(無題)

バルカン旅行第2日目。

5:05、起床。
手早く身支度を済ませ、出発します。


日の出前なので辺りはまだ真っ暗です。
如何にも欧州らしい街並みだな…


紛争で破壊された建物?
街の至る所に弾痕のような跡があります。
僕が生まれた年まで紛争していたんだよな…


トラムに乗って駅を目指します。
駅前のタバコ屋で切符が買えます。
運賃は1.6KM。


Holiday Inn Sarajevo(ホリデーイン サラエヴォ)。
戦時中に各国のジャーナリストが泊まったホテルです。
戦時中この辺りはスナイパー通りと呼ばれ、
動く物は何もかも狙撃されたという通りです。
丁度僕が生まれた1995年まで…


Novo Sarajevo駅(新サラエヴォ駅)に到着。


昨日のБеоградの駅とは違い、とても近代的な駅です。
紛争で一度壊されたりしたのかな?


コンコース。
ハトが大量に居るのは何故だろう…


時刻表。
Београдはチューリッヒだのテッサロニキだの
国際色豊かな時刻表でしたが、
Sarajevoの国際列車はお隣クロアチアの
Zagreb(ザグレブ)との間にある1往復だけです。


ホームへと向かいます。
夜には来たくない雰囲気だな…


ホーム。
既に列車が入線しています。
6:51発723列車Čapljina(チャプリーナ)行きに乗車。


木造の味のある客車。
車内は真っ暗です。


Sarajevoの街を抜けます。


1つ目の停車駅、Hadžići駅(ハドジチ駅)。


Hadžići駅を過ぎると途端に渓谷になります。
国土の中央をディナル・アルプス山脈が貫く
ボスニア・ヘルツェゴビナは、セルビアとは違い
かなり山がちな地形になっています。


その為、トンネルや非常に高い橋梁が多いです。


謎過ぎる3つ目の停車駅、Bradina駅(ブラディナ駅)。
周囲に人工物が一切見受けられない秘境駅。
おばさんが一人降りていましたが、
一体何処に向かうのでしょうか…
降りてみたい!
しかし、ボスニア・ヘルツェゴビナで秘境駅巡りは
余りに難度が高過ぎるので断念。


Bradina駅を過ぎると更に険しくなります。


突如、眼下に線路が現れました。
上越線みたいに上り線と下り線が別れているのか?


と思いきや、暫く先でUターンして
下に見えていた線路へと下りてきました。


更にもう一度Uターンして…


ここは三段の九十九折りになっていて
高度を稼ぐ形になっていたようです。
意外にもかなりの山岳路線なんだな…


4つ目の停車駅、Konjic駅(コニーツ駅)。
ここから先は1日2往復しか列車がありません。


湖が見えてきました。


6つ目の停車駅、Ostrožac駅(オストロジャツ駅)。
湖畔にある駅です。
降りたい!


かなり高度を下げたので、
川に沿って走るようになりました。
正にエメラルドグリーンだな…


謎多き7つ目の停車駅、
Jablanica Grad駅(ヤブラニツァ・グラード駅)。
駅舎もホームも何もありません。
駅…?
唯一人降りていたおじさんは一体何処へ向かうのか…


石灰岩質の地形になってきました。


10つ目の停車駅、Drežnica Stara駅
(ドレジュニツァ・スターラ駅)。
川辺にある眺めの素晴らしい駅です。
これまた駅舎らしい駅舎はありません。


街が見えてきました。


9:28、Mostar駅(モスタル駅)に到着。
驚くほど時間に正確です。
ŽFBH(ボスニア・ヘルツェゴビナ国鉄)も中々やるな…


東西の文化が混じり合う街、
Mostarにやってきました。
まずは次の街への切符を購入し、
それから旧市街へと向かいます。


日の丸が描かれたバスが走っています。
日本からの援助されたもののようです。


Mostarは山々に囲まれた盆地にあります。
…あれ?旧市街方面ってこんなに人が少ないのか?
と思って近くの人に尋ねてみたら
真逆の方向である事が判明しました。
危ない危ない…


欧風とはまた一味違った街並みです。
オスマン朝時代の影響が残っているんだとか。


そして、これがMostarの代名詞、
Stari most(スターリ・モスト)。
オスマン朝時代の1566年に造られ、
1993年に紛争で一度破壊され、
2004年に復元されたという橋です。
世界遺産にも登録されています。


ボスニア・ヘルツェゴビナは
破壊と創造を繰り返してきたんだな…


Neretva(ネレトヴァ川)を見下ろす店で昼食。


バルカン名物Pljeskavica(プリェスカヴィツァ)です。
初めてまともに食事をしたような気がするな…


Mostarは何故かネコが多いです。
そんなにNeretvaで魚がとれるのかな?


