九州旅行第4日目。
6:00、起床。
今回の旅行では一番早い朝です。
手早く支度をして街へ。
通りの横の広場に足湯があります。
ちなみに、指宿駅の駅前にもこんな感じの足湯があります。
指宿は温泉の街でもあるのです。
砂むし温泉が有名ですね。
今回は体験していませんが。
市営温泉前バス停7:03発鹿児島交通東大川行きに乗車。
中学生3人が乗っています。
7:14、山川駅に到着。
海に面した開放感のある駅です。
丁度列車が到着し、高校生で賑わっています。
JR日本最南端の有人駅の標も立っていますね。
列車に乗り換える…のではなく、またバス。
7:17発鹿児島交通山川行きに乗り換え。
路線バスの乗り換えは初めてです。
バスは遅れるし、乗り換え割引とか無いし…
しかし、今回はバスを乗り継がないと間に合いません。
もっと遅い時間なら直行するバスもあるのですが。
7:25、山川桟橋バス停に到着。
船に乗り換えます。
使える公共交通機関は何でも使って行程を組み立てる。
それが田舎旅の醍醐味です。
8:00発なんきゅうフェリーに乗船。
全く同時刻に山川駅から快速列車が発車するので、
船内からその黄色い車体を望む事が出来ます。
いざ、東へ!
うーん、潮風が心地良い。
8:52、根占港に到着。
大隅半島だ!
本土最南端の自治体、南大隅町です。
最果てならではの田舎さから、
観測所等が多かったりします。
この根占は南大隅町の北の端っこですが。
本土最南端の地、佐多岬…
行ってみたいなあ…
しかし、公共交通機関だけでは絶対に行けません。
バス停が遠いとかではなく、
自動車専用道を通らないと行けないのです。
(現在、佐多岬行きの路線バスは存在しない。)
レンタカーは一人で借りると高く付くし…
誰か一緒に行きませんか?
今市バス停から9:55発三州自動車鹿屋行きに乗車。
暫くは海岸沿いを走ります。
航空自衛隊の飛行機!?
鹿屋には自衛隊の基地があります。
本土南端というその地勢から、
戦時中はここから特攻隊が飛び立っていきました。
10:42、鹿屋バスターミナルに到着。
ドラッグストアの裏にあります。
そう言えば、高知西南交通も土佐清水市のスーパーの裏が
バスターミナルになっていたな。
こういうところのバスターミナルは
大型商業施設の裏に建てるのが定石なのかな?
想像よりも遥かに栄えている鹿屋市。
嘗ては国鉄大隅線が通っていました。
ご多分に漏れず廃止されてしまいましたが…
鉄道記念博物館があるそうなのですが、
バスターミナルからは少し離れているので断念。
11:30発三州自動車志布志行きに乗車。
予想よりも遥かに乗客が多いです。
ざっと数えただけでも15人は居ます。
沿道には大型商業施設が幾つも軒を連ねています。
これだけ見ると、廃線になるような場所には見えないけど…
串良の街に入ってきました。
ここからは大隅線の経路とほぼ併走するようになります。
大隅線の痕跡が無いか目を凝らしますが、
何も見当たりません。
鹿児島だし、台風で破壊された?
あの奥の橋梁が廃線跡かな?
12:30、志布志駅上バス停に到着。
鹿屋の方が栄えていたな…
大隅半島の現在の鉄道の終点、志布志駅。
嘗ては大隅線、志布志線も乗り入れる交通の要衝でした。
列車の発車時刻まで時間があるので少し散策します。
鉄道記念公園。
蒸気機関車C58が静態保存されています。
C58に牽引されているのはキハ52。
お前は気動車なんだから自走出来るだろ。
何故かネットで話題の志布志市役所志布志支所。
名前のインパクトにも目が引かれますが、
志布志町が中心街の志布志市の市役所なのに、
何故か志布志「支所」なのです。
市役所本体は鉄道も通わぬ有明町にあります。
志布志町、松山町、有明町が合併して出来た志布志市。
色々大人の事情があるのかな…
戻ってきた志布志駅。
あとはもう帰るだけです。
列車が来るという安心感…
…え?列車が来ない!?
何と、大雨の影響で志布志-南郷が運休。
この程度の雨で運休するんじゃない!
雨だから学校をサボる小学生か!
宮崎港からフェリーに乗らねばならないのに…!
代替バスは無く、JR九州は何の補助もしないとの事。
これがJR九州の裏の顔か…
勿論、日南線の代替になるような路線バスは存在しません。
足りない頭をフル回転し、
観光案内所のおばちゃんの助けも借りながら、
帰宅の代替案をありったけ考えます。
まず思い浮かぶのはタクシーで南郷駅まで向かう案。
しかし、南郷駅までは40km近くあり、
運賃が1万円を軽く超す事は必至。
しかも、南郷駅発の列車に間に合うかどうかも怪しく、
仮に逃したら100km先の宮崎駅までタクシーという事態に。
そうなれば破産してしまいます。
地図を捲りつつ、次に思い付いたのはバスを使う案。
鹿児島空港へと向かうバスが
日豊本線の国分駅を経由する為、
そこで日豊本線に乗り換えれば最安で宮崎に向かえる筈…
しかし、バスは列車との接続を一切考慮しておらず、
日本一鉄道が不便な都道府県、宮崎県の過疎ダイヤも相俟って
国分駅で1時間以上も待たされる事になり、
宮崎駅到着は特急を使っても18:25。
対して、フェリーの出港時刻は19:00。
「出港時刻」というのは船が動き始める時刻だから、
乗船出来るのはどう頑張っても18:40までとの事。
そして、宮崎駅から宮崎港までは
タクシーで順調に行って10~15分。
理論上はギリギリ間に合う計算になるけど、
それは日豊本線が完全に定時運行したらの話。
最早JR九州は信用出来ない!
次に思い付いたのは、飛行機を使う案。
鹿児島空港行きのバスがあるのだから、
それに乗って鹿児島空港まで行き、飛行機に乗れば…
しかし、一体何円かかるんだ?
そもそも、空席はあるのか?
どれもこれも確実性に欠ける…
こうなったら最早賭けるしかないのか?
しかし、失敗した時の代償は余りに大きい…
待てよ、そう言えばここ志布志の交通機関と言えば…
考え抜いて出した結論。
それはフェリーでした。
実はここ志布志港からは
何と大阪港行きのフェリーが出ているのです。
その名もフェリーさんふらわあ。
港は見掛けに依らぬものです。
有難い事に、観光案内所のおばちゃんが
運賃3割引のクーポン券を下さいました。
本当に忝い…
船内はエスカレーター有り、エレベーター有り、
大浴場有り、ゲームコーナー有り、
しかもツーリストクラスも横になって布団で寝られると、
E233系の如きさるびあ丸とは大違いでした。
流石は九州。
最後の最後に晴れたな…
正直に言って、色々と心残りはあります。
でも、こんな景色を見ると
嗚呼、やっぱり旅って良いなぁ…
という気分にさせられますね。
17:55、出港。
さらば、九州!
今回は西半分だったから、東半分もきっと制覇してやる!
その時は晴れてくれよな!
この夜は天の川もはっきり見えるほどの快晴でした。
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