(無題)

卒業旅行2日目。

4:30、起床。
日の出を見ようという事で早起きしました。
気温5℃の中、朝の釜石へ繰り出します。
日の出を見るという事で港の方へ。


これは…
昨夜は暗くて全く分からなかったけど、
沿岸部はまだ津波の爪痕が色濃く残っているな…


実際に見ると凄まじい高さです。
ここまで浸水したのか…


町は更地ばかりです。
辛うじて残っている建物も×印が書いてあり、
使用不可能である事が窺えます。


小林商店前バス停。
嘗てはここに小林商店があったのだろうか…


それでも、町は復興に向かって動いています。
ちなみに、日の出は霧が酷くて全く見えませんでした。


予定よりかなり早起きしたので、
1本前のバスに乗って途中下車する事にしました。
7:25発岩手県交通赤浜行きに乗車。


瓦礫の山。
更地にするだけでも相当な労力を要したんだろうな…

7:50

大槌町中央公民館入口バス停に到着。


大槌町は三陸海岸の中でも特に被害が甚大だった町。
ここに2年前まで町があったとは信じられないほど
何もかも流されてしまっています。


この少し開けた場所には何があったか分かるでしょうか?


そう、ここには山田線の大槌駅があったのです。
普通、廃線跡というのは
それと分かる跡が何かしら残っているものですが、
このホーム跡が無ければ僕でさえ全く気付かないほど
何も残されていません。
いや、廃線になった訳ではないし、
予算も付いたのできっといつの日か再開するでしょうが。
その日が来る事を信じています。
8:15発岩手県交通道の駅やまだ行きに乗車。

8:37

岩手船越駅に到着。
ここは少し小高い位置にあるので無事だったようです。


ちなみに、本州最東端の駅だったりします。
最果て感はゼロですが。


8:50発岩手県北バス宮古駅前行きに乗り換え。
僕達の為にトイレ休憩をとって下さるなど、
凄く人の良い運転手さんでした。
三陸の人は優しいな…
ここから1時間以上バスに乗ったのですが、
思った以上に乗車率が高かったです。
鉄道が無くなって不便を強いられているのだろうな…

9:54

宮古駅に到着。
ここはJRと三陸鉄道の両方が運行を再開しており、
駅前は非常に賑わっています。


山田線も宮古-盛岡間は運行しています。
1日8本なのは元からです。
10:20発岩手県北バス奥浄土ヶ浜行きに乗車。
名勝、浄土ヶ浜を目指します。

10:39

浄土ヶ浜に到着。


まるで水墨画の世界ですね。
園児達が水切りをして遊んでいたので
負けじと水切りしていました。
宮古の園児水切り上手過ぎワロタwww


ウミネコが沢山居ます。
ウミネコの天下ですね。


11:30発岩手県北バス宮古駅前行きに乗車。


宮古に戻ってきて魚菜市場へ。
昼食をとります。
魚介類がどれも安いな…
あー、僕の下宿の近くにも魚市場があれば!


僕が食べたのはこの鉄火丼。
久し振りのマグロが実に美味しい!
ワサビはとんでもなく辛かったです。
花粉症の人が食べたら一発で鼻詰まりが解消されます。
この鉄火丼は大満足!
しかし、横でkuniの食べていたウニ丼が美味しそうで…


という事で、プロレタリア学生4人がお金を出し合い、
この生ウニ(1,780円)を購入。
こんな贅沢、1年に1回出来るか出来ないかだ!


何て美味しいんだ…!
いがらっぽさが全く無く、とても甘いです。
そして、新鮮なので身がしっかりしています。
いやー、幸せだ…


幸せを満喫した後は三陸鉄道の宮古駅へ。
三陸鉄道のマスコットキャラクター
久慈ありすのスタンプを買ったりしました。
こ、これは三陸鉄道を応援する為なんだからね!
変な勘違いしないでよねっ!


13:20発北リアス線普通小本行きに乗車。
明日の同じ列車はポケモントレインだったようです。
乗れなくて残念…?


三陸鉄道は80年以上に渡る地元の悲願の路線。
全通したのは80年代と比較的新しく、
その為結構トンネルが多いです。
風景は余り楽しめません。
リアス式海岸だからそうでもしないと無理か…


津波の被害を受けた田老駅。
屋根や柱がやけに錆びています。
新しいものにしなかったのかな?


そろそろ終点です。

13:53

小本駅に到着。


三陸鉄道の駅にも二つ名が付いています。
釜石線と違ってエスペラント語ではありませんが。
三陸鉄道のホームページに繋がるQRコードも付いています。


14:07発岩泉運輸 岩泉駅前行きに乗り換え。


山深くなってきました。

14:33

龍泉洞前バス停に到着。


日本三大洞窟の一つ、龍泉洞です。
いざ、探検!


