北国旅行第4日目。
今日は新たな仲間と合流します。
8:00、起床。
昨日はKKと夜遅くまで話し込んだので遅い起床。
荷造りを済ませたらKKにお礼を言って出掛けます。
9:40発快速エアポート96号新千歳空港行きに乗車。
千歳駅で10:31発JR石勝線普通新夕張行きに乗り換え。
牛達が草を食む何とも北海道らしい景色の中を走ります。
西早来信号場で特急列車と行き違い。
元々、石勝線は特急列車の為だけに作られたような路線で
お情けで普通列車を走らせている感じなので、
頻繁に特急列車との行き違いや通過待ちがあります。
追分駅で10分程停車。
追分駅は名前の通り、室蘭本線と石勝線が
分岐(交差)する鉄道の要衝です。
だからと言って、周りが栄えている訳ではありませんが。
これはキャンパス建設有力候補地ですね…間違い無い。
普通新夕張行き、普通岩見沢行き、特急帯広行きが集う。
追分駅が俄かに賑やかになりました。
直にまた静かになりますが。
追分駅を過ぎても長閑な景色が続きます。
東追分駅。
見渡す限りトウモロコシ畑が広がる駅です。
とても良い雰囲気で是非おすすめしたいのですが、
この東追分駅、普通列車さえ通過する事があるので注意。
北海道だと割と良くあります。
川端-滝ノ上間で夕張市に入ります。
メロンと財政破綻でお馴染みのあの夕張市です。
滝ノ上駅。
特急列車行き違いで長時間停車したので降りてみました。
ん?トイレに何か貼り紙がしてあるな…
「こちらのお手洗いは、夕張市の管理であり
19年4月より使用できなくなりましたので、ご了承ください。」
あっ…
ご了承というかお察しなんだよなぁ…
十三里駅。
この駅も普通列車が通過したりします。
11:50、新夕張駅に到着。
嘗ては紅葉山駅という名だった駅です。
ここもキャンパス建設候補地に(ry
新夕張駅時刻表。
ここまででも十分特急命だった石勝線ですが、
ここから先の帯広方面は何と特急オンリーとなります。
普通列車は夕張支線の為だけにあるようなものです。
財政破綻した割には意外と優遇されている(?)夕張市。
逆にこの夕張支線が破綻の一因な気がしないでもない。
11:56発JR石勝線普通夕張行きに乗り換え。
ここからは石勝線夕張支線となります。
石勝線夕張支線の輸送密度は117人km。
JR北海道が発表した中ではワースト2位の過疎区間です。
元々、夕張線は石炭輸送の為だけに作られた路線で
石炭から石油へのエネルギー転換が起きた時点で
夕張線の未来は決まっていたようなものですが、
千歳-紅葉山が帯広方面へのバイパス建設に利用され、
紅葉山-夕張ともども新特急街道と一緒くたにされて
石勝線と名前を変えた事によって、
何だかんだで今まで生き長らえています。
沼ノ沢駅。
嘗ては栄えていただけあってそこそこの駅舎です。
十分ショボいと思われるかも知れませんが、
北海道のショボい駅舎はこんなものではありません。
南清水沢駅。
田舎は田舎ですが、北海道にしては控え目です。
それは江差線もそうでしたが…
夕鉄バスなるバスが走っていました。
清水沢駅。
嘗ては大夕張鉄道なる炭鉱路線が走っていました。
その名残か、とても構内が広いです。
今は線路が剥がされて単線になっていますが。
上の夕鉄バスも大夕張鉄道の名残ですね。
清水沢駅を過ぎると期待していた感じになってきます。
鹿ノ谷駅。
シカくらいしか居なかったんだろうな…
と思っていたら、本当にシカがいました。
団地の横で草を食んでいます。
こんな街中で…
12:23、夕張駅に到着。
何だか大きなホテルが併設されています。
夕張駅外観。
ホテルを建設する時に建て替えたのか
夕張支線の中では唯一新しい駅舎です。
お土産屋も入っています。
夕張メロンのゼリーとかあったら食べようかなー
とも思ったのですが、
夕張メロン熊のストラップとかしかありませんでした。
そういう商品戦略だから財政破綻するんやで。
夕張駅前。
どん詰まりと言った雰囲気です。
夕張市の中心部は清水沢駅付近のようですね。
駅のすぐ隣には食べ物屋もあります。
良い匂いが漂ってくる…
とても入ってみたかったのですが、
折り返しの列車に乗らないと大変な事になるので
泣く泣く諦めます。
12:31発JR石勝線普通千歳行きに乗車。
再び夕張に来る事はあるのだろうか…
車内で駅弁を食べます。
石狩鮭めし。
大正12年から続く超ロングセラーの駅弁です。
北海道で食べる駅弁は美味しい!
