富山旅行第2日目。
5:30、起床。
MTは今日第1時限目に重要な授業があるそうで
かなり早めの起床です。
朝食を食べ、車で富山駅まで送ってもらい、お別れ。
また会おう!
という訳で7時前に着いた富山駅。
青春18きっぷを使い、JR高山本線で帰ります。
本来乗る予定の列車は8:14発。
暇だ…
こういう時はぶらり途中下車の旅に限ります。
7:00発JR高山本線普通越中八尾行きに乗車。
結構ギリギリだったので写真はありません。
婦中鵜坂駅。
去年正式に駅になったばかりの新しい駅です。
地理的にはMTの最寄り駅。
MTはその存在を知らないかも知れませんが。
7:34、越中八尾駅に到着。
越中八尾駅外観。
何だか古風な感じです。
ここ越中八尾町は古い街並みで有名なんだとか。
自転車置き場もこの通り。
有名な街道があるらしいので行ってみようか迷いましたが、
次の列車まで時間が無いので諦めました。
7:53発JR高山本線普通猪谷行きに乗り換え。
通学列車になっているのか、
大勢の高校生が降りてきました。
その後の車内はガラガラでしたが。
笹津駅を過ぎるといよいよ本格的に山に入ります。
ここから暫くの車窓のお供は神通川。
常願寺川と同じく急流河川として有名です。
高山本線も屡々被害を受けています。
神通川に沿ってうねうねと。
猪谷駅に到着。
JR西日本とJR東海の境界です。
嘗ては神岡鉄道が乗り入れていた事もあり広いですが、
今となっては完全に持て余しています。
次の列車まで時間があるので少し散策する事に。
猪谷駅外観。
国鉄時代のままです。
…いや、国鉄時代を知りませんが。
神通川の河岸。
猪谷駅にあった観光地図には
背斜向斜があると描いてあったのですが…
うーん、草木に隠れて良く分からない。
気を取り直して神通川沿いの国道41号を歩きます。
スーパーカミオカンデ等、
ノーベル賞に関わりの深い場所が沿道に多くあるので
ノーベル街道の別名があるとか。
極東の島国のこんな田舎の山道に
自分の名前が付けられるとは
ノーベルさんは夢にも思わなかった事でしょう。
常虹の滝なる看板に惹かれて脇道に逸れてみました。
クマ出没注意…
この地域だと洒落にならないな…
クマに怯えつつ急坂を登りましたが、
滝に達する前に時間切れとなりました。
残念。
梢の合間から僅かに滝らしきものが見えたけど、
まさかこれじゃないよな…
神通川沿いを走る高山本線と国道41号。
これ、実は鉄道写真です。
猪谷駅に戻るとキハ25とキハ120が対峙していました。
ここからはJR東海です。
9:11発JR高山本線普通高山行きに乗り換え。
駅名標にまだ飛騨中山(旧・神岡線)の名がありますね。
あと、こんなところにロングシート車を走らせる
JR東海は旅客鉄道会社の屑。
猪谷駅から先は更に険しくなります。
廃道らしきもの(国道41号旧道?)も見えます。
飯田線とはまた違う秘境具合。
ただ、こちらは駅があるところはそこそこ民家があります。
飛騨細江駅から先は神通川沿いでは無くなり、
盆地の田園地帯を走るようになります。
10:18、高山駅に到着。
乗り鉄泣かせの路線というのは全国に幾つかありますが、
JR東海の中ではこの高山本線がトップクラスでしょう。
というのも、列車本線が極端に少ない訳では無いながら
列車の接続が異常に悪いという、
技巧派な乗り難さなのです。
特にこの高山駅の乗り継ぎが凶悪。
富山駅から高山駅まで、
猪谷駅でスムーズに乗り継げるのが日に6回。
その内2本は猪谷駅から美濃太田駅まで直通するものの、
2本は高山駅で2時間半も足止めを食らい、
1本は時間が遅過ぎて美濃太田駅で打ち止めに。
即ち、高山本線を富山駅から岐阜駅まで
常識的な乗り換え時間で乗り通せるのは
1日たったの3回だけなのです。
特急列車は何本も走っていますが。
高山駅外観。
プレハブ小屋みたいだな…
流石は高山というか、待合室は外国人ばかりでした。
10:24発JR高山本線普通美濃太田行きに乗り換え。
再び川沿いを走るようになります。
しかし、川が目指しているのは最早日本海では無く、
遥かなる太平洋です。
やがては木曽川と合わさり、伊勢湾に達する飛騨川。
山沿いをキハ25で走ると
どうしても中央本線のイメージになってしまうな…
この辺りは中央本線のイメージそのままです。
岐阜と長野なら似ていて当然かも知れませんが。
そう思っていると大きな街が現れました。
下呂です。
そう言えば、高校時代弦楽部の部旅行で来たな…
下呂駅ホームには温泉が張られた盆があります。
水温は41℃くらいでちょっと熱め。
列車は特急列車行き違いで暫し停車するので、
岐阜まで乗り通しそうな雰囲気の人達が
ささやかな下呂温泉を楽しんでいます。
下呂を出るとまた険しくなります。
下呂-飛騨金山の12.6kmは
JR東海の在来線で最長の駅間距離だったりします。
こんな標識も。
シカ注意?