スーパー大好き常滑市民YRが
どうしても入りたいと言って聞かなかったスーパー。
非常に安いです。
ジュース1.5Lが約80円です。
一応ヨーロッパなんだけどな…
意外と残り時間が少ない事に気が付いたので、
急いでバスターミナルへ戻ります。


12:30発Dubrovnik(ドゥブロヴニク)行きバスに乗車。
運賃は€17.5。
ユーロ払い出来ました。


国境を越えます。
さらば、ボスニア・ヘルツェゴビナ…!


という訳で、本旅行3つ目(UAEを合わせると4つ目)の国、
クロアチア共和国にやってきました。
EU圏です。
通貨はユーロではありませんが。
3ヶ国とも通貨が違う上に
全て日本では両替出来ないんだよな…
(セルビア…ディナール、
ボスニア・ヘルツェゴビナ…マルカ、
クロアチア…クーナ)


Dubrovnikへ向かう途中に
10kmほどボスニア・ヘルツェゴビナ領内を通りますが、
ここでは出入国審査はありません。
面倒臭がっているのかな?


暫く進むとアドリア海が見えてきました。
綺麗だなー。


と喜んでいたら、向かう先に暗雲が。
やめてくれよ…
外が良く見えないくらいの大雨になりました。


15:36、Dubrovnikに到着。
(ザグレブ時間 GMT+2.0h)
アドリア海の真珠、Dubrovnikです。
雨雲を抜けたのか、雨も大分収まりました。
バスターミナルで日本円を両替。
…後々知った事ですが、
このバスターミナルのレートは最悪なので
旧市街随所にある両替所で両替した方が良いです。


港町Dubrovnik。
豪華客船が入港していますね。


ホテルのある旧市街に向かって歩きます。


新市街の半島の根元を横断するので
かなりの坂を越えます。


旧市街が見えてきました。
正に地中海といった感じの街並みです。


城壁の中の旧市街へと進みます。


おー、良いですねー。
何処を撮っても画になります。
この路地に今夜の宿がある筈なのですが、
全くそれらしきものが見当たりません。
“Apartment”という札のある扉はあったのですが、
鍵が掛かっています。
おかしい…
人の気配が無い…
まだ時間が早いのか?
でも、ホームページには13:00からチェックイン可とあるし…
と悩んでいたら、
下の路地からお姉さんが上がってきて
扉の鍵を開けてくれました。


テラスの付いた素晴らしい宿です。
いやー、Dubrovnikは良い街だなあ…


ホテルで一休みしたら、街へと繰り出します。
ここDubrovnik旧市街は街全体が世界遺産になっています。
世界遺産にはガッカリなものも多いですが、
ここは世界遺産の名に恥じませんね。


Velika Onohrijeva fontana(オノフリオ噴水)。
水を汲んでいる人が居たので飲んでみました。
余り冷たくないです。
大半の人は手を洗っているだけだけど、
飲んでも大丈夫だよな…


旧市街から北を見るとSrđ(スルジ山)が聳えています。
登る事が出来るらしいので行ってみます。
ロープウェイがある…
のですが、登山道もあるらしいので
迷う事無く登山道へと向かいます。


まずは登山口へ達する為に裏路地を歩きます。
…こっちで合ってるよな。


途中に見晴らし台のような場所がありました。
一々画になる街だな…


車道に出て来ました。
あれ?登山道って車道の事?


と思いきや、ちゃんと登山口がありました。
でも、本当にここなのかな?
地雷臭がするけど…
…バルカンで「地雷臭」は洒落になりませんね。


取り敢えず、登ってみます。
余り傾斜はキツくありませんが、
日本での高地のようにゴツゴツで歩きにくいです。
標高は100m以下なのですが…


日が陰ってきた…
急いで登らないと。


森が途切れて視界が開けて来ました。
もう森林限界?


Dubrovnikの夕陽…
綺麗だ…
ここまで来た甲斐があったな…


素晴らしく眺めの良い登山道です。
こういう登山道は展望の良い稜線と同じくらい好きです。
他に誰も居ないのが不思議でなりません。
その分、雄大さが増して尚良いですが。


うぬ、雨が降り出してしまった。
急いで頂上に辿り着かねば!


何とか頂上に着きました。
疲れた…


Srđから見下ろしたDubrovnikの街。
登山道途中の方が景色が良かったですね。


日が沈んだし、雨が降っているし、疲れたし、
帰りはロープウェイを使う事にします。


あの道を登ってきたんだな…
ロープウェイはものの2,3分で麓に到着しました。
早い!


宿で一休みしたら、夕食を求めて再び街へ。
夜のDubrovnikも趣があります。


港までやってきました。
100万クーナの夜景?
ここにレストランがあったので食べる事に。


Dubrovnikのシーフード。
流石はアドリア海の港町、美味しい!
港町は良いですねー。


Dubrovnikもネコが多いです。
バルカンはネコが多いのかな?
ISが「猫術部だ!」とか言って写真を撮りまくっていました。
逃げられていましたが。
この後は宿に戻って泥のように寝ました。

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