(無題)

Aufwiedersehen Tokyo!
今日は東京に居る年内最後の日。
東京での冬休みも程々に、半田へと帰省します。

4:05、起床。
ね、眠い…
昨夜はデジカメの設定とかをしたので就寝が遅くなり、
正味4時間も寝ていません。
今日3時間しか寝てないぜ!とか
自慢にもならない滑稽な自慢をする人が居ますが、
何故それで生きていられるのか理解出来兼ねます。
5:11発京王線各停新宿行きに乗車。
新宿駅で5:41発中央本線各停東京行きに乗り換え。

東京駅。
日本の全鉄道路線の中心。
自然と気持ちが高ぶります。
東海道本線での東京-愛知間の移動も、
中央本線での帰省もやった事があるので、
今回は新幹線を使って帰省します。


新幹線(東海道新幹線とは言っていない)
直帰は馬鹿らしいので、やっぱり寄り道します。
北陸新幹線あさま501号に乗り換え。
初の北陸新幹線です。
「長野新幹線」は正式名称ではないですよ。
再来年春に長野-金沢間が開通するので
そろそろ通称でも無くなります。
中央リニア新幹線に続き長野県がゴネて
「北陸新幹線(長野経由)」
という表記になるらしいですが。
念の為、東京駅から指定席券を買ったのですが、
うーん、大宮駅から自由席でも十分だったな…
以前、新横浜からのぞみ号に自由席券で乗った時
座れずに名古屋まで2時間立ち続けた事があるので、
それ以来新幹線の自由席はトラウマになっています。
まぁ、折角指定席で座れたし、眠いので寝ます。
しかし、高崎駅で起床。
ここは起きねばなりません。
何と言っても、日本の鉄道史上最も有名と思われる
碓氷峠越えをするのですから。


北陸新幹線の前身、信越本線。
その随一の難所が横川駅と軽井沢駅の間にある碓氷峠。
長きに渡る協議と難工事の末に何とか開通したものの、
最大で66.7‰というその勾配は
普通の鉄道で上るには余りにも急過ぎました。
アプト式と呼ばれる特殊な機関車が用意される事で
この難攻不落の峠は遂に鉄道によって越えられたのです。
このアプト式電気機関車は
横川-軽井沢間の為だけに作られたのですから
如何にこの碓氷峠が凄かったのかが分かります。
しかし、時は流れ平成9年。
北陸新幹線が長野まで部分開通した際に
豪雪、崖崩れ、アプト式電気機関車の維持費と
とにかくお金のかかる存在だった碓氷峠越え区間は
その役割を終えたとして廃線になったのです―


そんな碓氷峠越えも今となってはネタの提供者。
碓氷峠越え直前に作られたこの安中榛名駅は…
まぁ、気になる人は調べてみて下さい。
通称、「新幹線の秘境駅」です。


国境の長いトンネルを抜けると、そこは雪国だった。
本当に雪国だ…!
この文は北陸新幹線の前身である信越本線ではなく
上越新幹線の前身である上越線の描写だそうですが。


8:05、長野駅に到着。
そう言えば、車内検札が全く無かったな…
在来線に乗り換えます。


8:12発信越本線妙高1号直江津行きに乗り換え。
特急列車みたいな出で立ちですが、普通列車です。
この車両、鉄道ファンの間では結構垂涎の的。
僕の目的は車両ではなく路線そのものですが。


信越本線長野-直江津間、
並びに北陸本線直江津-金沢間は
再来年春の北陸新幹線延伸に伴って
JRから経営分離される事が決定しているのです。
(写真は北陸新幹線延伸区間。)
そうなると青春18きっぷは使えない…
じゃあ、いつ行くか?
今でしょう!


三才駅。
面白い名前だったので。


飯山線と別れ、鳥居川沿いを行く。
雪がどんどん深くなってきました。


これが本物の銀世界…!
地面だけでなく空も含めて真っ白です。


この辺りから新潟県。
視界まで真っ白になってきました。
ちなみに、世界で最も降雪量が多いのは
南極でも、北極でも、シベリアでもなく
この新潟県なんだそうです。


銀世界(迫真)
踏切があったけど、一体何処に道があるんだ…
雪なんて年1回降るかどうかの半田出身の身としては
新鮮過ぎる光景です。
ここで降ろされたら遭難する自信がある。
凍死しそう(小並感)
ただ、列車の中は寧ろ暑いくらいです。
シベリア鉄道も列車内は半袖で過ごせるらしいですね。


二本木駅。
大した勾配でも無いのにスイッチバック駅です。


新井駅を過ぎて平野に出てくると雪は無くなりました。
新潟でも平野部はそこまで豪雪地帯ではないのかな?


9:41、直江津駅に到着。


9:46発北陸本線普通富山行きに乗り換え。
思っていた以上にギリギリな乗り換えだったので
こんな写真しか撮れませんでした…
このベタ塗り車両で察しが付いたかも知れませんが、
ここからはJR西日本になります。


冬の日本海。
波立っています。


筒石駅。
トンネルの中にある珍しい駅です。
トンネルの中にある駅の他の例としては
上越線土合駅海峡線竜飛海底駅などがあります。


節電の為の消灯…
ではなく、デッドセクションによる電源切り替え。
糸魚川駅で直流電源から交流電源になります。
糸魚川-静岡構造線は色々なものの境目なのです。


糸魚川駅で特急はくたかの通過待ち。
右に見えているのは北陸新幹線の糸魚川駅です。
北陸新幹線が延伸したら北越急行はどうなるのかな…


10:48、親不知駅に到着。
天険親不知です。
この親不知は鉄道に限らず古くから難所として知られ、
越後で落人として暮らしていた平頼盛の元へと
奥方がやってこようとした際、
この親不知で子供を波に攫われ
「親知らず 子はこの浦の 波枕
越路の磯の 泡と消え行く」
と詠んだ事からその名が付いたとも言われています。
北陸は難所が多過ぎって、それ一番言われてるから。


