(無題)

中間試験明けの晴れた土曜日。
こんなに気分の良いシチュエーションは
授業期間中だと学期に数回と無いでしょう。
という訳で、訛った身体のリハビリも兼ねて
自転車で出掛ける事にしました。
まずは、先月パンクした両輪を直さねばなりません。
新しいチューブは昨日の帰りに買っておきました。
ん?何かが違うような…
あっ!バルブの長さが短い!
リムの半径ばかりに気を取られてバルブを忘れていた…
ほんの少ししかバルブの頭が出ない…
仏式バルブだからこれでは空気が入れられない!
こんな間違いを犯すとは…
今日のサイクリングは諦めるしかないのか…?
…いや、待てよ。
そう言えば、取手の自転車屋さんの助言で
仏式-英式バルブアダプターを買ったんだったな…
おっ、これを付ければ空気が入れられる!
助かった!
諦めない心は大切ですね。
手間取って遅れてしまったものの、
10:42に無事出発。
この前のリベンジをするべく
水戸街道(国道6号線)で北へと向かいます。


田んぼも空ももう夏の面持ちです。
良いですねー。
日差しもじりじりと肌を焦がしてきます。
前回パンクしたポイントを無事に越え、
今度は牛久沼を過ぎても水戸街道を走り続けます。


案内標識に仙台の文字が現れました。
293km…
但し、国道6号線は福島第一原子力発電所をかすめるので
一部区間は歩行者・自転車通行禁止になっており、
国道6号線だけで仙台に到達する事は出来ません。
自動車に限り去年9月から通れるようになりました。
この少し先の交差点で水戸街道を離れ、
茨城県道25号線、203号線で東へ。


陸上自衛隊武器学校なる物騒な学校がありました。
周辺には駐屯地も幾つもあるし、
予科練平和記念館なんてのもあるし、
東京に近くて平坦な土地が余っている茨城県は
軍事目的に良く使われているんですね。


そんなこんなでやって来ました、霞ヶ浦総合公園です。
茨城空港が近いからか、成田空港に向けて飛んでいるのか、
結構な頻度で飛行機が飛び交っています。
木陰でアイスを食べて一休み。
風が心地良い…
風車や水車が回っています。
茨城県ってオランダみたいに干拓してるんだっけ?


風車の上から見た霞ヶ浦。
ヨットに興じる人達が見えます。
水が何だか茶色い?
光の加減なのかな?


いや、本当に茶色いな。
何故こんな泥水の色をしているんだろう…
休憩して体力が回復したら再び走り始めます。


土浦駅。
嘗ては筑波鉄道という私鉄も乗り入れていましたが、
昭和62年に廃止されてしまい、今はJR常磐線のみ。
しかし、茨城県中部の鉄道空白地帯へ向かうバスが多数発着し
この地域の一大ターミナルとなっています。
何故か知り合いに土浦一高出身の人が4人も居るので
何だか親近感が湧きます。
前回の当初の目的地はここでした。
取り敢えずはリベンジ達成。
しかし、まだ16時前なので、
まだまだ行けるだろうと先を目指します。


土浦駅すぐ近くにあった亀城。
こんなに小さい城でやっていけたのかな?
国道125号線、茨城県道64号線、
そして再び国道6号線と北上し、
上稲吉から名も無き裏道に入って進みます。
やはり、国道6号線を離れると一気に田園地帯になります。
気持ち良く田舎道を走っていると…


ん?鳥居?
何の前触れも無く突然現れました。
辺り一面畑が広がる中、
ここだけ鬱蒼とした雑木林になっています。


何故か2つある鳥居。
そして、神社の名前さえ書いてありません。
Google mapによると愛宕神社という神社のようですが…


境内はこんな感じ。
右奥に祠らしきものが見えていますが、
近付いてみると壊れかけでした。
一体どういう神社なのだろう…


神社の周りはこんな感じ。
畑ばかりで人家は殆ど見当たりません。
謎だ…
疑問に思いつつGoogle mapを見ていたら、
この近くに二子塚古墳なるものがあるそうなので
ついでに行ってみる事にしました。


古墳って何処だ…
Googla mapに示されていた場所は
民家が立ち並ぶ細い裏路地でした。
惚れ惚れするほど古くて立派な家々が立ち並んでいます。
全員が庄屋かと思うくらいです。
しかし、古墳らしきものは見当たりません。
「二子塚古墳」で検索してみても
ここ(かすみがうら市・旧千代田町域)のやつは出て来ないし…


ここは小高い丘のようになっているから
もしかすると、この辺り一帯が全て古墳なのかな?
良く分かりませんが。
取り敢えずそう結論付けて先に進みます。
何故Google mapはそんなものを載せたのだろう…


またしても鳥居がありました。
ただ、この鳥居の前にはちゃんと看板があり、
ここが胎安神社という神社である事が分かります。
「胎安」とはまた不思議な名前。


こちらは立派な神社です。
どういう神社なのだろう…とふらついていたら
奥の家からお婆さんが出て来て、
「これでも飲んで下さいな」と
冷たいお茶を下さいました。
この神社の守をしている方だそうです。
折角なので色々訊いてみました。
曰く、この神社はお産に御利益があるそうで、
福島や東京等、各地から不妊に悩む女性が来るんだとか。
結構有名な神社なんだな…
二子塚古墳と愛宕神社についても訊いてみましたが、
二子塚古墳は道の西側(僕が見たのは東側)にあったかもとの事で、
愛宕神社については分からないとの事でした。
謎多き旧千代田町域。


恋瀬橋を渡って石岡市に入ります。
石岡市の街並みも何だか歴史があります。
観光協会のポスターに拠ると
この辺りは嘗て常陸国の中心部だったとか。
それで古い不思議なものが多いのかな?


小腹が空いたので和菓子屋で買ってみました。
石岡観光協会推薦だという釣鐘最中と、
名前に惹かれたあんバターどら焼き。
釣鐘最中ははちきれんばかりに餡が詰まっていて
ずっしりと重量感があります。
餡に混ぜられた蜜漬小豆の食感も良い。
あんバターどら焼きは無塩では無く
有塩バターが入っていて、
その塩味・コクと餡の甘味が絶妙に絡んで美味!


17:42、石岡駅に到着。
走行距離は83.1kmでした。


18:04発JR常磐線快速上野行きに乗車。
19:24、北千住駅に到着。
こうして今回のサイクリングは終了しました。
茨城県はほのぼのとしていながら
何処か謎の多い雰囲気があってとても良いですね!

帰ってから買い出しに出掛けている最中、
地震があってまた茨城県かと思ったら
小笠原が震源と聞いて驚いた。
あそこの地震が日本全国に伝わるのか…

コメント