今日からゴールデンウィーク。
今年は上手い事土日と祝日が繋がって5連休です。
これは旅行せざるを得ない。
という訳で、最後の未踏都道府県、
和歌山県を目指す旅に出ます。
5:00、起床。
朝食を済ませ、自宅を5:30に出発します。
今回は親も一緒であり、
鉄道の無い地域をかなり長距離通るので自家用車です。
半田中央ICから知多半島道路に乗り、
大府ICで伊勢湾岸自動車道に入り、
四日市JCTで東名阪自動車道に入り、
亀山JCTから名阪国道に入り、
郡山ICで降りて京奈和自動車道を乗り降りして
国道24号を通って五條市へ。
伊勢湾岸自動車道はこの前と全く同じ
みえ川越ICから四日市JCTが渋滞していましたが、
それ以外は割と順調に流れていました。
あと、京奈和自動車道は正に延長真っ最中で
カーナビの地図に載っていない供用区間があって
大分混乱させられました。
案外こういう時は最もアナログに
案内標識を見る方が確実だったりしますね。
五條でちょっと寄り道。
五條新町通りです。
関ヶ原の戦いで功績を上げた松倉重政が
五条二見城の城下町として整備した歴史ある街。
島原に移ってからの暴政の所為で散々な評判の重政ですが、
ここ五條新町では税を免除して商業を発展させたとかで
重政は名君として讃えられているそうです。
その名残なのか、今もお店が多いです。
餅は餅屋と言うけど、実際に餅屋を見るのは初めてかも…
そんなお店に混じって鉄道模型店が。
一見古い酒屋か何かに見える左の建物です。
何という場違い感。
勿論覗きます。
名古屋のイベントにも出店したりしているとか。
それにしても、何故こんな歴史ある街並みに?
と思う方は多いのでは無いでしょうか。
それにはちゃんとした理由があるのです。
古民家が連なる通りを跨ぐ謎のコンクリート高架橋。
もうお分かりですね。
そう、廃線です。
開業にさえ至らなかったので、
正確には未成線という括りになりますが。
紀伊半島を縦断し、ここ五條と新宮を結ぶ
幻の五新線の遺構が正にこの通りを貫いているのです。
良く建設許可が下りたな…
高架橋は吉野川の手前で途切れています。
吉野川は五條新町に度々水害をもたらしてきました。
その為、現在では多摩川にも負けない
立派な堤防が築かれています。
鯉幟がはためく(?)吉野川。
そう言えば、明々後日が端午の節句か…
吉野川沿いを回って再び五條新町へ。
これは日本一古い民家である築408年の栗山家住宅。
何が凄いって、その築年数もさる事ながら、
未だに人が普通に住んでいるところです。
と言うか、五條新町のほぼ全ての建物は
今も普通に人が暮らしている民家です。
流石は奈良県と言ったところか…
うだつの上がっている民家。
「うだつの上がらない」のあの「うだつ」です。
軒の両端にあるやつですね。
蔵もあります。
半田も蔵の街として有名ですよ(宣伝)
五條新町を見終えたら、
いよいよ国道168号で南へと向かいます。
五條市街を離れると一気に山道に。
時折、国道168号線に並走している
国道より遥かに線形の良い五新線跡が見えます。
嘗てはバス専用道として使われた事もありましたが、
老朽化でバス専用道としても廃止されました。
この区間は僕が運転していたので写真はありません。
途中、峠の茶屋があったので昼食を食べる事に。
めはり寿司と茶粥。
紀伊半島山間部の名物です。
素朴な味わい。
昔の人はこれでお腹を膨らませて
山道に挑んでいったのかな…
丹生川の畔で一休み。
ダムがあるのか、満々と水を湛えています。
不思議な色だ…
車を停めた場所を良く見たら、トンネルがありました。
大阪大学コスモ観測所…?
あー、五新線の廃トンネルを使った観測所か!
