(無題)

sou16の使える東大外国語講座!
東大の外国語試験第5問の英語の長文読解。
我日本語の物語すら且つ登場人物の心情分からず、
況んや英語の物語をや。
という人が多いのではないでしょうか。
そんな貴方に朗報です!
実は長文読解をやらないで済む方法があるのです!
長文読解は捨てて他を頑張るというのではありません。
「長文読解でない第5問」をやれば良いのです。
そう、英語以外の外国語です。
東大の外国語はセンター試験の数学ⅡBのように
最後の2問は選択問題になっています。
ここで英語以外を選ぶと長文読解をやらないで済みます。
事前の申請とかは全く要りません。
中国大好きFRは中国語を熱烈に推していましたが、
僕のお薦めはドイツ語です。
英語と同じゲルマン語族の為、
文法や単語が英語に良く似ています。
女性名詞とか接続法とかはあったりしますが、
それはフランス語とかの方が鬱陶しいです。
しかも、東大ドイツ語は語句が与えられています。

では、実際に過去問をやってみましょう。
平成24年度の選択ドイツ語Ⅴ(a)がこちら。
a)私は彼女の妹を彼女と取り違えた。(現在完了形で)
für, haben, ihre Schwester, ich, halten, sie

その1 英語に訳してみる
現在完了形とあるので、
I have taken her sister for her.
といったところでしょう。

その2 対応しそうな単語を推測する
ich→I、sie→she、für→for
この辺は一般教養として分かるでしょう。
(sが大文字になっている“Sie”は
「貴方(丁寧語)」という意味なので注意。)
ihre Schwesterは形容詞、
もしくは前置詞のようなものが付いている上、
大文字になっているので名詞っぽい、
しかも、2語でひとかたまりになっている、
というところからihre Schwester→her sisterと思われます。
雰囲気も何処となく似ていますね。
残るは動詞、助動詞と思われる2語ですが、
habenの方がhaveに似ているのでhave→habenでしょう。
(最後のnはドイツ語の動詞を単体で書く時
大抵付けられるオマケです。
一人称に続ける時はこのnは取れます。)
残る一つがhalten→takeとなりました。
これだけは余り似ていないですね。
(実はこの“halten”は英語で言うところの
“hold”に相当する単語です。
ドイツ語では“halten A für B”(hold A for B)で
「AをBと取り違える」という意味になります。)
以上より、英訳文の単語をそれぞれ置き換えて、
Ich haben halten ihre Schwester für sie.
となります。

その3 単語を活用させる
Ichは主語なのでそのまま(一格)、
habenは一人称単数に続くのでnを取ってhabeに、
haltenは助動詞habenに続くので過去分詞のgehaltenに、
sieは英語で言う目的格(四格)のsieに、
それぞれ活用させます。

その4 完成
という事で、解答は
Ich habe für sie ihre Schwester gehalten.
となります。

ね?出来たでしょう?
ただ、唯一問題があるとすれば
大抵の過去問の本には解答が載っていない事でしょうか。
この文では単純に英単語を置き換えるだけで大丈夫でしたが、
従属節があったりすると、
ドイツ語は語順がSOV(日本語と同じ)になったり、
接続法では動詞が特殊な活用をしたり、
名詞に性別があったりするので
その辺は十分気を付けましょう。
そして、ドイツ語の辞典を見ながら、
僕はこう思うのでありました。
Verglichen mit Deutsch, Englisch ist viel einfacher!

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