僕は今!
18歳!
青春真っ盛り!
青春の夏!
となればする事は唯一つ!
海へ行くぞ海へ!
青春18きっぷを今使わずしていつ使う!
4:00、起床。
滅茶苦茶早い時刻のようですが、
ワンゲルだと良くある、というか遅いくらいなので
そんなに眠くはありません。
5時や6時に起きるよりは3時や4時に起きた方が
非日常度が増す分、却って目が覚めるものです。
マツムシが鳴いているな…
5:11発京王線各停新宿行きに乗車。
新宿行き始発列車です。
始発なのに座れないのか…(困惑)
東京の朝は早い。
新宿駅でJRに乗り換え。
青春18きっぷに入鋏(押印)してもらいます。
朝5時台だというのに、この人の多さは何だ…
流石は利用者数世界一の新宿駅と言ったところか。
5:43発総武線各停千葉行きに乗車。
座れたので終点まで寝ます。
千葉駅で6:58発内房線各停館山行きに乗り換え。
内房線なんてどうせガラガラのローカル線だろう、
と思ってホームに行ってみたら、
反対側の線路まではみ出さんばかりの行列。
東京方面の列車も来るホームだし、それかな?
と思いきや、全員僕と同じ列車に乗り込みました。
こんなに混むのか、内房線…
千葉を舐めていたな…
五井駅では小湊鉄道が分岐します。
こちらは本物のローカル線です。
予想通りガラガラでした。
これもいつか乗りたいな…
最初に乗客がごっそり減ったのは姉ヶ崎駅。
姉崎火力発電所等がある京葉臨海工業地帯の一角です。
京葉臨海鉄道という臨海鉄道も走っているのですが、
残念ながら見られませんでした。
木更津駅。
これまたローカル線の久留里線が分岐します。
kuni辺りは間違い無く、僕が千葉へ行くと聞いたら
この久留里線に行くものと思った事でしょうが、
期待を裏切って内房線に乗り続けます。
久留里線もいつか乗りたいけどな…
君津駅を出るといよいよ単線になります。
乗客は余り減っていませんが。
次の青堀駅で全員が座れるくらいまで減りました。
上総湊駅の辺りから海が見え始めます。
良いですねー。
8:22、浜金谷駅に到着。
外から見た浜金谷駅。
良い駅舎です。
金谷の町を歩きます。
いやぁ…海沿いの町って良いなぁ…
心の中で故郷の知多半島と重ねているのか、
何だかとても懐かしいというか、童心に返ったようです。
さて、海が海がと言ってきましたが、
ここから山登りをします。
鋸山という有名な山です。
中々の急登です。
しかし、ワンゲルの山行に比べたら屁みたいなもの…
なのですが、如何せん標高が低いので暑いです。
あと、マムシ注意の看板があってビビりました。
それにしても、有名観光地の筈なのに誰も居ないな…
その方が楽しめると言えば楽しめるけど。
まぁ、ロープウェイがあるから
こんなルートで登る物好きは居ないか…
汗だくになりながら登る事25分。
日本寺北口管理所に到着。
百尺観音。
おぉ…圧巻だな…
…しかし、汗をかいた!
シャツが汗でびっしょりになってしまった…
誰も居ない事だし、ちょっと脱いじゃうか。
フゥー、涼しい!
…ん?足音?
ヤバい!
来たのが老夫婦だったので助かりましたが、
もう少しで通報されるところでした。
外で脱ぐのは気を付けた方が良いですね。
百尺観音の上の展望台から見た景色。
久里浜が見えます。
良い景色だ…(恍惚)
この鋸山には超有名な絶景ポイントがあるのですが…
うーん、折角なら自分も写真に入りたいのだけど…
この展望台から丁度撮影出来る位置か。
…セルフタイマー(10秒)をセットして
全力疾走すればギリギリ行けるか!?
100m13.8秒の脚を見せてやんよ!
間に合った…!
鋸山の名所、地獄覗きです。
先程の百尺観音を覗いてみた。
タマヒュンですね。
金谷の町を俯瞰してみた。
良いロケーションだなぁ。
びわのかき氷。
火照った身体に何よりのご褒美。
贅沢な時間だなぁ…
帰りはロープウェイを使います。
疲れたから…というよりは、
行きはお金が無かったので登山しました。
昨日青春18きっぷを買って、
銀行からお金を下ろすのを忘れていたんだよな…
10:15発のゴンドラに乗り込みました。
ちなみに、鋸山ロープウェイの切符は
硬券に入鋏式で記念持ち帰り可という、
何とも鉄の心を掴む仕様になっています。
ロープウェイの癖に心憎いじゃないか…!
麓まで下りてきました。
浜金谷駅に戻ります。
磯の香りにトンビの鳴き声…
思わず笑みが零れます。
涙まで零れてきそうです。
素晴らしい…
これこそ僕が夢に描いていた大学の夏休みそのものだ…!
10:36発内房線各停館山行きに乗車。
まさかの8両編成。
千葉って意外と凄いんだな…
本来は12時台の列車を使うつもりだったのですが、
予想外に鋸山登山がサクッと終わってしまったので
予定を前倒ししました。
ワンゲル部に入った甲斐がありましたね。
11:00、館山駅に到着。
ここからバスに乗ります。
11:15発JRバス関東安房白浜行きに乗車。
11:51、野島崎灯台口に到着。
お腹が空いたので、昼食にしたいと思います。
近くの食堂に入って注文した、あじのたたき定食。
うーん、美味しい!
こんなに美味しい海鮮は久し振りだ…!
東京だと、美味しい海鮮は馬鹿みたいに高いからな…
ご馳走様でした。
さて、お勘定するか…
…あれ。
確かもう1枚500円玉があった筈…
待てよ、さっきのバスの運賃が580円だから…
しまった!