東追分駅通過。
南千歳駅で14:07発快速エアポート141号小樽行きに乗り換え。
札幌に戻ります。
15:00発JR札沼線普通石狩当別行きに乗り換え。
この車内で東京大学ピアノの会のMD、KA、HKと合流。
ここからはこの4人で北海道を巡ります。
石狩平野の田園地帯を走る。
札幌のベッドタウンを通る札沼線(学園都市線)の
札幌-北海道医療大学間は電化されており、
JR北海道で屈指の列車の多さを誇る区間です。
石狩当別駅で15:50発JR札沼線普通浦臼行きに乗り換え。
MDが何とSuicaで乗車してきており、
このままではこの先の駅で降りられなくなるので、
10分の乗り換え時間の間に
北海道&東日本パスを購入していました。
北海道医療大学駅。
道民でも札沼線はここまでだと思っている人が居るのでは。
…そもそも札沼線という名前を知らない可能性もあるか。
(愛称は学園都市線。)
通勤・通学路線としての顔はここで終わり、
ここから先は単線非電化のローカル線となります。
それもただのローカル線ではありません。
北海道医療大学より先の区間の輸送密度は僅か81人。
北海道一乗客の少ない区間なのです。
ちなみに、札幌-北海道医療大学間の輸送密度は2万人弱。
日本一路線内格差の大きい路線でもあります。
駅もこんな感じになります。
本中小屋駅にて。
石狩月形駅で列車交換。
ここから先は戦時中に不要不急線として
強制的に休止させられた区間になります。
平野を離れて森の中に入ってきました。
16:37、豊ヶ岡駅に到着。
ホーム全景。
森に囲まれた秘境駅です。
ホームで森林浴が出来ますね。
札沼線末端部は超過疎区間ながら秘境駅は意外に少なく、
秘境駅らしい秘境駅はここくらいです。
都会っ子の3人はかなり驚いていました。
駅舎。
木造で温かみのある良い駅舎です。
誰も来ないであろうこの駅舎にザックを置き、
次の列車まで周辺を散策します。
豊ヶ岡駅に通じる道は全て未舗装の砂利道。
当然、案内標識など一切無いので
勘やノリを頼りに歩いて行きます。
取り敢えず南東の方角へ。
見渡す限り田畑と森ばかり。
誰が使う為に駅が作られたのでしょうか…
峠越えの為の駅という訳では無さそうだけど。
15分程歩いた所に1軒だけ民家がありました。
ここの人が豊ヶ岡駅を使っているのかな?
丘の上の水田。
MDがのんのんびよりそのものだと喜んでいました。
帰りは違う道を通ってみます。
線路を越えて駅の北西側へ。
駅に通じる道以外はちゃんと舗装されています。
舗装が一番後回しにされるのが駅前通りとはこれ如何に。
何やら意味有りげなモニュメントと脇道。
林道や農道にしては舗装が立派過ぎるし…
一体何なのだろう?
地図で確認してみると、
行き止まりに何やら謎のロータリーが。
何だこれ!?
列車の時刻が迫っていますが、
気になって仕方が無いので急ぎ足で行ってみます。
結構登るな…
頂上に辿り着きました。
駐車場跡?
ロータリーも見付かりました。
アスファルトでは無く白い石が敷き詰められています。
どうやら、廃ゴルフ場のようです。
現役時代の名前の分かるものは一切ありません。
ネットで頑張って調べた結果、
札幌リッチヒルカントリークラブという名前が出てきました。
札幌…?
平成12年に破産したそうです。
15年も前に破産している割には
舗装はひび割れたりしていないんだな。
北海道は何処も衰退していく一方なのだろうか…
そんなこんなしていたら列車の時刻まで残り24分。
某マップの道案内では駅まで徒歩25分。
まずい、ちょっと急がねば!
早歩きしているのですが、
いつ確認しても必ず1分だけ足りない。
Google先生厳し過ぎでは…
結構走って-5分にまで追い上げました。
これで一安心…
と思ったら、地図上で目的地になっていたのが
まさかの跨線橋の上。
駅じゃないじゃん!
再びダッシュ。
やっと豊ヶ岡駅が見えてきました。
白熱電球の灯った木造駅舎は
正に実家のような安心感。
ホームはちょっと怖い。
あと、蚊が凄く多いです。
18:15発JR札沼線普通新十津川行きに乗車。
浦臼駅。
ここから先は1日3往復。
日本で最も列車本数の少ない区間です。
こんな時間では真っ暗で何も見えませんが、
この1本前は6時間も前になるので…
18:56、新十津川駅に到着。
札沼線の終点です。
新十津川町はあの奈良県の十津川村が
明治22年の大水害で壊滅的な被害を受けた際に
被災者2,691人が移住し開拓して作られた町。
その為、十津川村の村章と新十津川町の町章は同じです。
時刻表。
1日3本。
泣いても笑ってもこれっきりです。
駅ノートに東大地理部の名前があったので、
東大ピアノの会も記しておきました。
駅舎外観。
コンクリート造りの特色の無い駅舎です。
さて、折り返し列車で札幌まで戻るのも阿呆らしいので
函館本線の滝川駅まで歩きます。
新十津川駅と滝川駅は石狩川を挟んだ向かい側。
充分徒歩圏内です。
石狩川を渡る。
滝川市は明らかに新十津川町よりも明るいです。
新十津川町から滝川市へ。
近くにたきかわスカイパークがあるからか
グライダーの絵が描かれています。
7ヶ月前と同じジンギスカンのお店で夕食。
あー、懐かしい味だ…
同行者の3人も気に入ったようです。
美味しく夕食を食べていたら時間が迫っていたので
少し早足で滝川駅へ。
21:43発JR函館本線普通旭川行きに乗車。
旭川行き最終普通列車。
札幌-旭川を結ぶ一大幹線ですが、
旭川に至る普通列車はたったの8本しかありません。
何と夕張行き普通列車(9本/日)未満です。
特急列車は30本ありますが。
22:35、旭川駅に到着。
相変わらず異常に格好良い旭川駅。
7ヶ月前の昼とは違い、閑散としています。
この後、宿に行って寝ました。
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