おおぅ、男心を擽られますね。
偶に水滴が首筋に垂れてきて驚きます。


結構な勢いで水が流れています。
どうやって歩道を作ったのだろう…


結構狭いところも多いです。


広い空間に出るとライトアップされていました。
テーマパークみたいですね。


地底湖。
如何に美しい青色に透き通っているか
写真では伝え切れないのが残念です。
この第3地底湖は98mもの深さがあります。
実際に潜水して測ったのだとか。
勇気あるな…


ここからひたすら階段を上ります。
きつい…


三原峠というところが最高地点のようです。
先程の地底湖からは35mもの高さにあります。
タマヒュンです。
男子にしか分からないこの感覚。


下りは上りよりも更にアドベンチャラスです。
狭い…
よくぞこんなところに階段なんか作れたな…
こういう道はどうやって作るのか凄く気になります。
この後は龍泉洞新洞科学館を見ました。
写真は容量の都合上割愛。
是非自分の目で確かめてみて下さい。


16:00発JRバス東北 盛岡行きに乗車。
高速バスにも使われる無駄に豪華な車両です。

16:08

岩泉駅口バス停に到着。
僕にとってはここが最大の目的地と言っても
過言ではありません。
その道の人間にとってはここは正に聖地なのです。
そして、僕は今その聖地に向かって歩いている…!


これが…岩泉駅!


2年半前に起きた土砂崩れの影響で
今もバスによる代替輸送がされている為、
普通の時刻表をお見せ出来ないのはとても残念ですが、
この岩泉線を走る列車は1日に4往復、
全線を走る列車は3往復という
日本で最も列車本数の少ない路線であり、
利用者数は全線で49人/日という
日本で最も利用者数の少ない路線なのです。


元々は小本駅まで繋げる予定だったのですが、
名松線や明知線と同じく計画が頓挫。
自然災害を口実にして廃止されようとしている
というところも名松線と瓜二つです。


名所案内。
北東54.8kmと言われましても…
岩泉線の全長(38.4km)より遥かに長いじゃん。


待合室。
結構地元の人が居ました。


岩泉線はこのまま過去のものとなってしまうのだろうか…


17:01発岩泉線代行バス茂市行きに乗車。
居酒屋の送迎バスレベルだな…


岩手大川駅。
岩泉線で最も利用者数の多い駅です。
岩泉線の凄さ、推して知るべし。


凄まじい山道を行きます。
それもその筈、伝説の超過疎路線岩泉線が
今まで廃止されなかった理由というのが、
この国道340号線がヘロヘロだったからなのです。


そして、これが伝説の秘境駅、押角駅。
信じ難い事ですが、この先に駅があるのです。
下車したかったな…
しかし、この便が最終なので降りる訳にはいきません。
またいつの日か…

18:20

茂市駅に到着。
この起点駅からして既にド田舎です。


駅舎内はこんな感じ。
寒冷地の駅としてストーブがあります。
有り難い心遣いです。


18:26発山田線普通盛岡行きに乗り換え。
ホームを間違えて危うく逃すところでした。
ちなみに、茂市駅から盛岡駅に着く終列車です。
既に薄々気付いているかとは思いますが、
山田線は釜石線以上に夜景が望めません。
当然ですね。
何を隠そう、この路線こそ原敬首相が国会で
「首相はこんなところに鉄道を敷いて山猿でも乗せる気か!」
と言われたあの路線なのです。
運転手さんは何を見ているのだろうか…


列車行き違いの為、途中の区界駅で長時間停車。
折角なので降りてみました。
東北地方で最も高所(標高744m)にある駅で、
まだ雪が残っています。
実はこの駅、駅員が配置されている有人駅で、
JR東日本の有人駅の中で利用者数が最低(2人/日)だったりします。


待合室には雪掻きの道具が置いてあります。


対向列車をやり過ごした後、発車。
そう言えば、この次の次の駅はあの伝説の…


来た!


大志田駅だ!
この駅はその立地もさる事ながら、
驚きなのはその列車本数。
ただでさえ少ない山田線の列車の大半が通過し、
停車する列車は上下合わせて1日に何と3本。
しかも、早朝1本と夜2本。
元々は急勾配を上る為のスイッチバック駅でした。
こういう今となっては存在意義の分からない駅は、
昔の峠越えの為に作られていた事が多いです。
今では列車の性能が上がって用済みなのですが…

20:26

盛岡駅に到着。


駅前のコンビニにあった階段。
そんな大志抱かなくて良いから(良心)


夕食の盛岡冷麺。
凄いボリュームです。
この他、皆でお金を出し合って焼肉も食べました。
牛肉なんてこれから久しく食べられないだろうな…
今朝は早かったし、明朝も早いから、
夕食の後はすぐに就寝…
と言いたいところですが、
どうしても見たい物があったのでkuni、皐月と盛岡駅へ。


そう、日本で最も豪華な列車の一つと言われる
寝台特急カシオペア!
これは夜更かしせざるを得ません。

23:18

キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
寝台特急カシオペアです!


ロゴマーク。


後ろから見たところ。
銀色の車体が宇宙船みたいです。
いつか乗ってみたいな…
この後はホテルに戻って爆睡しました。

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