高千穂線の未成区間は酒蔵に使われたり、
廃線跡も意外と活用法があるものですね。
再び先へと進みます。
道の駅の地図に載っていた
高野辻ビューポイントなる場所が気になるので
寄り道して行ってみる事にします。
地図やパンフレットには小さく載っているのに、
看板や標識の類は一切無いな…
本当にこっちで合っているのかな…
凄い急勾配の山道です。
ちょっとビューポイントっぽい場所に出ました。
これなのかな?
でも、この程度でわざわざパンフレットに載せるかな…
どうせここでは転回が厳しいので
もう少し先まで進んでみます。
あ、ここがビューポイントか!
ヘリポートに併設された展望台がありました。
こんなところにヘリが着陸したとして、
そこからどうするのだろう…
雄大な紀伊山地が望めます。
あの尾根の上は一体どんな景色が見られるのか…
…知っているんですけどね。
そう、あれは1年8ヶ月前に歩いた大峯奥駈道なのです。
一番右に見えているのが最後に登った釈迦ケ岳。
今となっては良い思い出?
紀伊山地を見て満足したら
国道168号線に戻って再び南下します。
路線バスを見掛けました。
一見普通の路線バスに見えますが、
実は日本一長い距離・時間走る路線バスです。
五新線計画とほぼ同じ経路で五條駅の更に北にある
大和八木駅と新宮駅を結んでいます。
川沿いの快走路。
があるかと思えばこんな崖道も。
国道168号線は真新しいトンネルや橋梁が連なる区間と
離合するのも命懸けな狭隘区間が交互に現れます。
新しい所は平成23年の豪雨で崩れたところなんだろうな…
こんな場所に鉄道を通そうとした五新線計画は
鉄オタの目から見ても狂気の沙汰でしかない。
谷瀬の吊り橋にやって来ました。
川の両岸にあって往来に不便を感じた集落が
各家庭から寄付を募って自費で建設したという、
日本一の長さを誇る生活用吊り橋です。
今は完全に観光地と化しています。
折角なので渡ってみます。
日本一高い九重“夢”大吊橋も大して怖くなかったし、
ここも見掛けほど怖くないだろう…
と思いきや、これが結構怖い。
生活用とあって必要最小限のスペックしか無く、
踏み板は何と木の板です。
ところどころ新しくなっているのは
誰かが踏み抜いた跡なのだろうか…
景色は綺麗です。
ただ、谷間だからか風は強いです。
今の川の流れに大して物凄く広い河川敷だけど、
そんなに増水するのかな…
渡り切りました。
擦れ違えるほどの幅が無いので
この吊り橋は多客時には一方通行となります。
シャトルバスで対岸に戻り、再び南下。
道の駅十津川郷までやって来ました。
この隣に今夜の宿があります。
十津川村は本州最後の秘境とも称される場所で、
日本一広い村としても有名です。
テレビのチャンネルも3つしかありません。
この村を訪れる為の公共交通機関は
あの日本一長い路線バスだけ。
それ以前に、村に通じるまともな道路は
今日走ってきた国道168号線だけ。
平成23年の豪雨の際には全村が孤立したという
正真正銘の陸の孤島なのです。
今も豪雨の爪痕は至る所に残されています。
何やら河川敷に道があります。
工事用?
と思ったら、自家用車が走っていました。
どうやら、対岸にある十津川中学校への
迂回路のようです。
雨の日は通りたくないな…
十津川中学校に通じていた道はこれのよう。
現在復旧工事中です。
ピアノの鍵盤みたいな模様になっているけど、
これは元々そういうものなのかな?
その先にある十津川中学校がこれ。
真新しい立派な校舎です。
夜の十津川チャンネルで卒業式を放送していました。
卒業生は27人だとか。
結構生徒が多いんだな…
明かりが殆ど無いだけあって星が凄く綺麗に見えます。
今日は満月なので星を見るには不向きですが…
今日はここに泊まりました。
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