(無題)

山陰旅行第2日目。
今日は人生で初めて鳥取県をまともに巡ります。

7:00、起床。
宿で朝食を済ませ、荷物を纏めて鳥取駅に向かいます。


朝の鳥取駅。
夜だけで無く朝も人通りが疎らな鳥取駅。
流石は人口日本最少(58万人)の県と言うべきか。
知多半島(61万人)とほぼ同じです。
そう考えると親近感が湧きますね。
面積は10倍近く違いますが。


8:25発ループ麒麟獅子号1便に乗車。


8:58、砂の美術館前バス停に到着。


やって来ました、鳥取砂丘です!
鳥取の鳥取たる所以、
鳥取のアイデンティティの根源です。
年間130万人もの観光客、
即ち鳥取県の全人口の2倍以上の観光客が訪れる場所です。
実は面積では日本一じゃなかったり…


かなり起伏が激しいです。
皆が登っているこの馬の背は高さ47mもあるとか。
砂丘を登るのは中々難儀なものだな…


世界では砂漠化が深刻な問題となっていますが、
ここ鳥取砂丘では緑化が深刻な問題となっています。
ここが緑化してしまうと鳥取には致命傷という事で
ボランティアによって除草活動が行われているとか。
サヘルの人が聞いたら槍を投げられそうだな…


馬の背の頂上から。
風が心地良い!


意外と狭い?
緑化の波が押し寄せています。


馬の背には何故か大量のトンボが飛び交っています。
トンボは元々砂漠の生き物…
な訳無いよな、ヤゴって水生だし。


海岸まで降りてみます。


波の音と風の音…
海岸まで来ると普通の砂浜と変わりませんね。


さて、降りたからには登らねばなりません。
写真では伝わり難いですが、相当な斜度です。
何故風雨で崩れてしまわないのか不思議な程。


勾配は500‰(30°)くらいでしょうか。
橇のようなもので滑り降りている人も居ます。
ザックを置いてこなかった事が本当に悔やまれる。
最早何かの訓練だな…


何とか這い上がってきました。
昨日の天気が嘘の様な晴天で暑い!


という訳で、梨ソフトで一休み。
ジェラートみたいなものを想像していましたが、
かなり生クリームの風味が強く濃厚で
最後に後味として梨の香りが広がる感じです。


砂丘会館バス停から10:30発ループ麒麟獅子号3便に乗車。


湖山池ガーデンパークバス停で下車。
日本一大きい池と鳥取駅にも大々的にPRされていたのに
観光客の姿は全く見当たりません。
駐車場には仮眠を取っていそうなトラックばかりです。


湖山池。
池としては確かに大きいです。
が、湖と言われたら至って普通の大きさ。
砂丘が無かったら鳥取はどうなっていたんだろうな…


ガーデンパークはこんな感じ。
この緩さが何とも山陰らしい(偏見)


バスよりも列車の方が安いので駅まで歩きます。
“Tottori Sand Dunes Conan Airport”って
海外の人が見たらどう思うのだろう…


鳥取大学。
地元では「トリ大」と略すようです。
どっちの「トリ」なのだろう…


鳥取大学前駅。
湖山駅という駅もありますが、
ガーデンパークからはこちらが最寄りです。


11:45発JR山陰本線普通鳥取行きに乗車。
予想外に多くの人が乗っています。


鳥取駅に戻ってきました。
お昼ご飯にしたいと思います。
HGから話を聞いて行きたくなった場所があるのです。


その名もすなば珈琲。
嘗て47都道府県中唯一スタバの無かった鳥取県。
県知事が
「スタバは無いけどスナバはある。」
との迷言名言を残し、
その言葉に基づいて立ち上げられた喫茶店なのです。
一発ネタかと思いきや何気に4店舗も展開していたり。
スターバックスコーヒーが鳥取に進出してきた際は
「大ピンチキャンペーン」を打ち出して話題になりました。


今は「勝手に応援しようジャマイカ!キャンペーン」
をやっています。
つい一昨日まで陸上のジャマイカ選手団が
鳥取でトレーニングを行っていたからだとか。
スタジアムを鳥取に持つコカ・コーラが誘致したそうです。
鳥取はコーヒー消費量日本2位だそうなので
もしかしたらコーヒー繋がりでも何かあるのかも?
(ちなみに、1位は京都。)


店内にはマツコ・デラックス専用席があります。
マツコ・デラックスの発言も開店の一因なんだとか。


スタバとは違い、スナバは食べ物が充実しています。
愛知で言うところのコメダみたいな?