駅のホームでも波の砕ける音がはっきり聞こえます。
ゴオォォォ…ドドォォォ…ザパァァン…


親不知駅外観。
戸の建て付けが悪いです。
兎にも角にも海に向かって歩いてみます。


余りに地形が険し過ぎる所為か、
一般道まで立派な高架になっています。
波打ち際には行けなさそうだな…


いや、行かなくて良いか。
冬の日本海は荒々しいです。
でも、冬の日本海側にしては
例外的に天気が良くて良かったです。


天険子不知。
親不知の東にあります。
実は、親不知駅は親不知よりも子不知に近いです。


北陸街道から見た親不知駅。
遥か向こうに天険親不知が聳えます。
親不知も行ってみたかったのですが、
列車の時間的に断念。


これは…
子不知海岸の波打ち際に下りられるのか?


うぉっ!
凄い迫力だ!
昔はこんな波打ち際を歩いていたのか…
そりゃあ子供も攫われるわな…


11:31発北陸本線普通富山行きに乗車。
親不知に行きたい衝動に駆られましたが、
ここはぐっと堪えて先へ進みます。


12:34、富山駅に到着。
若干時間があるので駅の外に出てみます。


富山県はどういう訳か路面電車が発達しています。
この富山地方電鉄富山市内軌道線に加え、
富山ライトレール富山港線、
それに万葉線(高岡市)が現役で走っています。
今回は乗りませんが。


12:55発北陸本線普通高岡行きに乗り換え。
こいつか…
富山以西は大阪圏という事でしょうか?

13:13、高岡駅に到着。
ここが今旅行最大の時間勝負です。
次の列車が発車するまでの42分間で
昼食を済ませなければならないのです。
という訳で、駅前の商業ビルへダッシュ!


富山ブラックラーメン(黒醤油ラーメン)。
富山のB級グルメという事で食べてみました。
見た目に依らず、スープはそこまで鹹くない。
どちらかと言うと、載せられているネギや
沈澱している大量のコショウの方がずっと辛い。
…まぁ、色以外は普通の醤油ラーメンですね。
食べ終えたら駅へとダッシュ!


ちなみに、これが高岡市の路面電車、万葉線です。


13:55発城端線普通城端行きに乗車。
この城端線は何処と無く地元の武豊線に似ています。
盲腸線、単線非電化である事を始めとして、
19世紀に全通(武豊線1886年、城端線1898年)、
貨物営業(武豊線大府-東成岩、城端線高岡-二塚)等々。
列車本数は武豊線の方が段違いに多いですが。


城端線が走る砺波平野は
日本では珍しい散村で有名だったりします。
散村らしい散村なんてここくらいしかないので、
試験で散村を選ぶ問題が出た時は
城端線が入っているものを選べばOKです。


二塚駅。
ここから貨物列車が出ています。
奥にある側線みたいなのがヤード…?


砺波駅。
クラスメートの実家がこの辺りにあるんだとか。
こんなところに住んでいるのか…
良いなー。


14:48、城端駅に到着。


城端駅外観。


駅構内にあったポスター。
ご当地アニメか…
半田にも知多娘がありますから親近感が湧きます。


山がすぐそこまで迫っています。
これは半田と大分違いますね。
世界遺産をやたら推しているので、
城端に世界遺産があるのかと思ったら五箇山の事でした。
…城端は特に見るものが無いですね。
ここは半田と似て(ry
折り返し15:15発城端線普通高岡行きに乗車。

16:03、高岡駅に到着。

16:11発氷見線普通氷見行きに乗り換え。
目まぐるしく乗り換えを繰り返していますね。
今日はこれが最後の乗り換えです。
まさかの忍者ハットリ君列車。
氷見は藤子・A・不二雄の出身地なんだとか。
アナウンスも忍者ハットリ君という
JR西日本らしからぬ力の入れっ振り。
ただ、列車のエンジン音が五月蝿くて聞き取れない…


氷見線も普通のローカル線だろうと思ったら、
まさかの工業地帯路線。
これは意外だったな…


越中国分駅の辺りからは普通のローカル線になります。
これは雨晴海岸。
雨が晴れて欲しいものですが…


16:38、氷見駅に到着。
大賑わいです。
ここで親と合流しました。
そう、柄にも合わず新幹線なんかに乗って
いつに無く早い時刻で最終目的地に来たのはこの為。
帰省ついでに北陸を旅行すると話したら
一緒に来る事になって、
僕のハードスケジュールに乗っかるとは
我が親ながらチャレンジャーだな…
と思ったのですが、やはりそんな事は無く、
上越新幹線→特急はくたか→レンタカーという
所謂「定石」的な別行程でやってきて合流しました。
一人旅大好きな僕が何故親と合流したのかって?
食べ物には目がありませんからね。
氷見と言えば寒ブリ!
今回の旅行の目的の大半を
占めていると言っても過言ではありません。
しかし、寒ブリは高い…
…後はお察し下さい。


これが氷見の寒ブリです!
脂がのっているのに全く諄くない。
筋も一切無い。
これだけ厚い刺身なのにペロリと食べられてしまう。
何て美味しいんだ…!


ぶりしゃぶ。
吟醸酒粕風味出汁がまた美味しい。
いやぁ、良いなぁ…
この他にも寒ブリを思う存分堪能しました。
いつに無く贅沢な旅行ですね。
親に感謝です。
偶にはこういう旅行も良いものです。

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