(無題)

九州北部・山口旅行第3日目。
6:20、起床。
7:00で良かったのに思いがけず早起きしてしまった…
折角だし、もう一度温泉に入るか。
という訳で朝風呂。
優雅な朝だ…
カメラの充電が失敗していた事にも気付きましたが、
この時間を使って応急充電出来ました。
早起きは三文の得なり。


宿の部屋からは美祢線が見えます。
良い立地です。


8:00発美祢線普通厚狭行きに乗車。


恐らく、今回の旅行最大のローカル線です。
同じ中国地方の木次線とかに比べると見劣りしますが…


8:30、美祢駅に到着。
名実共に美祢線の中心駅です。
列車交換出来ませんが。
…失念して撮り忘れていたので、
再び戻ってきた時の写真です。


8:44発サンデン交通秋芳洞行きに乗り換え。
8:50になってもこのバスが来なくて、
代わりにバイパス経由西市行きとかいう
謎のバスが先に到着して焦った。
バスの定時性の低さに激おこを禁じ得ません。
まぁ、海外に行けば鉄道でも
10分なんて誤差の範囲内というレベルだけど。
日本の鉄道に慣れると時間に五月蝿くなります。


9:11、秋芳洞バスセンターに到着。


本日最初の目的地は秋芳洞です。
日本三大洞窟の一つ。
同じく日本三大洞窟の龍泉洞にも行ったから、
もう一つ高知県の龍河洞に行けば制覇か。
美祢線乗車証明書を見せると
入洞料を割り引きしてくれます。
…と言うと恰も入念に下調べしたかのようですが、
昨日美祢線の列車に乗って初めて知りました。
秋芳洞へは是非美祢線で!


それでは、入洞!


おー、大きい。
龍泉洞は細く長い感じでしたが、
秋芳洞は非常に太いです。
あと、龍泉洞みたいなライトアップは無いです。


長渕。
岩が宙に浮かんでいる!?
あ、水面に反射しているのか。
細波一つ立っていないな…


百枚皿。
これが出来上がるのに一体どれだけの年月を要したのか…
悠久の時間による芸術か…


大黒柱。
何だか頼り無い大黒柱だな。


黄金柱。
こっちは丈夫そうです。


岩窟王。


最深部まで行った後引き返し、
途中にあったエレベーターで地上へ。
ここから丘を登ります。


秋吉台です。
地理の授業でやりましたね。
日本にある代表的なカルスト地形です。
この真下に秋芳洞があります。


ドリーネ(小凹地)。
大きさ順にドリーネ<ウバーレ<ポリエです。


日本とは思い難い風景だな…
ちなみに、この秋吉台を貫く道路があったりするので
運転免許を取った人はドライブしてみると面白いかも。
カルスト地形を楽しんだら、バスセンターに戻ります。
土産物屋には鍾乳石だの鉄鉱石だの
地球物理学系の人が喜びそうなものが山盛りでした。
僕は興味が無かったので買いませんでしたが。
理Ⅰには色んな流派があるのです。


12:13発サンデン交通下関行きに乗車。


12:41、美祢駅に到着。
列車到着まで2時間待ちます。
ちょっと接続悪過ぎんよー。
鉄道→バスの接続しか考慮されていないからな…
もう少し停車時間を延ばして
バス到着→列車到着→列車発車→バス発車
みたいな感じにしてくれれば
どちらの乗り換えもスムーズに出来るのに…
仕方無いので、駅前のラーメン屋で昼食を済ませ、
美祢駅でのんびりしながら列車を待ちました。


14:41発美祢線普通厚狭行きに乗車。


JR西日本はローカル線の保線をする際、
真っ昼間の列車を運休して
代行バスにするという暴挙に出るのですが、
不遇な駅は代行バスが停まらなかったりします。
この湯ノ峠駅もその一つ。


15:07、厚狭駅に到着。
新幹線も停まる駅です。
その割には、思っていたより田舎だな…
ここでは34分待たされます。
天下の山陽本線に乗り換えるというのに…
JR西日本には接続という概念が欠落しているんですかね?


保線員が線路の草刈りをしていました。
植物の生命力を舐めると痛い目に遭います。


15:41発山陽本線普通新山口行きに乗り換え。
まさかの117系。


何だ、山陽本線割と普通にローカル線じゃないか(呆れ)
制限速度の速さと複線である事を除けば
山陰本線を馬鹿に出来ないレベルだな…

15:47、小野田駅に到着。
今度は27分待ちです。
まぁ、せかせかしても仕様が無いですね。

小野田駅3,4番線ホームの自動販売機。
この10円の価格差は一体何から生じているのか…


16:14発小野田線普通宇部新川行きに乗り換え。
クモハ123系というオンボロ年代物の車両です。
JR東海からはとうの昔に姿を消しており、
今年3月のダイヤ改正でJR東日本からも消えたので
残っているのはここJR西日本だけという車両です。
車両マニアだとこの車両に乗る為に
わざわざやってくる人も居る…のかも。
JR西日本広島支社ではバリバリの現役車両ですが。
まぁ、僕は車両にはそんなに興味がありません。
ここをE233系が走ったりしたら嫌ですけどね。