すなば煮込みランチセット。
これにコーヒーが付いて600円とお値打ち。
良い意味でスタバとは違いますね。


すなばパンケーキも頼んでみました。
コーヒーも濃くて美味しかったです。


かなりの人気っぷり。
スタバに負けず頑張って欲しいです。


ちなみに、こちらがスターバックスコーヒー。


ドライブスルーが併設されています。
スタバって車で買いに来るものなのか…?


さて、そんな愉快な鳥取ともお別れです。
13:57発JR山陰本線快速とっとりライナー米子行きに乗車。


この辺りは因幡の白兎で有名な白兎海岸の近くです。
…海岸沿いは険しいのか、
山陰本線は海から微妙に離れているので見えませんが。


由良駅。
名探偵コナンの作者、青山剛昌の出身はここ北栄町だとか。
それで空港の名前も鳥取砂丘コナン空港なのか。


ラッピング列車とも擦れ違いました。


御来屋駅。
山陰最古の駅舎だそうです。
ちなみに、日本最古の駅舎は我等がJR武豊線亀崎駅です。


15:43、米子駅に到着。
鳥取県西の横綱です。
東京駅から1本(サンライズ出雲)で来られたりします。


妖怪達が闊歩する0番線ホーム。
米子駅から分岐する境線の終着境港市は
漫画家水木しげるの出身地という事で
境線はゲゲゲの鬼太郎でアピールしています。
石巻線のサイボーグ009氷見線の忍者ハットリ君
根室本線のルパン三世、山陰本線の名探偵コナン、
そしてこの境線のゲゲゲの鬼太郎と、
昔の名漫画家は田舎出身の人が多いのでしょうか?
手塚治虫は宝塚市出身ですが。
山陰本線から境線への接続は余り良くないので
一旦米子市街の宿にザックを置き、
空身になってから改めて境線に乗りに行きます。


宿の最寄り駅である富士見町駅。
ここで言う富士は大山の事かな?


別名は「ざしきわらし駅」。
境線の各駅には妖怪の別名が付いています。


16:34発JR境線普通境港行きに乗車。
鬼太郎トレインかと思いきや、まさかのジオパーク。
境線では寧ろレアだけど…
あと、電化されているのに気動車ですね。


と思ったら、後藤駅に車両基地があり、
285系(サンライズ出雲)が留置されていました。
回送の為の電化だったのか。


家の軒先にある河崎口駅。
境線は極めて普通のローカル線なので
氷見線の雨晴海岸のような景勝を期待してはいけません。


車窓はこんな感じ。
JR城端線や名鉄西尾線くらいのイメージでしょうか。


道路に挟まれて走る境線。
この辺りはつい最近線路が付け替えられた新しい区間です。
何故付け替えられたのかというと…


すぐ脇にある米子空港が滑走路を拡張したから。
拡張工事の際に日本海新聞の記者が
これを機会に廃止しろ!等と言い出し、
各方面から猛烈に批判され、
キレたJR西日本から不買運動を起こされ、
不買運動は民主主義の破壊だ(涙目)とか
意味不明な事を言い出し、
そのまま謝罪も無く今に至っているそうです。
結局、境線は廃止される事も無く、
米子空港の空港アクセス路線兼
境港への観光路線として頑張っているのですが。
しかし、廃止しろと言われてあのJRがキレるなんて
JR西日本も偶には良いところがあるんですね。
JR北海道だったら喜んで廃止しそうだけど。


新しく設置された米子空港駅は
米子空港ターミナルに直結しています。
空港ターミナルに直結する鉄道駅のある空港は
実は全国的にもかなり珍しかったり。
地方空港だと宮崎空港と米子空港くらいです。


17:05、余子駅に到着。
別名は「こなきじじい駅」です。


ここからひょんな事で有名になった場所を目指します。
何だか破裂音が聞こえてくるな…
打ち上げ花火の演習?