お金が足りない!
クレジットカードやQUOカードが使える訳無いし…
絶体絶命…!
仕方無いので、店員さんに近くの銀行の場所を訊き、
学生証を預けて必ず戻ってくる旨を伝え、
千葉銀行白浜支店に走りました。
人の良い店員さんで本当に良かった…
東京だったら通報されるところだったな…
店員さんに感謝しつつ店を後にしたら、
野島崎灯台に向かいます。
ここは上まで上る事が出来るという珍しい灯台です。
…今知りました。
折角なので上ってみる事に。
受付のおばちゃんに
「東大が好きなのかい?」
と言われて、
何故僕の大学を知っているんだ!?
と吃驚しましたが、良く考えてみたら
「灯台が好きなのかい?」
という意味でした。
「僕も半島出身なので。愛知県知多半島の。」
と答えておきました。
灯台の上より。
野島崎が一望出来ます。
今度は野島崎を歩いてみます。
房総半島最南端の地。
つまりは関東最南端の地でしょう。
離島を除いて。
僕は今、関東に居る誰よりも南に居ます。
遥かなる太平洋。
海は何処までも紺碧に染まっていた―
泳いだら気持ち良さそうだけどなー。
この辺りは岩海岸なので海水浴には適しません。
岬を堪能したらバス停に戻ります。
14:12発JRバス関東館山駅行きに乗車。
行きのバスは満員でしたが、
帰りのバスは僕を含めて乗客5人でした。
館山駅で買ったびわサイダー。
南房総はビワが名産です。
…今知り(ry
館山駅で15:10発内房線各停安房鴨川行きに乗車。
千倉駅から先は車窓に太平洋が見えるようになります。
安房鴨川駅で15:52発外房線各停千葉行きに乗り換え。
鴨川シーワールドの鴨川です。
僕は水族館には興味が無いので行きませんが。
じゃあ、このまま帰るのか、って?
いえ、最後に一つ、目的地が残っています。
トンネルと抜けるとそこは…
16:07、行川アイランド駅に到着。
外房線で最も利用者数が少なく、
秘境駅と呼んでも恐らく差し支えないであろう駅。
こんな駅には誰も居ないだろwww
と、高をくくっていたら、
待合室で高校生のカップルがいちゃついていました。
駅でそんな事をしてはいけない(戒め)
あーもう(雰囲気が)滅茶苦茶だよ。
と思っていたら、向こうも同じ事を思ったのか、
そそくさと帰っていきました。
やったぜ。
気を取り直して駅名標。
「アイランド」がきちんと英語表記の
“island”になっているのは評価に値しよう。
良く見ると、修正テープの下に
“airando”の文字が透けていますが。
駅舎(待合室)。
やけに新しいです。
さては、前の駅舎がどう仕様も無く老朽化して
仕方無しに建て替えたな…
ちなみに、この駅が何故行川アイランドという
ちょっとおかしな名前なのかというと、
実は戦後すぐの時代、ここはGHQ直轄の
行川島という軍事島になっており、
連合国軍しか出入り出来なかった為、英語名を
…というのは真っ赤な嘘で、
嘗てここに行川アイランドという
テーマパークがあったからなのです。
国鉄がテーマパークの名前を駅名にした珍しい駅。
このテーマパーク以外周りに何も(ry
では、その行川アイランドはどうなったのか?
これがその行川アイランド跡地。
経営破綻で閉園というお決まりのパターンです。
行川アイランドへと続いていたトンネル。
怖い(確信)
ヒグラシが喧しく鳴いています。
トンネルの向こうを10倍ズームで撮ってみた。
トンネルの中からは肌寒い風が吹いてきます。
そろそろ行こうか(震え声)
行川アイランド駅に戻って
1時間程のんびりするのも乙なものですが、
生憎飲料の調達を忘れてしまい、
剰え喉が渇いてきたので
商店を探して隣駅まで歩く事に。
途中にあった土産物屋で買ったびわソフト。
いやー、暑い中歩いてきたから余計に美味しい!
コーンが欠けているから、と
価格を15%引きしてくれました。
山間を走る外房線。
ん?この下り列車は僕が乗ろうとしている上り列車と
行川アイランド駅の1駅か2駅手前で交換する筈…
結構時間が危うい!?
何とか列車が来る前に隣駅に辿り着きました。
べ、別にまた来るって約束はしないんだからね!
気が向いたら来てやるだけなんだから!
勘違いしないでよね!
17:18発外房線各停千葉行きに乗車。
さらば、南房総よ…!
上総一ノ宮駅で18:06発外房線快速東京行きに乗り換え、
錦糸町駅で19:25発総武線各停中野行きに乗り換え、
御茶ノ水駅で19:35発中央本線快速高尾行きに乗り換え、
新宿駅で19:53発京王線各停橋本行きに乗り換え、
20:16、仙川駅に到着。
こうして、今回の旅行は幕を閉じました。
南房総…
良いですね、惚れました。
故郷の知多半島を重ねていたからなのか、
単に南房総の良さ故なのかは分かりませんが、
身体の内から喜びが溢れてきたというか、
こんなに楽しかった旅行は多分初めてです。
計画している最中は、この鉄道成分控え目の旅行を
本当に楽しめるのかどうか疑問にも思いましたが、
全くの杞憂でしたね。
紺碧の海、海岸ギリギリまで迫る山々、
美味しい海鮮、心の温かい人々…
僕は半島が好きです。
コメント
いいねえ
俺もどこか行こうかな
あての無い一人旅は最高だぞ。
勿論、気の合う連れと行く旅も格別だが。
大学生なら旅をしないとな!