射します。
26MeVというのは陽子を2,600万Vの電位差で
加速した時くらいのエネルギーです。
これだけのエネルギーでぶつけると
α粒子が金の原子核にめり込むので、
核力が働いて少し引き込まれる筈なのですが、
逆に謎の斥力が働いているようなデータが現れたり、
試料を回転させたら回転前と値が合わなくなったりして
データ点を追加していったら時間が掛かり、
終わったのはこれまでで最も遅い21:09でした。
疲れた…
でも、実験そのものは楽しかったです。
下宿着が0時前になるのは辛過ぎるけど…
(無題)

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