小野田線は湾岸工業地帯を走るローカル線です。
ちょっと鶴見線に似ていますね。
ただ、あそこまでガチな工業路線ではなく、
今は地元の通学路線としての色が強いです。


16:28、雀田駅に到着。
この旅行最後の散策をします。
締めは鉄道ネタです。


雀田駅外観。
ギャルが駅のコンセントで携帯電話を充電していました。
お家に帰ったらどうだろう(提案)


雀田駅の駅前に居た犬。
駅犬?
一応、首輪はしています。


ここ山陽小野田市は工業が盛ん。
中でも宇部興産が絶対的な力を持っています。
宇部興産はセメントを作ったりする会社。
当然、原料となる石灰石が必要で、
嘗ては美祢線を使って石灰石を運んでいたのですが、
国鉄の運賃値上げや度重なるストライキにより
ブチ切れた宇部興産は何と自前で28.27kmもの私道を建設。
「公道じゃないから何しても自由だもんねー」
と法外なデカさのトレーラーをバンバン走らせ
大量の石灰石を輸送するようになりました。
その宇部興産専用道路がこれです。
トレーラーも見えますね。
このトレーラー、大き過ぎて道交法に触れるので
公道を走る事は出来ません。
あと、一般道との交差点には
一般車進入防止用の踏切があります。
凄まじいな…
そこまでするならいっそ鉄道を敷けば良かったのでは…


小野田線との立体交差。
うーん、完全に小野田線が圧倒されている…


ちなみに、手前に映っていたのは第4種踏切です。
さて、宇部興産専用道路には別れを告げて
港の方へと歩いてみます。


沿道にあった山口東京理科大学。
山口なのか東京なのか、これもう分かんねえな。


小野田浜河内簡易郵便局。
こんな郵便局がまだ残っていたのか…!


浜河内駅。
小野田線の駅です。


臨海工業地帯が近付いてきましたね。


目的地が見えてきました。


着きました!
長門本山駅です!
山陽本線の支線的な扱いの宇部線
の支線的な扱いの小野田線
の支線である小野田線本山支線の終点です。


模型みたいな可愛らしい駅。
勿論、わざわざ訪れたのには理由があって…


見よ、この時刻表を。
1日3本。
あの鶴見線大川支線的な存在ですね。
ただ、1日3本の駅にしては極めて珍しく、
通学の足としてしっかり利用されているようです。
駅前に自転車が6台ほど停めてありました。
列車を逃したら一大事だな…


この長門本山駅、嘗ては海底炭田から出炭した石炭を
輸送する貨物駅としての役割があったそうで、
その名残からか海が非常に近く、
ホームから周防灘を望む事が出来ます。
夕陽が綺麗だ…
…ちょっと海岸まで歩いてみるか。


美しい…
空が虹色にグラデーションして…
何て美しいんだ…
今回の旅行では美しいものを沢山見られたな…


そして、陽は沈んでいった…
…駅に戻るか。


丁度列車がやってきました。


18:17、列車が到着。
女子高生達がぞろぞろと降りてきました。
本当に本山支線で通学しているのか…


違うアングルから。


違うアングルから その2。


模型みたいだったので
ミニチュアライズモードで撮ってみました。


そうこうしている内に月が出てきました。


そう言えば、今夜は中秋の名月か…
まさかこんなところで拝む事になろうとは…
一人で見たって月は綺麗です。


18:37発小野田線普通宇部新川行きに乗車。
実は、この列車に乗っても
ギリギリ今日中に半田へ帰る事が可能です。
この事実を知った時、僕は神に感謝しました。


クモハ123系は窓が開きます。
夜風が心地良いです。


浜河内駅と中秋の名月。


雀田駅で18:45発小野田線普通新山口行きに乗り換え。


19:50、新山口駅に到着。
新幹線のぞみ停車駅なのに予想外にショボい…


20:05発山陽新幹線のぞみ96号名古屋行きに乗り換え。
今回の旅行で最も乗車時間が長いのがこの新幹線です。
飛行機だと全然分からなかったけど、
山口県って遠いんだな…

22:50、名古屋駅に到着。
22:58発東海道本線新快速豊橋行きに乗り換え、
大府駅で23:16発武豊線普通武豊行きに乗り換え、
23:40、半田駅に到着。


こうして今回の旅行は終わりました。
今回はいつに無く余裕たっぷりな行程で、
いつに無く歩きまくって、
いつに無く贅沢をして、
そして、いつに無く美しいものを見た旅行でした。
温泉旅行というのも中々良いですね。
…この旅行が世間一般で言うところの
「温泉旅行」に分類されるかどうかは微妙ですが。

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