(無題)

ここのところ土日は出掛けてばかりだし、
偶には休日にも勉強をした方が良いかな…
と思いつつも、起きてみたら雲一つ無い快晴。
絹豆腐並みの意志は一瞬にして崩れ去り
今日もサイクリングに出掛ける事にしました。
スポーツの秋と言うし、多少はね?

これまでは帰路だけに輪行を使ってきましたが、
そろそろ輪行にも慣れてきたので
今回は往路で輪行してみる事にします。
9:48発京王線各停高尾山口行きに乗車し、
つつじヶ丘駅で9:51発京王線区間急行橋本行きに乗り換え、
調布駅で9:57発京王線特急京王八王子行きに乗り換え、
分倍河原駅で10:09発JR南武線各停立川行きに乗り換え、
立川駅で10:26発JR青梅各停青梅行きに乗り換え、
青梅駅で11:15発JR青梅線各停奥多摩行きに乗り換え。
初めて明るい時間帯に青梅線に乗ったな…
吃驚するくらい混んでいました。
大半は御嶽駅で下車しましたが。


11:51、奥多摩駅に到着。
奥多摩湖の道に惚れてしまい、また来てしまいました。
駅前で軽く昼食を済ませ、12:09、いざ出発。
国道411号線を走ります。


30分程で奥多摩湖に到着。
やっぱり奥多摩湖の道は良いなあ…
先週よりも幾分紅葉が進んでいるような気がします。


1時間程で丹波山村に到着。
ここから先が未踏区間になります。
この辺りで奥多摩湖は川へと戻り、
それに伴って国道411号線も上り勾配が増えてきます。
自転車には辛い…


湖沿いの道はいつの間にかこんな山道に。
崖に張り付くようにして進んでいます。
こんな山深いところでも、
時折思い出したように集落が現れるもので
一体全体どうやって暮らしているのか甚だ疑問です。


奥多摩駅から1時間半程で丹波山村中心部に到着。
猫の額程しかない平地によくぞ住んでいるものだ…
道の駅たばやまで一休み。
ドライバーやライダーで大賑わいでした。


丹波山村中心部を過ぎると、道は益々険しくなります。
この辺りは大分紅葉していますね。
まだ14時だというのに日が射し込まなくて暗い…
トンネルや橋梁も増えてきますが、
そういうものがあるところはほぼ例外無く
脇に土砂崩れによって無惨に寸断された旧道があります。
土砂崩れで仕様が無しにトンネルを掘っているみたいです。


ところで、上の写真で見えていたこの川は何川でしょうか?


正解は多摩川です。
元々、先週は多摩川源流を目指して
丹波山村までで時間切れになっていたので、
今日はその続きを走っている訳です。


尾崎行雄水源踏査記念碑。
明治時代、荒れ果てていたこの多摩川水源一帯を
当時の東京市長尾崎行雄が5日に渡って踏査し、
この一帯を買収して植林等を行い、
水源を涵養する決断をした事を讃えています。
東京都民は先見の明のある市長に感謝すべきですね。
この記念碑は何の変哲も無い道の脇にあるので、
自動車に乗っていると見過ごすかも知れません。
何故こんな位置に立てたのだろう…


ひたすら上り坂で辛い…
紅葉がどんどん色鮮やかになってきて
標高が増している事を切に感じさせます。


甲州市進入。
多摩川源流がある市です。
気温10℃か…
かなり寒くなってきたな…


当然の如く異常気象時交通規制があります。
雨量80mmで通行止めって
梅雨の間はずっと通行止めになってそうですね…


一之瀬高原への分かれ道。
一般的に多摩川の源流というと
この一之瀬高原から更に山登りした場所を指しますが、
自転車では到達出来ない上に
登山なんかしていたら間違い無く日が暮れるので、
このまま国道411号線を走り続けます。

というか、登山云々以前にこのまま走っていても
日没までかなり時間が厳しいな…
運賃的に武蔵五日市駅に抜けるつもりで居たけど、
檜原村へ通じる道路は18時で閉鎖されるし、
素直に奥多摩駅へ引き返した方が良いのか…?
でも、ここまで来た感覚からして
奥多摩駅でも相当に遠そうだけどな…
…もう運賃がどうとかケチ臭い事言っている場合じゃないな。
塩山駅まで抜けてしまおう!


道中にあった茶屋。
奥多摩湖源流の湧水があったので飲んでみました。
冷たくて美味しい!
この水が巡り巡って普段使っている水道水になるんだな…


あと、折角なので名物だというわらび餅も食べてみました。
嗚呼、癒される…
…こんなにのんびりしている場合じゃないな。
隣の温泉宿の親父さんによると、
ここからの3kmが最も上り坂が厳しいのだとか。
もうここまで来たら行くしかない!


多摩川源流(の一つ)。
この小さな流れが幾つも集まって、
遥々何十里も旅をしてあの多摩川になっているのかと思うと
感慨深いですね。


相当上ってきただけあって景色は良いです。
峠まではあと少し…!


見えた…
見えたぞおおおぉぉ!


16:14、柳沢峠に到着しました!
ここが多摩川と富士川の分水嶺です。
標高1,472m。
JR最高地点の1,375mよりも100mくらい高いです。
奥多摩駅が標高343mなので、
40kmかけて1,131m登ってきた事になります。
自転車で1,000m登るのは正直滅茶苦茶辛かったです。
さて、その苦労に見合うだけの眺望はあるのか…


…!?
……
いや…
何と言うか…
美しさに感動して涙が出たのなんていつ以来だろう…
富士は日本一の山、か…
日本に生まれて良かったなあ…
遅れたり、塩山に抜けるか迷ったりしたけど、
ここに来て本当に良かった。


柳沢峠を越えた後の国道411号線、
通称大菩薩ラインは景色が素晴らしいです。
景色に見惚れて事故を起こしてしまいそうなくらいです。
しかも、とても走り易い。
かなり急な下り坂なので凄くスピードが出ます。
途中、原付と軽自動車を抜かしたので…
ほ、法定速度(50km/h)は多分守っていますよ。
しかし、碌な防寒装備も無くここまで来たから
ただでさえ気温10℃を下回っていそうな夕暮れの山間部で
これだけの速度を出すと手が悴むくらい寒い…
今は日没が迫っているのでこんな速度で走っていますが、
通常の状況では速度を落として安全運転に心掛けましょう
という、説得力皆無の呼び掛け。


甲斐国が見えてきました。


17:00、塩山駅に到着。
夕焼け小焼けの曲が駅前のスピーカーから流れています。
今日も良い日だったなあ…
…帰るか。


17:20発JR中央本線普通立川行きに乗車。
八王子駅で下車して京王八王子駅へと歩き、
京王八王子駅で19:15発京王線特急新宿行きに乗り換え、
調布駅で19:43発京王線快速新宿行きに乗り換え、
19:48、仙川駅に到着。
帰り道でタイヤが1本パンクした…
これがもし道中だったらと思うと背筋が凍りますね。
パンク修理も出来るようにならないと駄目だな…

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