西春での起床。
西春駅8:03発準急中部国際空港行きに乗車。
名古屋駅で8:29発JR東海道本線新快速浜松行きに乗り換え。
はい、今日は高校の頃の同級生と静岡を旅します。
この為に帰省してきた訳です。
浜松駅で10:10発JR東海道本線普通興津行きに乗り換え。
金谷駅で11:04発大井川鐵道
大井川本線普通千頭行きに乗り換え。
今回はこの大井川鐵道がメインです。
日本有数の登山鉄道として名を馳せていますが、
幼い頃訪れたっきりで一度も来ていませんでした。
この機会に巡ってみます。
富士山を望みながら金谷の街を走ります。
少し走ると茶畑を望みつつ走るように。
流石は茶どころ静岡県。
何処も彼処も茶畑ばかりです。
そして、大井川鐵道と切っても切れない縁にあるのが
社名にもデカデカと掲げられている大井川。
地理の授業でお世話になった方も多いのでは。
日本有数の暴れ川として有名で、
通常時の川に対して尋常で無い幅の河川敷があります。
でも、熊野川や十津川と違ってかなり浅いな。
大井川鐵道もこんなに河床に近くて大丈夫なのかな?
その後はひたすら茶畑と大井川の繰り返し。
本当に進んでいるのか不安になるくらいです。
12:16、千頭駅に到着。
大井川鐵道は中古車両で有名。
千頭駅構内にはここまで乗ってきた近鉄のお古の他に
東急のお古なんかもあります。
大井川鐵道は名鉄系なのに何故か名鉄は無い不思議。
そして、蒸気機関車も有名です。
左にあるブルーシートを掛けられた蒸気機関車は
多分トーマス(ジェームズ?)君です。
…愛称とかでは無く、本当にトーマスです。
余りにシュールなのでシートを掛けてあるのでしょうか。
しかし、やはり大井川鐵道と言ったら
何と言っても井川線のトロッコ列車でしょう!
12:28発大井川鐵道井川線普通接岨峡温泉行きに乗り換え。
見よ、この小ささ。
平均的な日本人体型の僕でさえ
普通に立つと頭をぶつけそうになります。
これは観光用にそうしている訳では無く、
道中のトンネル等の大きさ的に
これが限界ギリギリの大きさなのです。
これだけでこの鉄道が普通で無い事が分かりますね。
この雰囲気、何処かで見覚えはありませんか?
そう、富山県の立山砂防専用軌道ですね。
実はこの井川線も大井川の治水、
及び水力発電用のダム建設を目的に敷かれたのです。
立山砂防専用は抽選に当たらないと乗れませんが、
こちらは誰でも乗る事が出来ます。
規格が普通の鉄道とは違うので
線路と周りとの間には柵も何も無く、
おじさんが普通に歩いています。
バラストさえあるのかどうか定かではありません。
鉄道が特殊ならその沿線もまた特殊で…
ここは土本駅。
何と、平成3年まで車道が通じておらず、
井川線が唯一の交通手段だったとか。
平成の時代にそんな場所が残っていたのか…
川根小山駅で上り列車と行き違い。
列車交換駅ならそこそこ栄えていると思ったら大違い。
周りは林ばかりで民家等一切見当たりません。
何やら機関車の調子が悪いと言って
停車を延長したので焦りましたが、
特に問題は無かったようですぐ出発。
川根小山駅の主な利用者と思われる小山集落。
…もっとこの辺に駅を作れば良かったのでは。
13:02、奥泉駅に到着。
何処からどう見ても民家の軒先にしか見えない奥泉駅。
周りはこれまでの駅とは打って変わって
例外的に多くの家が立ち並んでいます。
と言っても、一般的なローカル駅程度ですが。
近くで下開土遺跡なる遺跡が出土したとかで
駅前の公衆便所は竪穴式住居みたいになっています。
13:30発大井川鐵道寸又峡線バス寸又峡温泉行きに乗り換え。
山道を一気に登ります。
眼下には大井川鐵道も見えます。
まともに離合出来ないほど細い道。
事実上、これが寸又峡に続く唯一の道です。
13:55、寸又峡温泉に到着。
早速温泉宿にチェックイン。
折角の温泉郷なので奮発しました。
まだ時間も早いので荷物を置いて散策してみる事に。
嘗て、寸又峡には森林鉄道が通っていました。
その大間駅跡を使った資料館。
閉じていましたが。
寸又峡の遊歩道に入る人は
募金という形で環境保全費を払います。
キツツキが空けた穴をイメージしているのかな?
大無間山を望みつつ林道(舗装路)を歩きます。
この遥か向こうには
本州では随一のアプローチし難さを誇る赤石岳が…
木曽駒ケ岳を抱える中央アルプスや
槍ヶ岳、穂高岳、立山、剣岳と
日本に於ける登山の聖地以外の何物でも無い北アルプスに比べると
南アルプスは影が薄い感じがしないでも無い。
階段を下っていくと…
お目当てのものがありました!
夢の吊り橋です。
大間ダム湖に架かる吊橋で、
「世界の徒歩吊り橋10選」にも選ばれたとか。
深い渓谷が幾つもある寸又峡では
昔から集落間の交通手段として吊り橋が使われてきました。
また、昭和に入ると林業用の吊り橋も架けられるように。
現在ではその多くが崩落もしくは廃道化してしまいましたが、
一部はこのように観光地として整備されています。
想像以上に踏板が薄い、ワイヤーが細い。
しかし、吊り橋効果を求める恋人同士で賑わっているので
ちゃんと整備されていてそこまでの怖さはありません。
吊り橋効果としては十分ですが。
渡った先には千頭森林鉄道で実際に使われていた
機関車が展示されていました。
昔はこんなところまで鉄道が通っていたんだな…
帰りは頑丈な橋を渡ります。
谷底が良く見えないくらい高いです。
小石を落下させて落下時間から高さを求めようとしたりしました。
(実際は70mだそうです。)
ちらっと見えた猿並橋。
これも渡る事が出来ます。
寸又峡温泉郷に戻ってきたものの、
まだまだ時間があるので
今度は温泉郷から延びる細い山道を登ってみます。
いきなり大木が道を塞いでいるな…
天狗の落ちない大石。
合格祈願の絵馬が数多く奉納されていました。
僕も今年は受験生だから
院試が上手く行くようにお祈りしておこう…
更に山道を登ります。
花畑…らしいのですが、
流石に1月の頭には何も咲いていませんね。
この付近が頂のようですが、木々に囲まれて眺望は微妙。
壊れた地蔵が無造作に立ち並ぶ
ちょっとホラーなビュースポット。
寸又峡温泉郷が見えます。
良くこんなところを切り拓いたものだな…
夕陽に照らされる山々。
四方を山に囲まれている為、
暗くなるのがとても早いです。
14時前に着いた時点で
温泉郷の場所は既に日が当たらなくなっていましたね。
そんなこんなで温泉郷まで戻ってきました。
ここにも千頭森林鉄道で使われていた機関車が。
昭和26~38年の13年間は
千頭森林鉄道が寸又峡温泉の宿泊者を
専用列車で運んでいたそうです。
その時代に来たかったなあ!
親さえ生まれていない時代だけど。
夜は美味しい鍋に舌鼓を打ち、
存分に温泉に浸かってから寝ました。
脚注
※「世界の徒歩吊り橋10選」
cf. 死ぬまでに一度は渡りたい 世界の徒歩吊り橋10 – トリップアドバイザー
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