確かに、高山本線は良くシカが原因で止まっているな…
黄色と緑色の2種類の標識があったのですが、
どういう区別があるんですかね?
飛騨金山駅近くではこんなところを通ります。
神社の境内です。
ここ下原八幡神社は境内を高山本線が通っています。
一畑電車も鳥居が立ち並ぶ参道の
ど真ん中を突っ切ったりしていますね。
罰は当たらないのかな…
12:45、上麻生駅に到着。
名勝飛水峡の最寄り駅です。
このまま直帰するのもあれなので寄り道します。
上麻生駅外観。
驚く程小さいです。
それでも、この七宗町の要衝である事に変わりは無く、
各地区へ向かうコミュニティバスが集結していました。
3台集まって3台とも乗客ゼロでしたが。
駅を出て右手には蒸気機関車展示館なる建物が。
中にはC12 163が鎮座していました。
平日昼なら役場で頼めば入れさせてくれるようです。
僕はSLがそんなに好きじゃないので頼みません。
飛騨川の上流方向へ歩きます。
驟雨に見舞われましたが、
折り畳み傘があったので無事でした。
打ち水効果でちょっと涼しくなった?
飛水峡ロックガーデン…
飛水峡は左岸の国道41号から見るものかと思っていたけど…
境内電話の地図には載っていないな…
こういうB級観光地は行かざるを得ません。
常虹の滝と同じ臭いがする…
ちゃんと見付かるかな…
看板がありました。
今度は無事に着きました。
でも、ただの空き地みたいに見えるけど…
あの梯子で降りるのかな?
あ、ここか!
河岸段丘上に松が植えられています。
柵などは一切無いので好きなだけ近付けます。
但し、岩はとても滑り易いので注意が必要です。
一歩間違えると飛騨川に落ちて死にます。
ちなみに、この飛水峡は高山本線で最も有名な
鉄道写真スポット、所謂お立ち台だったりします。
普通は飛騨川を入れるのですが、
急に来たので間に合わず、岩しか入れられませんでした。
飛騨川を入れた飛水峡。
ロックガーデンの端には何やら意味深な鳥居が。
鳥居の中から見える看板の位置に神社が…?
これは行くしかない!
高山本線の脇を歩きます。
つい今し方雨が降っていたのに、
打って変わって強烈な日差しが照りつけてきたな…
看板がありました。
あれ?右は今歩いてきた方向なんだけど…
見落としたかな?
と思ったら、ガードレールの切れ目から
狭く急な階段が延びていました。
マムシ注意…
さ、流石に居ないよな…
階段を下りたら不思議な池に出ました。
この池は一体…
池の畔の大岩の上に鳥居が立っているので登ります。
祠がありました。
赤池龍神辨財天…
池に御座す神様を祀っているのか。
お詣りしておきました。
時間も丁度良くなってきたので戻ります。
14:50発JR高山本線普通美濃太田行きに乗車。
15:10、美濃太田駅に到着。
美濃太田駅にあったポスター。
美濃加茂を舞台にしたアニメなんてあるのか…
15:29発JR高山本線普通岐阜行きに乗り換え。
美濃太田駅から先は飛騨川では無く木曽川になります。
鵜飼いで有名ですね。
鵜沼駅で名鉄各務原線と会います。
名鉄の赤い車両を見ると帰ってきたという気持ちになるな…
この先、岐阜駅まで名鉄各務原線と併走します。
そんなに需要が多い区間でもないだろうに、
こんなに併走して共倒れにならないのかな?
嘗ては鵜沼駅(新鵜沼駅)近くに連絡線があり、
名鉄の特急が立山駅まで走っていた時代がありました。
今も連絡線が残っていたなら、尾瀬夜行のように
「立山夜行」が出来たかも知れないのに…
16:03、岐阜駅に到着。
富山駅からの高山本線225.8kmを乗り通しました。
16:08発JR東海道本線新快速豊橋行きに乗り換え。
貨物列車の通過待ちをしたとかで4分遅れているそうです。
16:32、名古屋駅に到着。
名古屋が大都会のように感じる…(錯覚)
名古屋駅からは名鉄に乗り換えて帰宅。
という訳で、帰省を兼ねた富山旅行が終了しました。
まだ北陸新幹線が無かった1年半前以来の富山県。
前回は城端線・氷見線と富山の平野や海岸部を旅して
富山県は長閑なところだなぁとか思った訳ですが、
その背後にはあんな急峻な地形があって
多くの人々の想像を絶する苦労の上に
あの平穏は成り立っていたのかと知りました。
欧米的な自然観になってしまうかも知れませんが、
正に自然と人との一騎打ちという感じでした。
良く、山奥での公共事業を槍玉に挙げて
やれ税金の無駄遣いだ何だと言う人が居ますが、
自然が如何に凄まじい力で文明を破壊しようとしてくるか、
人間社会が如何に不安定な物理的基盤の上にあるのか、
ちゃんと理解しているのかと言いたくなります。
あと、立山砂防軌道は凄く楽しかったです。
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