基礎化学実験第9回目。
今回の主題は「無機陽イオンの定性分析Ⅲ」。
遂に来ました、未知試料の定性分析です。
未知の金属イオン3種類が含まれた試料を渡され、
含まれているイオンを定性分析によって当てる実験。
高校時代は同じ実験で居残りさせられたという
苦い経験のあるトラウマ実験です。
しかし、今回は炎色反応を要するイオンや
居残りの原因になったZn2+は存在しない!
リベンジしてやる!
僕が選んだのは59番の試料。
黄色いです。
無色透明でなくてまずは一安心。
この色はFe3+か…
Ag+は残念ながら含まれていませんでしたが、
順調に含有イオンの特定を進め、Cd2+を検出し、
後はⅢ、Ⅳ属の分析を残すのみというところで、
ツルッ
あっ
しまった!
Ⅳ属を含んでいるかも知れない濾液をぶちまけてしまった!
まずい…仮にⅢ属が2種類以上含まれていなかった場合、
最初からやり直さなければならない…
色からして明らかだけどFe3+は検出されたから、
あとはAl3+かCr2+かNi2+が含まれていれば…!
…駄目だー!
Ⅳ属のBa2+かCa2+だー!
やり直しだー!
始めから塩基性にした試料に
チオアセトアミドを入れてぐつぐつ煮込み、
Cd2+とFe3+を一気に沈澱させてから
濾液へ直にシュウ酸アンモニウムを加えて
シュウ酸カルシウムの沈澱を得、
何とか3種類のイオンの検出に成功しました。
左から、シュウ酸カルシウム、試料、
硫化カドミウム、チオシアン化鉄(II)です。
Cd2+とFe3+を同時に沈澱させたのが功を奏したのか、
75分繰り上げで終了しました。
今の僕は高校3年の頃の僕とは違う!
(無題)

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