原子力災害発生時屋内退避場所…
島根原子力発電所でしょうか?


目的のものが見えてきました。


江島大橋、またの名をベタ踏み坂です。
とある自動車のCMで登場して一躍有名となり、
そのCM内での呼称がGoogle Mapにまで載ったという
正に棚ボタ的な観光名所なのです。


海外からの観光客も多いのか
ロシア語での注意書きもあります。
(意味は「自転車を降りて橋を渡って下さい」)
しかし、何故英語でも中国語でも無くロシア語…
あ、そう言えば境港からは
ウラジオストック行きのフェリーが出ていましたね。


歩行者用通路もあるので歩いて渡ってみます。
境港市側の勾配は5.1%。
見た目程は急ではありません。


鳥取県境港市から島根県松江市へと入ります。
個人的には鳥取と島根の位置関係よりも
広島と岡山の位置関係の方がごっちゃになってます。


東アジアの地図。
また随分と大きく出たな…
島根半島が塞いでいるので
江島大橋から大陸は絶対に見えません。
島根半島が無くても距離的に無理だと思いますが。


江島大橋の最高地点。
高さ44.7m。
高い!
そんなに立派な船が通るのかな?
左が境港市、右が松江市です。


橋を渡った先はその名も大根島です。


大根島から見た橋。
こちら側がベタ踏み坂としてCMに出て来た方です。
勾配6.1%。
あの聳り立つ壁のような写真は
かなり離れた場所から望遠レンズを使わないと無理です。


江島大橋全景。
PCラーメン構造の橋では日本一の長さだそうです。
どの辺がラーメンなんだ?
と思ったら、「ラーメン」はドイツ語で「額縁」だそうです。
今の今まで中華そばのラーメンだと思ってた…


全景を見た場所には何やら思わせぶりな車線が。
江島大橋が架けられる以前に
渡し船が発着していた港の跡かな?


今度は橋の逆側の歩道で帰ります。
工場の煙の先に水面に浮かんでいるような道がありますね。


境港市に戻ってきました。


米子空港に向かう飛行機…
じゃないな、自衛隊機だな。
近くに自衛隊基地があるみたいですね。
往路での破裂音もそれだったのかな?


駅に向かって暗い田舎道を歩きます。
結構遠い…
ベタ踏み坂江島大橋の最寄駅は余子駅ですが、
境港駅でも大して変わらないのでそちらに向かいます。
バスが横を過ぎ去っていって
バスがあるのかよ!と思ったのですが、
過ぎ去ったバスが正に終バスでした。
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どうにか辿り着いた境港駅前、水木しげるロード。
観光地だから人が居るかと思いきや、
人っ子一人見当たりません。
人より妖怪の方が幾許か会い易そう。


良く見たら街灯が目玉親父になっています。
これだけ暗くて人気が無いと結構怖い。
さて、12kmも歩いてお腹ペコペコだから夕食を食べよう…
が、やっているお店が全然見当たらない。
看板には24時までやっていると書いてあるお店も
定休日でも無く20時前なのに何故か閉店中。


やっとの事で見付けたお店で海鮮丼。
アジとカズノコの組み合わせが美味しい!
このお店も、僕等が出た瞬間に店終いしていました。
境港では閉店時間よりかなり早く閉店するのが普通なのかな?


こんな噴水もありました。
「この泉は妖界につき立入りはご遠慮下さい」…
雰囲気出てますね。


20:53発JR境線普通米子行きに乗車。
この列車は鬼太郎列車でした。
案内放送も鬼太郎の声なのですが、
声優が同じだからコナンにしか聞こえない…
どっちも鳥取だから良いか?
21:35、富士見町駅に到着。
その後は宿に戻って寝ました。

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